おはようございます。マクガイヤーです。
右も左も、オタクもそうでない人も、皆が誉めてる『トップガン マーヴェリック』ですが、めったに連絡をよこさず、『マトリックス』も『アバター』もMCUも「まんが映画」で片づけるマクガイヤーパパからも「めっちゃGoodだったよ!」というメッセージがきました。マジで歴史に残る傑作になりそうな気がします。
マクガイヤーチャンネルの今後の放送予定は以下のようになっております。
〇6月12日(日)19時~「『トップガン マーヴェリック』とハリウッド・ヴァンパイア トム・クルーズ」
5月27日より映画『トップガン マーヴェリック』が公開されます。1986年に公開された『トップガン』36年ぶりの続編にして、前作同じくトム・クルーズの主演作です。59歳になったトム・クルーズが実際にF/A-18E/F スーパーホーネットに搭乗し、教官として次世代の戦闘機パイロットを育てる話になるそうです。『オブリビオン』でトム・クルーズと組んだジョセフ・コシンスキー監督作です。
そこで、トム・クルーズのこれまでを振り返りつつ、『トップガン マーヴェリック』について解説するような放送を行います。
ゲストとして漫画家の山田玲司先生(https://twitter.com/yamadareiji)をお迎えしてお送り致します。
〇6月20日(月)19時~「最近のマクガイヤー 2022年6月号」
お題
・『犬王』
・『機界戦隊ゼンカイジャーVSキラメイジャーVSセンパイジャー』
その他、いつも通り最近面白かった映画や漫画について、まったりとひとり喋りでお送りします。
〇7月11日(月)19時~「元祖中二病コンテンツとしての『BASTARD!! 暗黒の破壊神』」
6月30日よりアニメ『BASTARD!! 暗黒の破壊神』がNetflixにて全世界配信されます。1988年より週刊少年ジャンプにて連載された同名漫画の、初のシリーズアニメ化です。2クール、全24話を予定しているそうです(https://bastard-anime.com/onair/)。まさか21世紀にあんなにエロくてあんなにいきあたりばったりな『BASTARD!!』がアニメ化されるなんて……90年代の自分に伝えたら絶対に信じてくれないのではないでしょうか。
そこで、『BASTARD!!』について解説しつつ魅力を紹介するような放送を行います。
ゲストとして自分よりも『BASTARD!!』に詳しい舞台女優の桜木ゆいさん(https://twitter.com/sakuramauyoru)をお迎えしてお送り致します。
〇7月後半(日時未定)「最近のマクガイヤー 2022年7月号」
詳細未定
いつも通り最近面白かった映画や漫画について、まったりとひとり喋りでお送りします。
〇藤子不二雄Ⓐ、藤子・F・不二雄の作品評論・解説本の通販をしています
当ブロマガの連載をまとめた藤子不二雄Ⓐ作品評論・解説本『本当はFより面白い藤子不二雄Ⓐの話~~童貞と変身と文学青年~~』の通販をしております。
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また、売り切れになっていた『大長編ドラえもん』解説本『大長編ドラえもん徹底解説〜科学と冒険小説と創世記からよむ藤子・F・不二雄〜』ですが、この度電子書籍としてpdfファイルを販売することになりました。
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合わせてお楽しみ下さい。
さて、本日のブロマガですが、『シン・ウルトラマン』について、まとめのような文章を書かせて下さい。
●『シン・ウルトラマン』の特徴
ゴールデンウィーク以降、毎週のように面白い大作映画が公開されており、楽しい映画ライフを送っています。ただ、『トップガン マーヴェリック』が全世代・全属性の観客に誉められているようなさまをみるにつけ、やっぱり『ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス』や『シン・ウルトラマン』は賛否両論の作品なのだなあと思う次第です。
特に『シン・ウルトラマン』は、理解できない人や嫌いな人もいるのも分かります。
たとえば、『シン・ゴジラ』を期待して観に行った人は、シリアスさやクオリティの面で、ちょっとした肩透かしのようなものを感じるかもしれません。架空のテレビドラマの総集編のような構成についていけない人もいるかもしれません。人類が初めてウルトラマンやその他の宇宙人と遭遇する時に示す政治反応や専門用語の羅列といったハードSF的表現と、ザラブ星人にチョップした時にウルトラマンが痛がるオタクの飲み会ネタ的な表現、飛び人形のCGでの再現や巨大フジ隊員のやり直しといったキッチュでCampな表現の混淆は、本作最大の特徴ですが、これについていけない人もいるかもしれません。
しかしこういった本作の尖った表現は、製作費が潤沢でない故のクオリティ含めて、作り手たちが敢えてやった結果なわけです。
●シン・伝統芸能
『大竹まこと ゴールデンラジオ』に出演したみうらじゅんが、『シン・ゴジラ』に続いて『シン・ウルトラマン』を観た上で、「今後“シン”とつくものは日本の伝統芸能として認められるかどうかという意味になる」というようなことを言っていて、成程と思いました。
特に『シン・ウルトラマン』は特撮作品を「シン・伝統芸能」として遺していきたい・後世に受け継いでいきたい、という強い意思を感じます。
もっといえば、庵野秀明や樋口真嗣がやってきたのは、ずっと「シン・伝統芸能」だったわけです。
『トップをねらえ!』では、全てのカットが過去の名作を下敷きとしたものでした。『ふしぎの海のナディア』や『エヴァンゲリオン』ではアニメ作品にも関わらず特撮作品をそのままなぞったような表現が頻発しました。『逆襲のシャア』のデザインコンペではファーストガンダムそのままの「ニューガンダム」を提出し、『宇宙戦艦ヤマト』の新作では旧作の絵コンテそのままでのリメイクを提案し、『シン・ウルトラマン』や『シン・仮面ライダー』ではオリジナルのストーリーやデザインだけでなく、ロケ地まで「本物」を踏襲しています。
「型」としての表現は自分が感じ入ったオリジナルそのままを繰り返す、しかし作り手が違えば違う「魂」が宿るはずだし、作る時代が異なれば異なる「作品」として世の中に受け止められる――これは伝統芸能の考え方そのものです。
過去の表現を自分の作品内で繰り返すことによって、作品に呪術的・映画史的・文化史的エネルギーが宿ることを自覚という点では、タランティーノやスパイク・リーといったハリウッドやニューヨークの監督たちと同様のことをやっているといって良いかもしれません。参照元が80年代レンタルビデオカルチャーやNY黒人文化ではなく日本のアニメ・特撮文化であり、未だ「伝統芸能化」が確立していない分野であるという違いがありますが。
また、庵野秀明や樋口真嗣がこれまでやってきた展覧会としての「特撮博物館」やその常設展・根拠地としての須賀川特撮アーカイブセンターの設立は、失われつつある特撮資料の収集、保存、修復及び調査研究を目的と謳っています。これらも、特撮の伝統芸能化という意味では首尾一貫しているわけです。
●にせウルトラマンの連続
そういう意味では、本作が中盤からある意味で「にせウルトラマン」的展開が連続するのは、必然であったともいえます。
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