MASAの部屋

TAIJIを偲ぶ 前編 宇宙を翔ける友へ 伝説のバンドXの生と死

2015/08/15 22:32 投稿

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2015年7月17日に元XのベースシストであるTAIJIが
サイパンで不審死を遂げてから4年の月日が経ちました。

命日に合わせて最晩年のTAIJIと同居していた女性である赤塚友美氏が
TAIJIに関する著作を出版した事もあり今回と次回の2回に渡って
TAIJIに関する本を紹介したいと思います。
まずは他ならぬTAIJI本人が記した自伝本からです。

TAIJI / 宇宙を翔ける友へ 伝説のバンドXの生と死



購入場所:御茶ノ水

購入金額:1000円

2000年4月30日に出版したTAIJIの自伝本です。
2000年と言うと丁度彼がCloud Nineを結成した直後に当たります。

本著の内容は以下の通り。

プロローグ

STEP1 泣いていたhide

STEP2 前向きな反抗期

STEP3 栄光と葛藤

STEP4 蘇生への道のり

御覧の様にHIDEの死から2年後という時期もあってか
冒頭と第1章はHIDEに関する記述で占められています。

X時代のTAIJI

またあらかじめ覚悟を持って頂きたいのが
彼に関する来歴に関してはWikipediaを参照して頂ければ分かりますが
概ねX~LOUDNESS~D.T.Rまでが彼のキャリアの全盛期といえますが
全170Pの中での割合は

X:137P

LOUDNESS:3ページ

D.T.R:2ページ

放浪~現在:28P

極端なまでにXの事だけに偏っています

しかもLOUDNESS脱退に関しては

  「兄貴(高崎晃)たちのトラブルに巻き込まれた。」

としかなく、D.T.R解散に関するコメントに至っては

「プライベートでも仕事でもあらゆる問題が一気に俺の元に押し寄せ、
その大波を押し返せずに飛沫となって全て俺に降りかかって来てしまったのだ」

と非常に曖昧模糊な表現でしか書かれていない等
LOUDNESSやD.T.Rのファンにとっては消化不良も甚だしい本であると思います。

LOUDNESS時代のTAIJI

これは今となっては邪推に過ぎませんがLOUDNESSはともかくD.T.Rに関しては
次回紹介する赤塚氏の本ではっきり「長年に渡り心の病を罹患していた」
書かれている事から推測するにこの頃からTAIJIは心の病を患いor悪化し始めて
やがてメンバーとの衝突、解散へと繋がったのではないかと思われます。

貴重なD.T.R時代のTAIJI


その反面137Pも割いて書かれているX時代の話は微に入り差異を穿つほど
沢山のエピソードが書かれております。

ファンであれば一度は耳にしたであろうHIDEの告別式の後に
YOSHIKIが当時歯がなかったTAIJIの為に200万円を即金で払った話や
Xがインディーズ時代からメジャーデビューして成功をつかむまでの
大小様々な逸話が豊富に語られています。

そしてYOSHIKI、Toshl、HIDE、PATAについて
それぞれ3ページづつ割いて彼らとの思い出や思いを語っています。
PATAに関しては巨人の勝敗に関する微笑ましいエピソードを語れば
その一方でToshlに関して当時洗脳騒動の直後だった事もありますが、
YOSHIKIという強い力に引っ張られてきたため、
何かに依存せずにはいられない人間になってしまったのかもしれない


「一人でいることが怖いのだと思う。だから、常に誰かに頼ってしまう。」

と8年以上音信不通だったにも関わらず恐ろしいまでにToshlの当時置かれていた
性格や心理状態を見抜くなど仲間ならではの鋭い考察が書いてあります。
そしてYOSHIKIに関しては当時明らかになっていなかったX脱退の原因を
「Xの印税は平等に5等分すべきだ」と日頃から主張してきた所謂「金の話」を
直接的原因としながらもその背景には日頃から創作面でもバンドの運営に関しても
YOSHIKIと直接衝突していた事や次回の本でも書きますが彼自身の病気による
大小様々なトラブルが積みに積み重なって解雇に繋がったのではないかとしています。
そしてその結果、「JEALOUSY」の頃に1人だけスタジオミュージシャン契約に
された事も明かしています。

これに関しては後年にYOSHIKIが小松成美を共著に出した自伝では

  「TAIJIが自分との約束をいとも簡単に破った事が引き金になった」

と少々食い違っています。
この「破ってはいけない約束」というのが何なのか直接書かれていませんが
これは恐らく「LOUDNESSとのジャムセッション参加」ではないかと推測されます。
時系列的にこの問題を矛盾する事なく整理すると

・Xのメジャー・デビュー後からTAIJIとYOSHIKIが度々衝突する
                ↓
・それに加えてTAIJI自身の病気による他人とのトラブルも急増する
                ↓
・度重なる対立やトラブルに対しての懲罰的措置として
「JEALOUSY」の頃にスタジオミュージシャン契約になる
                ↓
・「正式メンバーでないなら他のバンドのセッションに参加してもいいや」と
不貞腐れたTAIJIが考えてLOUDNESSのメンバーとのセッションに参加する(?)
                ↓
・それに対して度重なる不祥事に加えて「X以外の活動に参加する」という
明確な背信行為に堪忍袋の緒が切れてYOSHIKIが解雇する。

となったと考えるのが自然ではないでしょうか?
(約束は違法薬物の使用とも言われていますが精神系の治療薬には
覚醒剤に極めて近い成分の薬もあるので混同している可能性もあります)

その一方で上記の歯の話や自分の過ちを振り返ってYOSHIKIが自分を
解雇するのはリーダーとして仕方が無かった事だと擁護するなど
他のメンバーとは違う愛憎入り組んだ思いが伝わってきます。

Xの最後のライブからラスト曲のENDLESS RAIN

そして最後は当時入院していた病院での微笑ましい話や
これから復帰に向けての意気込みを語った所で終了となっています。
次回の本でも書きますがTAIJIは病院の人に関して殊のほか
詳細に書いており、これは自身の長い闘病&入院生活から
入院患者さんと接する機会が多くまた素の彼がとても繊細で
心優しい面があった事が伺えると思います。

この後のTAIJIはWikipediaを参照して頂ければ分かりますが、新しいバンドを
作っては脱退や空中分解を繰り返し常に活動が安定しない一方で2005年の
バイク事故や2007年の自殺未遂(自傷行為)など満身創痍の状態でほそぼそと
それでいながら不死鳥の如く蘇り活動を続けていました。
そんな中で最晩年を共に過ごした赤塚氏に出会う事になりました。
この話の続きは次回の赤塚氏の本で語りたいと思います。

またこの本には生前のHIDEと「JEALOUSY」のレコーディング中に
ジャムを発展させて作った「JUNGLE」という未発表デモが付属しています。
DsはYOSHIKIではなく岡部俊彦でVoも入ってないインスト曲ですが
両者の非凡な才能が伺える曲となっています。

JUNGLE


次回はTAIJIと3年間暮らし最後まで添い遂げた赤塚氏の著書を紹介したいと思います。

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