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"Hooniganゆかりのneed for speed"番外編 "二人の日常"

車屋さんにて③

2016/10/21 20:00 投稿

コメント:2

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「ごめん下さい!」

そう言って、息を切らしながら入ってきたのは"ゆかりさん"だった。この街にやってきている車界の有名人とともに走り、打ち負かしたり、認められたりしている、とんでもない少女…!

「いらっしゃ…「あの外に置いてあるウラカンって試乗できます!?…はぁ…はぁ…。」

「…。」



興奮気味に彼女は言う。んー…、最初に会った時はこんな子じゃなかったと思うけど…。

「ゆっ、ゆかちゃん!…あっ、こんにちは~。」

そんなゆかりさんの後ろから一人の少女が現れた。長い綺麗な金髪、エメラルドグリーンの澄んだ瞳、背も高めで、ゆかりさんとは違い、そのバストは豊満であった。

「こんにちは。ゆかりさん、そちらは?」

「ああ!弦巻マキさん、私の友人です!」

「こんにちは!ゆかちゃんの彼女をさせてもらっています!弦巻です!」

「ちょっ!マママっ!マ、マキちゃん!…ち、違いますっ!あ、相方みたいなものですよ…!」

…このまま放って置くと、ずっと夫婦漫才のようなものが続いてしまいそうなので、私は話しかける。

「ふふっ、とても仲がいいんだね。…所で、ウラカンに乗ってみたいのかな?」

全く…。マキちゃん!誤解を与えるような…あっ!ハイ!そうですそうです!…いいですか?」

「もちろん!どうぞどうぞ!…でも、あの車は二人乗りだけど…マキちゃんはどうする?」

「ああ…。すいません、マキちゃん…。ちょっと待ってて貰えますか?」

「いいよ~。なるべく早めに帰ってきてね~!えへへ~!」

眩しいぐらいの笑顔で、マキちゃんは手を振る。…少し"くる"ものがあった。

「ありがとう、マキちゃん!…じゃあ、お願いします!」

「……あっ!うん、わかったよ。」



そう言って、私はウラカンのキーをゆかりさんに渡し、とびきりエキサイティングになるであろう試乗に出発するのであった。


「早く帰ってきて、って言ってたから、遠くに行かないようにしないと…。」

ブツブツとゆかりさんが独り言。軽快なスピードで市街地を抜けていく。

「どうだい?この車は?」

色々と気になることがあるので、話を切り出す。ゆかりさん自身の事、カリスマ達とのバトルの事、そして、今日突然連れてきた"相方"の事…。挙げだしたらきりがない。

「えっ?あっ、はい!いい感じです。性能ももちろんですけど、何より音がいいです!いかにもスーパーカーって感じで!」

「うんうん、そうだね。フォーミュラマシンにも似た、甲高い音…。聞くとうっとりしちゃうねぇ…!…そう言えば、どうしてこの車を買おうと思ったんだい?君はカリスマ達全員と走って、エディーズチャレンジにも優勝して…。この街のお祭り騒ぎも終わってしまっただろうに…。」

「…新しいチャレンジが始まるから…ですね…!Prestigeという超高難度のイベントだそうで…。今持ってる車じゃクリアは難しそうな感じなので、風の噂で聞いたウラカンのドリフト性能に賭けてみようと…!」

「なるほどなるほど…。確かにこの車は横滑り維持の性能に優れている。速度も乗りやすいから、高速で、しかも深い角度のドリフトを長続きさせるっていう用途にはもってこいだ。だけれど、若干ステアがピーキーなのと、トルクバンドの管理はしっかりしないと、結構この車は暴れるぞ?その辺りだけ注意って感じかな?」

「ふむふむ…参考になります…!えっと、所で…、この車屋さんって、中々不思議ですよね…。1000ドル以下のオンボロな車を取り扱ってるかと思えば、コルベットとか、まさしくこのウラカンとか、高級な車も扱ってて…不思議です…。」

質問をしようと思ったら、逆に質問されてしまった。…確かに不思議に思ってもしょうがないか…。

「ああ、それはね。一言で言ってしまえば"私の趣味"だよ。私も車が大好きでね、小さい頃から色んな車に乗りたい!と思ったものさ。実際、色々乗ったよ?でもね、車をたくさん持つ、持ち続けるっていうのは、中々大変だった…。だったらいっその事、と思って中古車屋を始めることにしたのさ。オークションで気になった車があったら競り落として、完全に自分のものになるわけではないけど、色んな車に乗って楽しめるしね。売れたらお金になるし!…でもまあ、そればかりじゃやっていけないから、中古車らしい中古車も扱ってるって訳さ。整備の腕試しにもなるしね。」

「なるほど~。面白いですね!それ!ウラカンもそういう感じで?」

「ああ、そうだよ。スーパーカーは憧れだからね!…それで、このウラカンは34万ドルもするんだけど…買うのかい?」

「ええ、もちろん!34万ドルPONっと出します!」

「……。す、凄いね…。一体いくら稼いでいるんだい?」

「ん~…。今持っている分だと700万ドル…、稼いだ累計だと1400万ドルぐらい、ですね!」

…開いた口が塞がらない。超が付くほど大金持ちでありながら、たっぷり使っている…。

「…まあ、ストリートレースで稼いだお金は、車以外の事には使わないって決めてますけどね…。」

「へええ~…。これまたどうして?それだけあれば、豪邸建てて遊んで暮らせるのに…。」

「やっぱり…キレイなお金ではないと思いますから…グレーな世界で手にいれたお金っていうのは…。なので、ストリートレースで得たお金は、ストリートレースで消費しようと考えてます。…まぁ、どうしても欲しいものがあったりしたら、チョコ~っとだけ、使っちゃったりしますけどね!」

「はは~ん、つまりそんなお金で私ん所のウラカンを買う訳だ!はっはっは!」

「ええ…まぁ……すいません…えへへ…。」

「いやいや。しっかりそういう所を分別つけれるのは凄いと思うな。しっかりしてるよ!いいお嫁さんになれるんじゃないかな?」

「お嫁さん…ですか~…ふふっ!」



"お嫁さん"と言うワードを出した所で、気になる事その二…

「所で~…。今日連れてきたマキちゃん、ゆかりさんの"彼女"だって言ってたけど…」

「ああっ!ま、真に受けちゃダメですっ!マキちゃんの冗談ですから…!」

「そうかい?あんなに綺麗な子が彼女なんて、おじさん羨ましいけどなぁ。…じゃあ、私がもらっちゃおうかな~?」

「そ、それもダメです!!マキちゃんは私っ……とにかく…ダメです…。」

「ははっ!それこそ冗談だよ!まあ、この先気になる子っていうのは間違いないけどね。あんなに綺麗で、いちいち仕草が愛らしい子、中々居ないよ?ぼーっとしてたら、誰かに取られちゃうかもよ~?」

「あっ……うぐっ…。」

ゆかりさんは黙り込む。私だってそれなりに色んな人を見てきた。大体の事は分かるようになったつもりだ。



「…車屋さんは…どう思いますか…。女の人が、女の人を好きになってしまう事…。やっぱり…変…ですか?」

「ん~、私は別に気にしないけどなぁ。ゆかりさんはマキちゃんの事、好きなんでしょ?それに、マキちゃんだって、ゆかりさんの彼女だって、初めて会った私に名乗っちゃうぐらいなんだから、君に負けないぐらい、好きな気持ちは強いんじゃないかな?だったら、両想いじゃないか。周りの目なんか気にする必要なんてない。良いじゃないか!二人幸せになってしまえば!二人が幸せそうな様子を見たら、おじさんだって幸せになっちゃうよ!」

「でも…。やっぱりその…、車屋さんはそう言ってくれますけど…、そういうのはダメっていう人は多いと思うんです…。それでマキちゃんが苦しんだり、悲しんだりして欲しくなくて…。」

「だったらゆかりさん、君が守ってあげれば良いじゃない!ここまで来れた…ベンチュラベイの頂点まで登りつめた君なら、それだけの強さは持っているはずだよ?それにマキちゃんだって、君が思っている程か弱い存在では無いんじゃないかな?いつも一緒なんだろう?学校でもガレージでも…そして、とっても危険なストリートレース中も…。」
「…噂には聞いてるからね。いつも二人でレースに出てるって事は…。危険だという事が一目瞭然でも…それでもゆかりさんと一緒に居たい…協力したいと思っているんだ、相当強いハートの持ち主だよ…マキちゃんは…。その強さに、むしろ助けられた事があるんじゃないかな?どうだい?ゆかりさん。」

「…ええ、そうですね…。私の事、身を呈して助けてくれたり…。車のデザインをしてくれたり…。そもそも、マキちゃんはいつも明るくて、優しくて…。冗談飛ばして、私を明るくしてくれたり、非日常的な生活を送る私の、大きな心の支えになってて…。うん、よく考えれば、私はマキちゃんに助けられてばっかり…。私は…マキちゃんに何かしてあげられてるだろうか…。」

「何かしなくちゃいけないのかい?ゆかりさんには十分魅力がある。大きな事を成し遂げたじゃないか。それに加えて、また新しい、より困難な事に挑戦しようとしている…。そんなチャレンジャーなゆかりさんに、マキちゃんは惹かれたんじゃないかな。私だって憧れちゃう!」

「えへへ…そう…ですか?…ありがとうございます…!」

「敢えてやるべきことと言ったら…想いを伝える事、だね。別に告白に限ったことではないよ?もちろん告白しちゃうのが一番だけど、ゆかりさん、臆病そうだもんね。まだ悩んでるみたいだし。だから"これから二人でどうしていきたい"とか、そういうことでも良い。言葉にして伝えれば、絶対マキちゃんは喜んでくれるよ?」

「…ええ…想いを伝える…。やるしか…ないですよね…。ありがとうございます…!何だか、話したらスッキリしました!」

…私は何で恋愛相談まがいの事をやったんだろう…。あんまりそういう柄じゃないんだけどなぁ…。

「…まあ、ゆかりさん、見た目も中身も男の子っぽいから、ボーイッシュな格好してれば、マキちゃんとお似合いの普通のカップルに見えるかもよ?」

柄じゃないので、冗談を飛ばす。いや、冗談半分残りは本気、かな?

「もう!失礼しちゃう!…でも、あり、かな…?…ふふっ!私はどうして車屋さんにこんな話したんでしょうねっ?」

「それなりに信用してもらえて何よりだよ!これからもご贔屓にどうぞよろしく!」

「ええ!…それで、ドリフトを試そうと思うんですけど…」



その言葉の後、ゆかりさんは市街地のど真ん中をドリフトで駆け抜けたのだった…。失神する事は無かったものの、記憶が曖昧になるほどのエキサイティングなドライブとなった…。



「ゆかちゃーん!!おかえりー!」

「わわっ!マ、マキちゃん!」

そう言って、マキちゃんがゆかりさんを思いっきり抱きしめる。ゆかりさんの顔が耳の先までみるみる赤くなっていく。抱きしめるマキちゃんの顔もほんのり赤くて…ああ、ほんとに…



「キマシタワ-!」

「!?」

「…?」

「…あっ!いや、何でもないよ?何でもない…何でもない…。」

いや~、本当にタマリマセンワ-!だった…。まさか声に出してしまうとは…。あの二人のパワーは計り知れない…。

「じ、じゃあ!ゆかりさん、納車の準備を…。」

「え、ええ!」

「え~っ、ゆかちゃんまた車買うの~?もうガレージいっぱいじゃ~ん!」

「ああ!それならもし、もう要らないっていう車があったら、うちは買取もやってるからぜひどうぞ!ゆかりさんの乗った車なら、高く買い取らせてもらうよ。」

名のあるストリートレーサーの車だからという理由であって、決してあの二人が乗った車だからというわけではない。そう、決して…。

「ええ、その時はお願いしますね。」

書類に書き込みながらゆかりさんは答える。マキちゃんは隣に座ってニコニコ、ゆかりさんに話しかける。コーヒーを淹れながら、全部は聞き取れなかったが、"あの衣装"、"凛"、"ロック"、と言った言葉でゆかりさんが何事か説明しているのを聞く事が出来た。

「はい、コーヒーどうぞ。」

…と言った感じで作って欲しいんですけど…。あっ、はい!ありがとうございます。」

「マキちゃんもどうぞ。」

「ありがとうございま~す!…ふーっ…ふーっ…。」

ゆかりさんは片手で書類を書きつつ、ちびちび。マキちゃんは両手でカップを持って、しっかり冷ましながらコクコク飲む。やっぱり同じ女の子でも違うものだ…。



「…はいっ!書けました~!…ふぅ、やっぱり何度やっても大変ですね~…!」

「でも、その大変さがあるからこそ…!」

「…納車の喜びも大きい…ですね!ワクワクします!」

「よかったねぇ!ゆかちゃん!…さあ、これから私も忙しくなるぞー!!」

そう言って、マキちゃんは小さくガッツポーズ。車のデザインをするのだろうか。ゆかりさんの力になれるとあって、とても嬉しそうだ。

「じゃあ、少しだけ待ってね。納車の準備が終わったら連絡するよ。いつもありがとう!これからもどうぞよろしく!」

「はい!また色々お願いしますね!」


 後日、納車の時。マキちゃんと一緒にウラカンに乗って帰ろうとするゆかりさんを呼び止めて…

「ゆかりさん、頑張ってね。新しいチャレンジ。そしてマキちゃんの事も…。」

最後の方はささやく様に、私は話す。

「…はい!どっちも、頑張ります…!」

ほんのり頰を赤らめて、ゆかりさんは答える。

「ねぇねぇ、何話してるの~?」

助手席からマキちゃんの声。

「いや、なんでもないよ。お気をつけて、ありがとうございます!」

「ええ!ありがとうございます!」

「さようなら~!」



マキちゃんの言葉の後、ウラカンは走り出した。市街地の方へ消えていく。私は見えなくなるまでその様子を見送った。

「…伝説の少女達…か…。」

その始まりを手助けし、そしてこれからも、陰ながら支えていこう。応援しているよ…。そんな事を思いながら、私はまたいつもの仕事に戻るのであった。




使用させて頂いたもの
くま式結月ゆかりver.2.2 くま様
弦巻マキ もものは様
「慟哭のナイトメア」データ配布シリーズ Episode03 Pack 慟哭のナイトメア製作委員会様
MMD用ステージデータ:UTAU事務所-UK支部-  Ver 2.00 シロ様
コーヒーv0.1 とりそば様
コーヒーフレッシュ 稜様




あとがき
 ①もあって②もあるなら、③もある…。ウラカンには本当にPrestigeでお世話になりました!この車がドリフトに相当強いことを知らなかったら、おそらくPrestigeオールゴールドクリアは出来なかったでしょう…。スピードも乗りやすく、クイックなステアでドリフトを繋げやすい、いい車です!ただ、他の車と比べるとあまりにもクイックなので、若干慣れはいります。
 そして、こんなの作りましたよー!







穏ポルシェとともに、Prestigeの良き相棒です!よかったらダウンロードしてみてくださいね!

コメント

モカロン
No.2 (2016/11/10 18:18)
今度はウラカンですか…それにしてもラッピングには素晴らしいセンスを感じます。kuさんを真似て、REALRACING3というアプリケーションではあのラッピングをついつい作ってしまいました。
ところで、④はあるんですかね?
ku (著者)
No.3 (2016/11/10 21:42)
>>2
④は無い予定です…。3で終わった方がキリがいいので…。
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