娘と散歩に行った妻が紫陽花の花束を持ち帰った。浜へと続く小径の無人販売所に百円で置いてあったそうだ。リビングの窓辺に飾ると海の上に広がる厚い雲と相まってより梅雨らしさが増した。
「みて!」
まじまじと紫陽花を見ていた娘が声を上げた。近づくと濃い緑の葉に小さな蝸牛が乗っている。
「紫陽花と蝸牛」
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我が家でも子どもが持ち帰った蝸牛を飼ったことがあります。蝸牛は雌雄同体なので、2匹いれば、子どもが生まれます。小さな殻を背負っているのを見たときには、少し感動しました。子どもがいなかったら、出来なかった体験だとしみじみ思いました。
子どもがいたからこそ出来た体験って、結構あります。