登園を自粛していた保育園から休園の連絡が入ったのは三日前のことだ。
 自分たちの子どもなのだから自分たちで守るのは自然なことだと分かっていても限界はある。昼間は交代で娘と遊び、終わらなかった仕事を娘が寝た後に明け方頃までやる。睡眠負債も溜まって来ていた。
 何より、仕事も育児もどちらも中途半端になっていることへの憂鬱さがあった。メリハリがないというか。それ自体は僕ら自身の資質の問題なので仕方ないといえば仕方がない。仕事するときは仕事だけに、遊ぶときは遊ぶだけに全集中できればいいのだけれど。でも、娘と遊んでいるときに仕事の電話が入ったり、原稿に向かっているときに「トイレ」とか言われるとどちらに対しても失礼なことになってしまう。そこまで鬼にになれない自分の弱さに鬱々とした気分になる。