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マクガイヤーチャンネル 第361号 2022/8/24
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おはようございます。マクガイヤーです。

若干涼しくなってきて、秋の気配すら感じる過ごしやすさになってきました。

猛暑で食欲が無い時はドンキの果物缶とゼリエースでキンキンに冷やしたゼリーを作ってやりすごしていたのですが(この前のニコ生で皆どんびきしてましたね)、もう大丈夫かもしれません。



マクガイヤーチャンネルの今後の放送予定は以下のようになっております。



〇8月29日(月)19時~「最近のマクガイヤー 2022年8月号」

・時事ネタ

『プレデター ザ・プレイ』

『ムーンフォール』

『女神の継承』

『ロッキーVSドラゴ:ROCKY IV』

『激怒』

『DC がんばれ!スーパーペット』

『劇場版 仮面ライダーリバイス バトルファミリア/ 暴太郎戦隊ドンブラザーズ THE MOVIE 新・初恋ヒーロー』

その他、いつも通り最近面白かった映画や漫画について、まったりとひとり喋りでお送りします。



〇9月12日(月)19時~『NOPE/ノープ』とジョーダン・ピールの「奇妙な味」

8/26より映画『NOPE/ノープ』が公開されます。初監督作にしてオリジナル脚本を務めた『ゲット・アウト』でアカデミー脚本賞を受賞したジョーダン・ピールの『アス』に続く監督三作目です。既に公開されているアメリカ本国では批評と興行両面で高い評価を受けています。


ジョーダン・ピール監督作といえば、これまでのところ全て社会問題――黒人差別や格差社会――をテーマとしたホラー映画です。一方で、『マッドTV!』で活躍したコメディアンらしく、語り口には常にユーモアとブラックユーモアがあり、お話は先が読めない展開を特徴としています。そして、必ず作品の世界観や観客の価値観が変わるようなオチがつきます。

ミステリのジャンルにおいて、論理的な謎解きに主眼を置かず、ストーリー展開及びキャラクターが異様であり、読後に無気味な割り切れなさを残す特色を持った作品を「奇妙な味」と呼びます。

ジョーダン・ピールが社会問題を反映させたホラーであり「奇妙な味」である作品を追求するクリエイターであることは、自身の制作会社モンキーパウ・プロダクションズの名前からも、『トワイライト・ゾーン』のリブートにノリノリで参加していることからも明白です。おそらく『NOPE/ノープ』もそのような映画になっていることでしょう。

そこで、『NOPE/ノープ』とジョーダン・ピールの作家性について語るようなニコ生を行います。


ゲストとして編集者のしまさん(https://twitter.com/shimashima90pun)をお迎えしてお送り致します。



〇9月25日(日)19時~「最近のマクガイヤー 2022年9月号」

詳細未定

いつも通り最近面白かった映画や漫画について、まったりとひとり喋りでお送りします。



〇藤子不二雄Ⓐ、藤子・F・不二雄の作品評論・解説本の通販をしています

当ブロマガの連載をまとめた藤子不二雄Ⓐ作品評論・解説本『本当はFより面白い藤子不二雄Ⓐの話~~童貞と変身と文学青年~~』の通販をしております。

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また、売り切れになっていた『大長編ドラえもん』解説本『大長編ドラえもん徹底解説〜科学と冒険小説と創世記からよむ藤子・F・不二雄〜』ですが、この度電子書籍としてpdfファイルを販売することになりました。

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合わせてお楽しみ下さい。





さて、本日のブロマガですが、『ジュラシック・ワールド』のモササウルスについて思うところを書かせて下さい。

特筆しない限り『1』『2』『3』はそれぞれ『ジュラシック・パーク』の1~3作目を意味します。



●リスペクト用恐竜

『ジュラシック・ワールド』に出演する恐竜たちですが、中でもティラノサウルス・レックス(T・レックス)とモササウルスは前シリーズである『ジュラシック・パーク』と、その監督・プロデューサーであるスピルバーグにリスペクトを捧げている恐竜、もっと直截にいえば、リスペクトを捧げる用の恐竜だと思うのですよ。


T・レックスの場合は分かりやすいです。『1』ではまるで『スター・ウォーズ』のハン・ソロのようにラストで主人公たちを救ってくれました(結果的にですが)。『2』ではゴジラのように暴れ、『ゴジラ』が好きすぎてゴジラ映画を撮れないと口にするスピルバーグなりのゴジラ映画を観れた思いでした。『3』ではスピノサウルスの咬ませ犬になってしまいましたが……『パーク』シリーズを通して、映画の内外で「ジュラシック・パーク」というものを代表するような恐竜といって良いでしょう。

『ワールド』に登場するT・レックスは『1』のラストでヴェロキラプトルに咬まれた傷が首の右側に着いています。つまり同一個体が20数年生き延びて、そのまま登場したということです。

一方で、モササウルスは恐竜ではなく海棲爬虫類ですが、『ジョーズ』に登場する巨大ホオジロザメのオマージュとしての役割が付与されています。空中につられたホオジロザメをジャンプして食べたり、人間を海中で丸のみする姿はそのまま「ジュラシック・ワールド版ジョーズ」です。

続編である『炎の王国』『新たなる支配者』では、ストーリー上必ずしも必要ないのに、T・レックスやモササウルスが登場するのは、どう考えても旧シリーズやスピルバーグにリスペクトを捧げるのが目的です。

また、『ワールド』の主人公的恐竜とよぶべきヴェロキラプトルのブルーが、T・レックスやモササウルスと組んで(結果的にですが)悪役であるインドミナス・レックスを倒すさまは、『ワールド』の監督であるコリン・トレボロウがスピルバーグや『パーク』シリーズの力を借りて映画を作り上げることのメタ的な表現といっていいでしょう。

ここまでは、まず間違いなく『パーク』や『ワールド』の作り手たちが考えているであろうことになります。



●モササウルスとゴジラ

一方で、『ワールド』のモササウルスにはティラノサウルス以上にゴジラっぽい要素を感じてもしまうのですよ。それも、人間が手出しできない、荒ぶる神としてのゴジラです。

1954年の第一作『ゴジラ』では、ゴジラのオリジンを「海棲爬虫類が陸上獣類に進化する中間生物」と解説していました。これはおそらく、一昔前に「哺乳類型爬虫類」と呼ばれていた生物群を先祖に持つということを言いたかったのだと思います。いまの言葉でいいなおすと「単弓類」であり、「獣弓類が哺乳類に進化する中間生物」になるでしょうか。