5歳の娘はでんぐり返しが苦手だ。最初は恐怖感があった。でんぐり返しなんてちっとも怖くないよ、と読んでいる誰もが思うかもしれない。でも、怖いものは怖いのだ。理屈じゃない。娘は人一倍怖がりだ。良く言えば慎重だ。石橋は何度も叩いてから渡る。懺悔すると、娘がそうなったのは父親であるぼくのせいでもある。心配性のあまりにブレーキの踏み方ばかり教えてしまっていたかもしれないと反省している。一方でおかげでここまで大事に至るような怪我はせずに育ってきたという安堵もある。もちろんブレーキの踏み方ばかり教えても怪我していたかもしれないし、教えなくても怪我はしなかったかもしれない。だから何が正解だったのかはわからない。だが、ブレーキの踏み方と同時にアクセルの踏み方とタイミングも教えてあげるべきだったのかもしれない―――と、悔いたところで、ここからが本題だ。
「可能性があるということは」
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