夏休み最後の日曜、家族で夕暮れの海を歩いた。暑さは峠を越えた。肌を焼く陽射しも白い雲に遮られている。涼風の中に増していく秋の気配に名残惜しさを感じた。永遠に夏休みが続けばいいのにという非現実的な願いが人生の選択に直結していた父親としては娘が夏休みの最終日に何を考えているのかが少し気になるところでもある。