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総理施政方針演説、現実との乖離が感じられる

2014/01/27 15:43 投稿

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鈴木克昌代表代行・幹事長 定例記者会見(2014年1月24日)

2140124幹事長会見HP

第186回通常国会開会日の1月24日、鈴木克昌幹事長が定例の記者会見を行いました。
会見要旨は以下の通りです。

【冒頭挨拶】

今日から150日間の国会が始まったわけだが、いずれにしても、国民の期待はやはり景気と、東京都知事選、原発等の問題と、TPPもあるだろうし、本当に、福祉から医療まで社会保障含めて課題がたくさんある国会だと思っている。
我々も小さな党ではあるけれども、仲間と一緒にしっかりと、今国会、まさに熟議の国会にしていきたいと思っているし、我党の主張というのもを少しでも、反映をさせるべく、最善の努力をしていきたいと思っている。

今、総理の施政方針を含めて主要大臣の演説を聞いたわけだが、特に総理の、約50分におよぶ大変長い施政方針演説というのは、一言でいえば、美しい言葉が連なっているけれども、本当にそれを実現していくといううえにおいては、本当に課題というか、問題が沢山あると思っている。
とりわけ、特に気が付いたのが、原発の問題とか、福島の再生というところで、果たして現実をどこまで総理はお分かりになっているのかと。東北のみなさんがあの演説を聞いて、本当にその通りだと思われる方は、私はいないのではないかと思う。
もちろん、心意気はあっても、やはり実情はきちんと踏まえて、それに対する施策を展開していってもらいたいと思っている。

それから特に、中小企業の問題とか、地方の問題、農業の問題等である。これもやはり、言われた言葉だけでは解決できない。例えば中小企業の問題などは、大企業が円の状況等良くなっている。円高の大変苦しい時は、中小企業はみんな協力したわけである。
ところが、良くなって、例えば工賃等が元に戻っているというのならいいけれど、結局工賃はそのまま据え置かれたまま、大企業は利益を出しているということである。
確かに、お風呂の湯ではないけれども、上の方が熱くなれば段々と下へその温度が下がっていって、お風呂全体が温まるという理屈もあるかもしれないけれども、現実はやはり、そうではないというところに、施政方針演説と現状の違いというものが、私はあるのではないかと思っている。

私は、地方が今疲弊しているというよりも、地方がなくなってしまうのではないか、消滅をしそうだと感じていて、地方の首長を経験してきた私としては、本当に今のままで行けば、確かに国の言いなりにはなっていくだろうけれども、地方が独自の道を歩くということはとても出来ない。段々とそういう事が出来なくなってくるというような状況になってきている。したがって、地方が本当に消えてなくなってしまうのではないかというぐらい、心配をしている。
そういったところから見ると、今日の施政方針演説はやはり、現実とはかなり違うのではないかと思っている。
この施政方針演説を一言でいうのならば、自画自賛というか、そういう部分が非常に見られた。力は入っていたけれども、現実との乖離というものが感じられたというのが、私の印象である。

【質疑要旨】


総理施政方針演説について

Q. 施政方針演説で違和感があるというか、なかなか賛同できないという印象だと思うけれども、特にどのあたりの文言に感じられたか。(読売新聞)
A. 先ほども言ったが、例えば、「創造と可能性の地、東北」とある。それを聞いて福島のみなさんや被災地の皆さんが、本当に素直に受け止められるだろうかということである。
確かに、例えば浮体式洋上風力発電が出来ましたよとか、大規模ハウスで栽培されたイチゴがおいしいですねとか、それは事実だろうけれども、しかし、それではない部分が全く語られていないというのか、あえて伏せておられるというか。そういったところが気になる。
自画自賛というのは残酷かもしれないけれども、あえて言えばそうだと思う。
Q. 評価としては、実際の現実と総理の現状認識に乖離があるということだと思うが、消費税とか、施政方針で十分語られているのかとか、もっと触れなければいけないテーマがあったと思う。そのへんについてはどう思うか。(NHK)
A. ずっと読み返してみなければ分からないが、私が感じたのは、弱者への気配り、弱者への目線、そういう物があまり出ていなくて、強者の理論が大きな流れだったような気がする。
世の中には、強者もあれば弱者もあるわけだから、やはり弱者に対する気配り、目配り、心配りを、野党である我々がきちんと主張をしていくということだと思う。私たちの「国民の生活が第一」という考え方からいけば、あくまでも弱者に立った声を今国会で上げていかないと、あの総理の施政方針演説で全て語られるという風には思っていない。
弱者高齢者、それから人口問題。65歳以上の人がもう3000万人を越えたわけである。そういう国に、美しい国にしよう、力強い国にしようということだけで、本当にいいのかということになるのではないだろうか。

総理靖国神社参拝問題について

Q. 今国会、なかなか野党として対決法案というのが、目に見えて分かりやすいものが今のところないと思うけれども、昨年末靖国神社に総理が参拝されたが、そういう点は今後追及されるお考えか。(毎日新聞)
A. 私は前に申し上げたか分からないが、靖国問題とか、それから、いわゆる武器輸出三原則の問題で、韓国に鉄砲の弾を1万発供給した。私は、ああいう問題は、国会が始まる前にやっておくべきだ、そしてそういうものをきちんとしたうえで国会を開くべきだと主張していたわけだが、残念ながら総理の外交日程等で、全く閉会中審査が開かれずに来てしまった。会期150日といえば長いようだけれども、やはり今、現実の課題を一つ一つ見ていくと、150日の中で本当にどこまで議論を深めることができるのかと思い、非常に残念に思っている。今言われた靖国の問題、武器輸出三原則の問題等は、やはり避けて通れないと思うので、当然、それぞれの真意というものを正していく必要があると思う。この問題はやはり、世界がみているから。韓国、中国のみならず、例えばアメリカでもロシアでも、総理は確かに一生懸命で、そうではないということをおっしゃっているけれども、実際にはやはりまだまだ、極東アジアを含めて世界が納得しているという状況では私はないと思っているから、ある意味では今国会で、議論をしていかなければならないポイントになるのではないかと思っている。

東京都知事選挙について

Q. 東京都知事選挙が昨日告示されたけれども、細川さんを生活の党は支援されている。第一声を分析していると、脱原発に触れる時間がすごく長くて、社会保障とか、都民により近い政策の部分というのが短かった気がするのだけれども、これではなんとなくワンイシューという感じがするが、これはどう受け止めるか。(読売新聞)
A. 私はそんなに問題ないと思っていて、まず、東京都というのは日本でも最大の電力消費地であると、しかも東電の株を4番目か、持っていると。しかも、東電に天下りをさせているのは東京都が一番なのだ。
そういう意味でやはり、東電問題を含めて、エネルギーをどうするかということは、私は東京都のリーダーである以上、避けて通れない問題だと思っている。とりわけ、福島原発の事故以来、日本は本当にこれからどういう風に進んでいくのか、エネルギー含めて。そして、例えば自然エネルギーや再生エネルギーに対する技術的な確立を含めて、どういう風に進んでいくのか、世界が注視していると思う。
私は去年、ドイツ、イタリアに行かせてもらって、ドイツでもイタリアでも福島の事故があったから脱原発という方向を出したわけである。その当の事故を起こした日本が、(電力の)最大の消費地である東京で原発をどうしていくのか。日本のエネルギーをどうしていくのかということが、選挙の争点になっていくのは、私はごく自然な流れだと、ある意味では当然のことではないのかと思っているから、(細川さんが)全くそれ以外のところを触れられていないというのならともかく、長い時間をかけたというのはそれだけ大きな問題だからという風に理解をするならば、私は十分有権者も分かっていただけるのではないかなと思っている。
Q. 脱原発ということでは、共産党などが推薦している宇都宮さんも同じ一番大きなテーマとしている。その脱原発の候補者同士の対立というのがどうしても生じてしまうと思うが、その点に関してはどうお考えか。(時事通信)
A. 理想論から言えば、お二人とも原発に対する関する考え方は近いわけだから、どちらかに統一出来ればよかったのだけれども、結果的にはそういう事が出来なかったということだから、この期に及んではやはり、それぞれの政策をきちんと訴えることによって、有権者の賛同を得るべく努力をしていくということだと思う。私は、やはり東京というのは、世界でも本当に世界を代表するような大きな都市だし、もちろん日本の首都だけれども、そういうところの知事というのは、ある意味では世界中の人が注目をしている。是非、東京に行って知事に会いたいと言われるような、そういう方が知事であってもらいたいと思っているので、そういう観点から言っても、総理経験のある細川さんというのは、非常に魅力のある候補者だと私は思う。
友人、知人にはしっかりと推薦していきたいと思っている。

定期大会について

Q. 明日、定期大会がある。それに関連してくるが、小沢さんは常々今年以降のテーマとして、野党のいわゆる政界再編の、要するに与党に対する受け皿を作っていかないといけないとおっしゃっていると思うのだけれど、再編を見据えて生活の党としてはどのようにやっていくべきなのか、今の時点では漠然としたイメージだと思うが、そのへんのところをお聞かせいただきたい。(読売新聞)
A. いずれにしても我党は、一つはっきりしているのは、今おっしゃったように国民が明らかに、その政権交代可能な健全野党の誕生を望んでいる、これは間違いないと思う。だから、その中に、我々も、名乗りを上げていくこれは間違いない事実である。ただ、そうする過程が一番大事であって、例えば政策的な一致だとか、それからそれぞれの党の依って立つ事情とかいろいろあるわけだから、そういうところをどうやって乗り越えるか、その作業が私はあると思う。そこをきちんとやらないと、例えば再編がなっても、また崩れてしまうということもあるわけだから、多少時間がかかっても、そういうところはきちんとやっていくべきだ。そのために、我党は汗をかいていきたいと。それは小沢代表ももちろんだし、我々生活の党のメンバーはみんな思っているので、いつまでに出来るのか、どういう形でできるのか、具体的なことは少し先になるかもしれないけれども、そういう心持でがんばっていくということ、それだけは事実である。明日は党大会として、そのきっかけのひとつにもぜひしたい。おそらくそのへんのところは小沢代表からも話が出るのではないかと思う。

 

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