MASAの部屋

内側から見たノアの崩壊

2015/01/12 15:33 投稿

コメント:6

  • タグ:
  • プロレス
  • NOAH
  • 泉田純
  • 暴露本
  • 詐欺事件
  • 三沢光晴
久しぶりに今回は本の紹介をしようかなと思います。
今回は2回目となるプロレス関係の本の紹介です。
注:今回かなりマニアックなプロレスネタを語っていますので
もしかしたら理解できない方もいらっしゃると思いますが
あらかじめご了承ください。

泉田純 / 内側から見たノアの崩壊



購入場所:地元のブックオフ

購入金額:710円

プロレス団体NOAHの元所属選手である著者が自身の詐欺事件を含めて同団体が抱えていた
暴力団との金銭スキャンダルを含む様々な問題を書いた暴露本です。

昔からプロレス関係の暴露本は色々ありますが、今回の本は近年のプロレス団体が
抱える問題とそもそもプロレス業界が抱えている反社会勢力問題ともリンクする為
あえて紹介してみようと思いました。

本の内容は元々別冊宝島に掲載された内容に加筆を加えた物で

第1章“詐欺師とノアと暴力団‐巨額詐欺事件の真相” 75P
第2章“邪悪なアングル‐巨額詐欺事件の真相” 60P
第3章“敗者たちの声を聞け‐失われた馬場イズム” 38P
第4章“「自由」からの逃走‐失われた馬場イズム” 27P
対談 泉田純 VS マイティ井上「仲田龍よ、ノアから去れ」 15P

となっており7割弱を自身の詐欺事件の詳細に充てて語り、
残り3割はノアへの批判や恨みを綴っています。

詐欺事件というのは暴力団稲川会の成田組組長成田宗次郎とその妻で詐欺師である成田眞美に
「国税局に口座を差し押さえられたからお金を貸して」と言われ9000万円をだまし取られたという傍から見れば典型的なオレオレ詐欺と似たような手口の詐欺事件です。
しかし、この眞美はリング上の事故で亡くなったノアの社長である三沢光晴の夫人からも
似たような手口を使って5000万円をだまし取った事
更にこの夫婦は三沢の生前時から全国で総額16億円にも及ぶ詐欺を行い
だまし取った億単位のお金をばら撒く事でタニマチ気取りをして団体に接近し、
ノアの経営陣と密接な関係にあった
事が大きな問題となりました。

コラ動画ですが実にこの事件を上手くまとめているので参考までにどうぞ


皆さんはご承知かと思いますが力道山以来、プロレス界と暴力団は常に密接な関係でした。
日本プロレスの会長が右翼活動家にしてヤクザ、政財界のフィクサーでもある児玉誉士夫、
副会長が山口組三代目組長である田岡一雄であった事
はあまりに有名です。

その為、著者である泉田自身「ヤクザでも良い人はいるんだな」と述べている等、
暴力団関係者が何の見返りもなしに100万、200万といった大金をばら撒いている事に対する
警戒感や倫理感覚が欠如していた事が詐欺に引っかかった遠因かと思われます。
詐欺そのものに関しては泉田は完全な被害者と言えますが、
泉田自身が清廉潔白だったのかと言えば決してそうとは言い切れません。
53~4Pでも生前の三沢に「ノアで一番性格が悪い男」「オマエ、普通にしとけよ」
と言われた理由、自身が何故2009年にノアを解雇されたのか、
全日本プロレス時代から三沢との関係が険悪だった原因については曖昧に終始しており
あくまで推測ですが泉田自身に上述のような倫理観を含めて性格に問題点があった事、
後輩である潮崎に「IZU(泉田)は先輩ヅラするじゃないですか~」とメールで書かれる等
後輩などに対し横柄な言動や行動があった事、
そして彼に成田夫婦を最初に紹介したという永源と仲が良かった事からこの件以外にも
暴力団関係者との何かしらの関係があったのではないか、
そう感じざるを得ません。

※以前ここに記した追記の箇所について指摘があり誤りであるのが
判明致しましたので削除した上に不確かな情報を載せたことをお詫び申し上げます。


詐欺の実態については本を読んでもらうとして、今回は私が気になった
「NOAHの体質の欠陥、問題点」について考察を含めて語ろうかなと思います。
泉田が列挙している問題点は以下の通りです。

1.ジュニア級選手のトップへの起用

2.上下関係や人間関係の崩壊

3.TV放映権料に頼った安易な団体運営

4.選手兼社長を筆頭とする旧態依然のフロント陣の諸問題

5.所謂「四天王プロレス」のもたらした弊害

6.暴力団関係者から多額の資金提供を躊躇いもなく受けたばかりではなく
会社として安易に関係を結び、社会的責任を経営陣が誰も取らない倫理性の欠如

上記のうち、2、3、4に関しては特に突っ込む所はありません。
ですが私は1、5、6について自分の意見を述べて見たいと思います。

まず6ですが泉田は事ある事に

「馬場さんだったらそんな事(暴力団関係者と関係を持つ事)はしない」

「馬場さんが存命だったら(ノアが)こんな事にはならなかった」

と述べていますが、少なくとも反社会勢力との付き合いに関しては
かの馬場であろうとも日プロ時代の地盤を引き継ぎ、全国興行に出てた以上
興行主である暴力団関係者と関係があったのは周知の事実であり真実ではありません。
しかしながら馬場は日本テレビという一大安定スポンサーが付いていた為、
ノアの様に会社の経営や人事にまで口を出させず、一線を画していたと言う事です。
これに関しては仮に三沢の全日本独立がなくても日本テレビの放映打ち切りがあった
時点で同じような運命を辿る可能性もあっただけに自身も倫理観が欠如していたのみならず
例の詐欺夫婦と最初に関係を持った泉田が批判する資格はないかと思います。

次に疑問なのが「ジュニア優遇主義」に対する批判です。
要はプロレス団体のトップはヘビー級のレスラーであってしかるべきであり、
ジュニア級のレスラーが団体のスターである事は間違いだと言う事です。
私はこれに関しても疑問点が残ります。

「今のノアのレスラーが練習不足であり、結果体の作り込みがなっておらず
ヘビー級なのにまるでジュニア級の様に貧弱な体な奴らが主役ばかりだ」

というのなら分かりますが、ジュニア級は主役にすべきでないというのは偏見そのものです。
私がプロレスにハマるきっかけは獣神サンダーライガーやハヤブサ、ウルティモ・ドラゴン、
ペガサス・キッド(クリス・べノア)やブラック・タイガー(エディ・ゲレロ)といった
ジュニア級のヘビー級では到底見る事が出来ない素晴らしい試合を見た事でしたし、
事実クリスとエディはその後WWEで世界王者になり、団体のトップ・スターとなりました。

そしてなによりも今のノアの存在価値がジュニア路線しかないことは団体のエースである
潮崎と森嶋が当時副社長だったジョニー・エースの伝でWWEのトライアウトに挑戦した
にも関わらずビンスに「単なるアジア人(潮崎)」「あれはただの太った女だ(森嶋)」
酷評されたのに対し、現在NOAHを退団して下部団体NXTで一軍入りを目指すKENTAが

    「WWEの努力の結果(契約に成功した)」

「(同時期に入団した4人と共に)WWEの将来は彼らが担っている」


と大絶賛されている事からも伺えると思います。
泉田はそういった事をまるで理解しておらずあくまで「ジュニアは前座」であった
全日本プロレスの固定観念を語っているだけに過ぎず、時代錯誤の寝言は寝て言え
としか言いようがありません。

しかしながら泉田の指摘通り90年代の全日本プロレスの主流を占めた「四天王プロレス」
という危険な大技の応酬を目玉とする試合の組み方、「自分がカッコよく思われればいい」
という自己満足からくる危険なプロレス
が主流になっている流れは確かに危険であり、
現在アメリカのWWEも凶器攻撃の頭部への禁止、受け身が取れず首にダメージを与えたり
頭から落とす技の使用禁止などを厳格化させています。

現在ノアは所属選手10人にフリーの選手や他団体の選手を加えて興行を行う等
衰退ぶりは目を覆うようになっています。

かつて同様の事態になった新日本プロレスが奇跡の復活を遂げて2015年現在
業界の盟主に返り咲いたこともあり、かつての隆盛を盛り返す可能性が0とは
いいきれませんが泉田の指摘にある様に「昔の様な団体運営」を改めなければ
古巣全日本プロレスやそこから独立したいわば兄弟分に当たるWresle-1と
共に「かつてあった団体」になりかねない所まで来ているので今後のノアも含め
プロレス団体にとってある意味必読の本ではないかと思います。

次回の本紹介は歴史もの関連にする予定です。


コメント

白猿 (著者)
No.4 (2015/01/15 22:53)
megaromanさん、再びコメントありがとうございます。
力道山の真実は読んだことがあります。
生存している弟子の証言からも分かりますが、知れば知るほど
力道山のイメージって壊れていきますねw
sasap
No.5 (2015/09/19 18:01)
こんには、馬場の付き人の件ですが、小橋も前の相撲出身の付き人は 嵐(高木功)です。
泉田がプロレスに入ったのはもうちょっと後ですね。
白猿 (著者)
No.6 (2015/09/19 22:46)
sasapさん、指摘のコメントありがとうございます。
早速訂正させていただきます。
コメントを書き込むにはログインしてください。

いまブロマガで人気の記事