ところで「醍醐味」というのはどんな味なんだろう。醍醐味という言葉を使おうしているわりに知らなかった。たぶん口にしたこともないんじゃないだろうか。そもそも醍醐というものが食べ物なのか飲み物なのかも知らなかった。

 広辞苑を開く。なるほど。そうだったのか。危うく知らないまま、親の醍醐味なんて語ってしまうところだった。というわけで醍醐というのが何であるか。どんな味なのかは後回しにして、まずは本題である「親の醍醐味」について語ろうと思う。