各所で2020年から”プログラミング”が義務教育化する!と話題になっていますね。
IT業界で働く一人のエンジニアである私としても、なかなかに興味がある事ですが、考えているうちに、ちょっとズレてるんじゃないかなと感じたことがあったので、まとめておきます。
◆本当に義務教育化する必要があるのか?
この話題を最初に耳にした時、第一印象で感じたのは「何の言語教えるんだろう?」とか「教える先生の教育は間に合うの?」とか思いました。
そして、考えていくうちに一番しっくりきたのが今の日本社会を支えている人たちのITに対する知識ってプログラミングをしたら強くなるか?と言われたら、そうじゃないよなと感じました。
また、現状の日本の教育方法から考えて「このコードの書き方が正解!」みたいな融通の効かないアホみたいな事をやりかしそうで、かなりホラーだよなって感じました。
◆プログラミングより、なぜパソコンが動くのか知ってほしい。
一言で私が何が言いたいのかと言うと、機械の触り方がわからない人が多すぎるんですよ。
プログラミングと言うのはいろんな知識の上にある実践的なものだと思うんです。
そこに至るまでの過程として、パソコンはCPUとメモリとうんぬん~みたいなものからできてるよ。それらの部品はこんな機能持ってるよ。ハードやソフトウェアってこういうのだよ。みたいなのを今の「情報(暗黒微笑)」みたいな時間をドブに捨てるかのようなクソみたいな授業じゃなくて、基本情報レベルでちゃんとやるべきなんじゃないかと思うのです。
街中の人たちの会話を聞いていても、OSとメーカーをごっちゃにしてたり、プリンタやインターネットの回線につながらないだけで大騒ぎする人たちがいるじゃないですか。
そう言ったのを無くしていこう。最低限、機器付属のマニュアルや、出てきたポップアップ画面の日本語が読める程度の知識を身につける環境を作ったほうが効果的なんじゃないかなぁと思うのです。
「日本語じゃないので☆1つ!」みたいな猿より知恵のなさそうな評価を目にする環境でイノベーションなんて起きるわけがない。
たとえ起きるきっかけがあったとしても、周り(環境)がそれ理解できなくて終わってしまう。まずはそれを未然に防ぐ必要があるんじゃないのか?と私は考える。
◆プログラミングが第二の"英語"にならないか?それが心配だ。
ちょっと心配だなぁと思っているのが、中高で6年間お世話になるけれど、まともに喋れる人が少ない”英語”と一緒で、お役所仕事でプログラミングのプの字もロクに分からないおっさんたちがこねくり回した挙句、子どもたちの身にならないクソみたいな教育をすることだけは避けてほしい。
本気でやるなら、子どもたちの技術として身になるよう教育体制をしっかりと整えてほしい。
3年後、どのような方向に舵を切るのか。それまでにどれだけの体制を整えることができるのか。怖さ半分、期待半分、何にしても注目したい出来事です。
よければ以下記事もどうぞ。
●【雑記】IT業界の問題点
http://ch.nicovideo.jp/kuramubon/blomaga/ar856777
●【雑記】「人の手」を使うことで人為的ミスを防ぐのはナンセンスじゃないか?
http://ch.nicovideo.jp/kuramubon/blomaga/ar974265
●【雑記】形骸化する情報セキュリティ
http://ch.nicovideo.jp/kuramubon/blomaga/ar1064194
●【雑記】パソコンの事を聞いたらすぐ怒ると言うけれど……
http://ch.nicovideo.jp/kuramubon/blomaga/ar666616
●【雑記】利便性や情報が国民にもたらしたモノとは何か
http://ch.nicovideo.jp/kuramubon/blomaga/ar669628
そんなかんじで。
おしまい。
コメント

いつもコメントいただき、ありがとうございます!
現状ですと、IPAの高度資格を持っている人達は公務員とかになる際には加点がちょっとされているみたいですね。(採用されるかどうかは別として、、、)
IT業界で働く人たちがこれをきっかけに、他の業界にも足が踏み入れられるような雇用流動性が上がってくれたら、IT業界にとってもいい刺激になるんじゃないかなぁとは考えています。
おっしゃられる通り、いま現状ですとそのような具体案までは出てきてませんし、これから。って言うところがあるでしょうが、、、
何にしても今ある現実に絶望しないで、これを希望と考えて前向きに祈りを捧げたいです。偉い人がんばって(他力本願)

それよりもっと教えるべきことがあるのは確かですよね。
特にインターネットって世界とつながってるネットワークってことはきちんと理解させるべき。
ソフトやらハードやらの話も黒板と教科書のにらめっこじゃなく、PC立ち上げて実際に操作させたり、
授業中にPC分解して内部を見せたりしてちゃんと認識させればそんなに難しくは無いと思うんですが。
それを教えるのに電気屋店員くらいのPC理解度は要求されますが、プログラミングに比べれば決して難しくはないレベルのはずです。
っていうかアクティブとか関連付けって言葉くらいPC使ってたら理解しててくれよって話です。
まあ、実際にIT教育を考える際の有識者会議でこんな当たり前のこと気付くはずだろと私は信じてます。

コメントいただき、ありがとうございます!
そうなんですよねぇ。このようにパソコンの使える人を増やそう!と言う意気込みは分かるんですけれど、それならプログラミングじゃなくて、パソコンを分解してこうやって作られてるよーって言うのを教えた方が効果的だと思うんですよねぇ。
一般的な層にはパソコンが使える人=プログラミングみたいな風潮があるから、そのような話が出てきているんでしょうが、実際はそうじゃない。そのマジョリティの意識すらも変えていく必要があるよね。と思っています。
パンドラの箱とならないことを祈るしかできないですね(白目)