七五三参拝の前夜、地元の神社で秋の宵宮が催された。香ばしい匂いを漂わせる屋台とお囃子の奉納。境内に続く階段で友達とうれしそうにはしゃぐ娘の写真を撮ったものの、Tシャツにビーサンという服装のせいで夏祭りにしか見えない。11月としては14年振りの夏日。晩秋とは言い難い、夏のような夜だった。ぼくらが男らしさとか女らしさという観念から解放されたように、気候も11月らしさという定義から自由になったのかもしれない。もっとも解放というか狂わせてしまったのは我々人間なのだけれど。
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