*** のコメント

岸田透は「人間は本能の壊れた動物である」と言いましたが、その壊れた人間の中には祖父(「祖父も壊れた人間の一員だったのでしょうか?」)も、作中のA子さんのようなしっかりした人間(「A子さんは空気を吐くように嘘をつくタイプの女にも、まるきり頭で考えた妄想話を他人に聞かせるメルヘン女にもみえませんでした。外見や受け答えは、しっかりした社会人生活を長年送ってきたキャリアウーマン」)も含まれます。

慶應のSFCを出て大手テレビ局や新聞社に入社し、周囲からは将来を有望視され、週末にフットサルをしたり、華々しい経歴と甘言でカジュアルに異性を引っ掛けて遊んだりしているような、まさにオンもオフも充実しているイケメンや
「恋愛は仕事の邪魔、適度な肉体関係だけで充分」と考えているようなバリバリのキャリアウーマンも まとも とは限りません。
そもそも正常な人間がこの世にいるのかどうかも。

また「正常」や「異常」というのは両義的な言葉です。
生命にとってのかくあるべき姿や形態と、社会的、文化的、人為的な規範は同一視されやすく、実証科学においてもしばしばこの混同は生じます(生物における標準も統計学的調査よって記述されるという事実)。例えば乳幼児の月ごと平均体重や正常な血圧などといった値から大幅に外れると異常とされ、「個体の独自のもの」や「偏差」や「変異」がただちに「欠陥」や「欠損」や「失敗」や「不純」と看做されたり。
もちろん進化論的に考えるならば、偏差や変異の意味における立場が逆転するという点にも注意が必要。


岡田氏も事実とネタが混じってると認めた創作リストについては
編集者と一緒に作っていた、自分以外の「観客」に見せるためのものだった(過激でパフォーマティブなもの)、という点と
創作リストに名前があった(?)犬山氏が「岡田氏とは肉体関係はない」と明言した点が極めて重要であり(「「ない、いい加減しれくれ」と言ってる本人に、「あると言え」と迫るのは名誉毀損や暴力でしかない。そういう行いに歓びを覚える一部の暇なネット民に加担することはできない」と、鋭い指摘されてる方もいましたが)
総じて、第三者にとっては、執拗に関与してネットに憶測を書き散らして遊んだり、冷静でまともなそうな意見を述べる賢い私を演出したり、笑ったり、蔑めたり、シェアすること自体が酷い悪趣味以外の何ものでなくどうでもいい、ということが重要だと思いました。

HN ゲンロンカフェの人

No.3 102ヶ月前

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