2021年8月11日水曜 晴れ
娘を保育園に送った帰りに134号線沿いの鮮魚店で魳(かます)を買う。細身で淡泊な白身だが、素早い泳ぎで鰯などを捕らえ、鋭い歯で喰らう獰猛な魚だ。なので良質なタンパク質を魚で摂りたいときはこの魳か太刀魚を選ぶ。
少し前までは2本しか注文しなかったけれど、最近は3本。娘のことを知っているおかみさんも「3本ね」と一本だけ小ぶりなものを選んでくれる。
「何にするの?」「塩焼きに」「じゃあお塩振っとくわね」
1㎞先の漁港に水揚げされた魚を仕入れてくるこの店では塩焼きなら塩を、煮付けやソテーなら切り身にと、調理しやすいように捌いて下処理してくれる。忙しい平日はこのひと手間がとても助かるの、と妻は言う。買い物担当の僕にとっても、いつ行っても風通しの良い店先でおかみさんとマンツーマンで買い物ができるこの環境が本当に有り難い。全国チェーンのマーケットのように不特定多数の人と接触するリスクが少しもないことも。何でも揃う便利さと大量仕入れによる安さの代わりに限られた空間に人が密集するということがどれだけ不自然でハイリスクなことなのかを多くの人が思い知らされた1年5ヶ月。お互いの顔が見える地元の個人商店での買い物が見直される機会になるといい。
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