ようやくの梅雨明けだ。夏らしい強い陽射しが海沿いの国道に僕らの影を色濃く映し出している。今にも勝手に動き出してどこかへ行ってしまうそうなくらいはっきりした輪郭だ。「やあ」僕は影に向かって右手を挙げた。僕の影も無言のまま僕に向かって右手を挙げた。すると隣りを歩いていた娘も僕の真似をして「やあ」と小さな影に向かって手を挙げた。
「夏影」
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