今やニコ生で「当たり前」といっても過言ではない外配信。有名な配信者にとっては一種のステータスともいえよう。外配信を行う上で必携のアイテムといえば「モバイルルーター」である。数年前には『100円PC』という言葉が出来たほど大売り出しがされていたが、近年では取り扱うプロバイダも増え、大手ケータイキャリアからも発売されている。また、次世代通信規格「プラチナバンド」なども登場してきており、数年前のそれとは比べものにならない程までに進化している。今回は、筆者も使用している、WiMAXの「HWD14」についてレビューを行う。


メーカー公式スペックは、以下の通りだ。

サイズ(幅×高さ×厚さ) 約62×100×15.5mm(最厚部 約15.7mm)
重量 約140g
連続通信時間 WiMAX2+接続時:約540分
WiMAX接続時:約570分
4G LTE接続時:約550分
連続待受時間
(日本国内使用時) ※1 ECOモード 約950時間
クイックアクセスモード
 約27時間(WiMAX2+)
 約29時間(WiMAX)
 約31時間(4G LTE)
(注1)
充電時間 ACアダプター(5V 1.8A MAX)使用時:約170分
ワイヤレス充電台01(5V 900mA MAX)使用時:約250分
microUSB(PCなど)使用時:約450分
電池容量 3,000mAh
外部メモリ 推奨最大容量 ※2 microSDHC(32GB)
ディスプレイ(画面)タイプ TFT LCD
ディスプレイ(画面)サイズ 2.4インチ
au ICカード au Micro IC Card(4G LTE)
通信速度(受信) WiMAX2+対応エリア:最大110Mbps
WiMAX対応エリア:最大40Mbps
4G LTEエリア:最大75Mbps
通信速度(送信) WiMAX2+対応エリア:最大10Mbps
WiMAX対応エリア:最大15.4Mbps
4G LTEエリア:最大25Mbps
(注2)
Wi-Fi規格 IEEE802.11b/g/n(LAN)
IEEE802.11a/b/g/n・5GHz対応(WAN)
インターフェイス Micro USB 2.0 High Speed
外部接続端子 microUSB
最大接続可能数 10台
対応OS Windows® XP (SP3)/Vista® / 7 / 8
Mac OS X 10.5 / 10.6 / 10.7 / 10.8
かんたん接続 WPS


スマホのような持ち味が心地よい

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まず手に取ると、その重さに一瞬驚く。筆者は数年前に使用していた事があるのだが、当時のものに比べて一回りも二回りも重量感が増している。それだけバッテリー容量が大きくなったということだろうか。本体のサイズは、タバコの箱より少し大きい程度である。本機にはタッチパネルが採用されており、スマホライクな操作が可能となっているのだが、まさしくスマホのような感覚で手に収まるため、操作性はかなり高い。片手に納めて、親指だけの動作で簡単に操作できるのは地味に嬉しい。


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前述したが、本機にはタッチパネルが搭載されているため、他機種に比べてモニタのサイズがかなり広くなっている。画面のドットは正直なところスマホ全盛期の昨今にしては粗いのだが、十分に許容範囲だ。この大型モニタに様々な情報が表示されるだけでなく、本機単独でほとんどの機能が扱える。システムアップデートの例で言うと、PCを必要とせず画面操作だけでアップデートができるのだ。自動で検出されたアップデートは、モニタに大きく通知されるため忘れることはないだろう。これを就寝前に操作しておくだけ良い。


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画像のような接続プロフィールは、PCを用いて設定する必要がある。電車の中で、オリジナリティ溢れるSSIDを自慢するのも面白いかもしれない。


選べる3回線。「ハイスピードプラスエリア」が良い感じ!

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本機最大の特徴は、なんと言っても「WiMAX 2+」という回線を使用できる点である。詳しくは、「WiMAX」「WiMAX 2+」「LTE」の3回線を切り替えることができ、対応エリアに合わせた回線・速度で運用出来るのだ。この他の機種で、「WiMAX 2+」を使用できるものは存在しない。下り公称値110Mbpsを叩き出す超高速回線「WiMAX 2+」は、今のところ首都圏(東京・大阪・名古屋)のみとなっているものの、徐々に拡大されつつある。筆者の体感だと、ジワリジワリと日進月歩で拡大している感覚が実感でき、横浜の自宅で先月は旧規格「WiMAX」だったのが、いつの間にか「WiMAX 2+」となっていた。他にも、サービス開始当初は筆者の通勤ルートで途切れ途切れだったのが、今ではまったく途切れることなく接続出来ている。

一つ注意点がある。最近よく耳にするようになった「7GB規制」が本機にも設けられているのだ。具体的には「LTE及びWiMAX 2+の通信量合計が7GBに達した場合」に、回線速度が大幅に制限されてしまう。正直、実用に耐えうる速度ではなく、こうなったら最早ただの文鎮といってもおかしくない。しかしながら、通常の「WiMAX」回線であれば、使用はできるため、実質無制限の謳い文句は間違いではないようだ。


WiMAX 2+は配信向きか否か


ニコ生の配信を行う上で、「WiMAX」で速度は十分に担保されるため、わざわざ最新機種を用いる必要はないと言える。事実「みどりぽ」は「WiMAX」にて放送している。また、せっかくの高速通信も規制がかかってしまっては無用の長物である。弊誌の横山緑に本機を預けてみたところ、ものの数日で7GBを大幅に超えていた為、配信者が常用するには向かないのかもしれない。しかしながら、使用量を気にすることなく使えるのは事実上「WiMAX」のみである。配信者にとって「使用料無制限」の恩恵は並々ならぬものがあるため、本機に限定する必要は無いが、筆者からはぜひとも「WiMAX」をオススメしたい。

ちなみに、ネットで検索すると有名なプロバイダ以外にも格安の料金設定を行っているプロバイダがあり、なんと月額2000円を切るところもあるので、外配信用にモバイルルーターの契約を迷っている方は、ぜひWiMAXを検討してみてはいかがだろうか。

e6a928cfe0e803ce00f10b5a97e0207a3438f3d1記者名:14
プロフィール:「全方位土下座外交」と「部屋の乱れは心の乱れ」がモットー。
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