クマムシ博士のむしマガ

むしマガ Vol.60【なぜクマムシは飼育が難しいのか】

2012/09/09 15:06 投稿

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 こんばんは。日曜日のむしマガ、なんとかサザエさんの放送前にお届けできました。

 サザエさんを見ながらでも、見ながらでなくても、日曜日の平和な夜にクマムシの世界に浸っていただければこれ以上の喜びはございません。

★クマムシトリビア その21


 読者からのクマムシにまつわる様々な疑問に対して堀川が回答します。

◆ 質問:

 クマムシの飼育が難しいという話を以前おっしゃっていたと思います。しかし、「地上最強に死なない」と、「飼育超困難」がどうも矛盾に思えてしまったのですが。飼育しようとするとガンガン死んでしまうのでしょうか?

◇ 回答:

 クマムシが「地上最強に死なない」かどうかは分かりませんが、乾燥や凍結、そして放射線などのストレスに対して、動物界で最も高い耐性を示すのは間違いありません。もちろんここでいうクマムシとは、陸に棲み乾眠能力をもつクマムシのことです。

 クマムシの飼育は難しいです。ほとんどのクマムシの種類において、何が適切な餌かわかっていませんが、餌がわかっている種類でも、卵をあまり多く産まなかったり、飼育培地を交換しないと雑菌が沸くなどして環境が悪化して弱ってしまうことが多いのです。

 高い耐性能力をもつクマムシが、なぜ飼育しようとするとなかなか増えないのか。これには生物の「能力バランスルール」を考える必要があります。つまり、ある能力を高めると別の能力が低下せざるを得ない、というルールです。

 わかりやすい例えとして、ドラえもんのひみつ道具「いいとこ選択しボード」について説明します。

 このひみつ道具には、知能指数、体力指数、かっこよさ指数の3つの指数のメーターがボードに備わっていて、そのうち好きな指数を上げることで、自分の能力を高めることができます。
 

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