浜辺から冬の青空に白煙が立ち昇っていく。秋谷海岸のおんべ焼きだ。地元の人々が続々と集ってくる。めいめいが振る舞い酒を手に新年の挨拶を交わし始める。冬休み中の子供たちが再会を喜び合う。
波打ち際で会った保育園の先生に新年の挨拶がてら娘の足の怪我のことをお伝えする。町の人に会いたいときは浜に行けば大体会える。天気の良い日は特に。娘も友達に会いたくなると海へ行く。大抵誰かいる。海くらいしか行くところがないわけじゃない。みんな海が好きなのだ。
子供会のお囃子。餅つき。餡子餅と黄粉餅と豚汁が炊き出しで振る舞われる。それを浜辺の思い思いの場所で食べる。町の人には浜辺にそれぞれの好みの場所がある。縄張りというほどのものじゃないけれど1㎞程度の浜辺にそれぞれの定位置みたいなものがある。当然ぼくらにもある。キャンプ用の折りたたみチェアと文庫本やビール持参で浜に行くときはいつもそこに坐って海を見ている
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