海は静観していた。目に見えない緊張が夢の中の出来事だと思えるような美しい朝を描き出していた。娘は昨日からまた離乳食を食べてくれるようになった。スプーンに載せた粥を食べ終えたところに、もう一本のスプーンに載せた粥を差し出すという二本のスプーンを交互に手渡すコンビネーションで、気持ち良いくらいに完食してくれるようになった。妻の実家に一泊したのが娘にとっても僕にとっても良い気分転換になったのか。あるいは娘の食べ方が上手になったのか、僕の食べさせ方が上手になったのか。はたまたそのどちらもなのか。とにかく互いに憑き物が落ちたように「食べない(食べたくない、食べられない)」「食べてくれない」というストレスが消え失せ、笑顔になれた。
「弱虫で腰抜けの僕は海を見ながら考えても仕方のないことを考えてしまう」
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コメント
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メディアで、ミサイル発射時に備えた避難訓練のようなことを言っていました。いざとなったら、できないような…
いつ起こるかわからない、起こるかどうかもわからない、そんなことに怯えて暮らすより、日々普通に暮らしている方が私はいいかなと。ミサイル発射となったら、それで終わる人生は悔しいですが、それも与えられた人生なのかと。
戦争は起きて欲しくはありませんが。
(著者)
>>1
ローマ帝国の時代から「どうすれば戦争がなくなるのだろう」と考えてきたにもかかわらず無くすことのできない僕ら人間はたぶんバカで愚かなんだろうなと思います。バカで愚かだからこそそのことを考えるのをやめちゃいけないんだろうなと。
(著者)
>>2
災害と同じで注意するに越したことはないですが、正直ちょっと煽り過ぎかな、とも報道を見ていて思います。煽っていることに権力者の別の意図も感じたりして冷静にならなきゃなと。