みなさんも思い出してください。
あの夏、あの場所で、過ごしたあの思い出を・・・
~あの日見た虫の名前を、僕等はまだ知らない~(あの虫)
・・・小3の夏の出来事
ひ「・・・くら~、おれのカブトムシ成長してんだけど!!!」
く「甘いよひーくん、おれのクリスタルロビンとクライスラーデルタはもう
カブトムシの領域を超えたさ」
ひ「マジか~!!」
く「カブトムシを感じるんだよ。きゅうりなんか食わせてたらお前、
いつか水になんぞ。なんかみずみずしいカブトムシだぞ」
ひ「確かに。じゃあくらは何を食わせてるの?」
く「決まってんだろ、ゼリーだよ。」
ひ「ん~、ふっつ~やな。」
く「ばか!食いもんなんて適当だろ!!そうじゃなくてカブトムシ同士戦わせるんだよ!経験値ゲットしないとレベルなんて上がらないよ!」
ひ「そっかぁ~!やっぱくらすげ~!!」
く「あたぼーよ。ちなみに、スパルタトレーニングしてたんけど、デコピンしたら角折れたわ。シンボルなくなったから逃がしてやったんだわ。♀と間違えられてさぞかし大変だろうね。はは。」
ひ「せやな!!えへへ」
こんな会話が飛び交う訳ですよ、誰しもが経験してるでしょ 男なら。
そう、毎晩森へハチミツ塗りつけて誘うわけですよ、カブトとクワガタを!
なんか違う虫もいるけど、Gとかスズメバチとかさ。邪魔しないでほしいよね。
特にG。
でもひーくんは優秀かつ熱血で、度胸があって、殺意があってだな。
なんていうんだろう んーやっぱり一番わかりやすく言うなれば
アホなんだと思うんだよ。
そもそもスズメバチって、ヤバいんだよ
拳銃持ち歩いたギャング集団にケンカ売るか
スズメバチの巣にケンカ売るかっていったら
考える間もなくギャング集団に立ち向かうと思うんですよ。
なんでかって、数が違うでしょ数が。しかもどっから攻撃してくるかわからないでしょ
ってかフェロモンですよフェロモン
スズメバチってのは、殺害するとフェロモン出して仲間がぞろぞろ飛んでくんだよ
やばいだろ、ひーくん。落ち着こうひーくん。
お願いだから、長い棒でスズメバチを殺そうとしないでくれ、
そして折れた木が僕に飛んできた事絶対一生許さないわ。
ついでに目的物であるカブトムシまで潰さないでください、迷惑です。
てな感じですよ。
んでまぁまた行ったんですよ、仕込みを終えた木へ。よる。何時かしらんけど。
いる訳ね、カブとんが もう既に見えているんですよ僕の目には
捕獲ですよ ひでくんとのお決まりの会話
ひ「おおおおおおおおおおおおくらやったね!!名前は?」
く「ん~・・・レイブンジャスティスかな」
ひ「かっけ~!!おれ子供生まれたらレイブンジャスティスにする!!」
意味がわからん
大人になって思うけど
レイブンジャスティスって直訳すると 真っ黒な正義 ですよ
正義でもなんでもない、悪ですよ悪 悪の塊、もう悪でしかない
ほかにも クリスタルロビンとかクライスラーデルタとかいたけどさ
もうクリスタルロビンじゃなくてクリストファーロビンでいいじゃないですか
クライスラーデルタって、そもそもあんたどこでそんな言葉覚えたんですか
過去の僕に会えたら間違いなく泣かしてると思う。毎日。
てか、ひーくん。子供にそんな名前付けたらいじめられるの明白だし
家の表札に
{田中 レイブンジャスティス}
※仮名訪問販売もしねーよそんな家。
しかも、見分けつけんのに羽でマッキーで色つけるとかどうかしてる。
確かに見た感じではどれがどれだかわからないから、気持ちはわかるけどさ
マッキーはねーだろマッキーは。油性やん。せめて輪ゴムにしておくべきだったわ。
一生の恥や。
やばい脱線した
んで、妹に見せるのよ
く「見て!!レイブンジャスティスていうんだぜ!!かっけくない?!」
過去いも「お兄ちゃんすごいね!レイブンジャスティスかっくいいぃ!」
く「んだろぉ!!!こいつはレベル99まであげるんだぁ~!」
過去いも「がんばれお兄ちゃん!」
かわいすぎる。妹。戻ってくれ。妹。
現いも「お兄、シネ。足臭い。どっかいけば??邪魔、てか臭すぎだから。嫌われるよ、どうにか
したほうがいいよ。病院いけば?異常だわ・・」
したほうがいいよ。病院いけば?異常だわ・・」
今じゃこれだよ。デリカシーのかけらもねぇ。
おれのメンタルが家に帰るたびに壊れるんだわ。まぁ、脱ぎたての靴下を
妹の鼻に押し付けて楽しむんだけどね。はっは。妹曰く、残り香がやばいらしい。
やばい脱線した
んで順調に育てていったんですよ。
レベルが56くらいになったときかな?帰ったら妹がこの世の終わりみたいな顔してんだわ
いやそもそも、虫かごに2匹しかいねーんだわ。カブターズが。
過去いも「お兄ちゃん、ごめんね・・」
く「きゃああああああああああああらあああああああああ!!!!!!!?????」
過去いも「ごめん!レイブンジャスティス飛んでっちゃった!!」
く「飛んでfぁsglskhlkshdfs;ksd;hさh;j!!!!ヽ(`Д´)ノウワァァァン」
過去いも「(´;ω;`)」
く「レイブンジャスティスは今レベル56だったんだよ!!どうすんだよ!!」
過去いも「ごめん・・・お兄ちゃん・・・」
く「とりあえずもうしょうがない、森だ。一緒に行こうか!」
過去いも「うん(´・ω・`)」
いったんですよ、森へ。あの森へ。
その前に寄ったんですよ、家へ、彼の家へ。ひーくんも拉致る為に。
く「・・・妹がレイブンジャスティス飛ばした。」
ひ「なあああああああにゃああああああああ!!!!!!!!」
く「シヌしかねぇ。」
ひ「飛んであsぃglkgヵんlkhんkぁsh;!!!!!!ゥワァ─(゚`Д´゚)─ァァン!!」
お前はブラザーか。なんだその瓜二つのリアクション。やめて。
んでまぁ3人で森へ行きました。
いつもの木見ると、既に僕の視界に入っているんですよ、チェックメイトしてる訳です。
く「ふふふ、妹よ、見ていろよ。このゴッドハンドパワーで、このクワガタの♀はゲットしたるわ」
過去いも&ひ「お兄ちゃんがんばれ!!」「くら、ファイツ。」
なんでひーくんお前クールやねん。
おれの手が木に伸びる、あと5cm。気付かれてはいない、いける!!
・・・なんかヌメってんですよ。そして早いんですよ、足のバタバタが
なんだろう、とにかく早い。若干ブレてた、速すぎて。止まって見える寸前だった
く「あらああああああああああ!!!!!!!!!!!!」
ひ「どうした!!」
うん、Gだったんだよね。コレ。クワガタの♀でもなんでもない。Gだったんだ
地面に叩き付けたかったですよ。でも想像してください
もし、今あなたの親指と人差し指がGを挟んでいたら?正常な判断下せますか?
・・・無理ですね。
超現実的で、戦略的で、正確且つ明確で、簡潔で、清楚系で、
リアルで、太陽光発電的な言葉で言い表すのであれば
「もうダメぽ」
そして登るんですよ 僕の艶やかな腕を。Gが腕を登ってくる恐怖。
毛虫がなんですか。モグラがなんですか。キムタクがなんですか。
そんなのよりもこっちのが最強に異常な展開なんだよ、この現実。
気づいたら森の外にいました。多分、速かったと思う。おれの足。
そんときだったら50m走 4秒は切れたと思う。それくらいに。
とりあえず、帰ってクリスタルロビンとクライスラーデルタは虫かごごと
森へ捨てました。
それ以来、僕は虫恐怖症です。ハエでも無理ぽ。