任天堂から2015年にリリースされた、目玉ゲームの1つ『ゼノブレイドクロス』は冒険に100時間かかるとのことで、プレイする手に思わず力が入りそうな作品ですが、海外のファンたちが熱くなっているのはそこではありません......。
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それは、海外版での「規制」についてです。今回は米Kotakuがこの問題に踏み込んだ内容をご紹介します。
『ゼノブレイドクロス』は表現の自由によるセクシーな描写が海外の発売条件に抵触し、欧米でのリリースに当たり修正点が2つ発生しました。
まずは13歳の天才メカニック、リンリー・クーについてです。まずは彼女の姿をご覧ください。
愛らしい女の子
この姿に何も問題はありませんが、本作ではキャラクターのコスチュームを、自由に変更できる機能があり、女性キャラであれば全員同じデザインの下着を着用できます。
日本版ではキワドいビキニでも、13歳(という設定の)リンリーに着せることが可能です。
かなり極小面積
しかし欧米版では、リンリーにだけこのビキニの着用ができず、この下にもう少し面積が広くスポーティーな下着を重ね着したデザインに変更されています。
このビキニほどではなくとも、他の露出度が少々高めなコスチュームも、リンリーの場合だけ微妙に生地面積が多いデザインになっているのです。
さらに、日本版では女性キャラの胸の大きさもスライダーで好みのサイズに調節できますが、欧米版ではそれが出来ないようになっています。これが、もう1つの変更点です。
その違いを検証した動画をご覧ください。
西洋文化では、このような規制は迎え入れられる類のものかと思います。
海外でもゲームを購入するのは大きなお友達かもしれませんが、こんなにエッチな格好の13歳少女のヴィジュアルは、ちょっとやりすぎという印象を持たれるのでしょう。
しかし、このような変更は、不必要にアートを改悪させる、堅苦しい規制にもなり得ます。
Dual Shockersでは、ユーザーから以下のようなコメントが書き込まれていました。
ファンからの率直なご意見
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任天堂よ、あなたたちは売り上げ数を2つ逃したよ。
僕は『ゼノブレイドクロス』と『零 濡鴉ノ巫女』を中古で買うことにした(そう、自分が住んでいる地域では2種類のバージョンが買えるんだ)。僕はあなたたちの規制を支持しない。特に、あなたたちの競合相手(ソニーとマイクロソフト)がそうした規制をしないのだから。
こういった規制を続けるのであれば、購買者としての僕を失うことになるんだ。
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『ゼノブレイドクロス』については、海外でこの件の良し悪しを議論する声が絶えないようです。
ここでは性的な問題点について述べられていますが、販売する国によっては、宗教的な理由や暴力表現が理由で規制させられる箇所があったりもします。
「【閲覧注意】逆に笑える? 『ウィッチャー3』の修正事情」でも、これについては少しご紹介しました。
ともあれ最近海外では、ゲーム内の女性が性的に見られることについての議論が多いとのこと。しかし、制作側は、ファンの意見や世間の批評について口を開くことはほとんどありません。
明言するのは「販売する国々に合わせてローカライズし、新たなユーザーのために翻訳などを書き直しています」くらいかもしれません。
かつてスクウェア・エニックスでローカライズの仕事をしていたブライアン・グレイ氏は「人々がどう感じるのかに合わせるのではなく、アートの高潔さのほうが重要である」と語っています。
グレイ氏は自身のスタジオを開く以前に、『キングダムハーツ』シリーズで翻訳チームのリーダーだったお方。彼は「プレイヤーの感覚に尊敬を払わないゲームには、高潔さがない」とも言っています。
2つの意見は背反しているようにも思えますが、ゲーム作りにはその両立が必要ということなのでしょう。
翻訳家として「相対する2つの意見の間に立たされるのは恐怖」と語るグレイ氏。なぜなら、アートを取るのか倫理を取るのか、結局どちらを選んでも誰かがそれを好ましく思わないからです。
■規制の脅威
この理想論(アートと倫理の両立)に対する議論は、ゲームのローカライズと翻訳とをするにあたり、もう何年も言われてきたことです。問題の核になる部分は非常に複雑で、何をもって規制するのか? ということにも及びます。
その国々によってベストな状態のゲームが提供されるべきなのか、それとも無変更のものが提供されるべきなのか、問題はとても絡み合っているのです。
最近インターネットを騒がせたのが、『デッドオアアライブ エクストリーム3』のリリースが欧米で見送られたというニュース。
ゲーム業界での女性キャラクターの扱いが倫理的、政治的に正しくないという理由で、コーエーテクモは中止を発表しましたが、これにネットは大炎上しました。
こういった状況から、アートと倫理の両立の問題は国際間に立ちはだかる巨大な壁になっていると考えられます。
2012年にニンテンドー3DS用としてリリースされた『ブレイブリーデフォルト』では、13歳の女の子キャラクター数名が、15歳という設定に引き上げられ、コスチュームも北米版では布面積の多いデザインに変更されました。
ゲームプレイには問題ないんですけど、やっぱり......ねぇ?
そして『零 濡鴉ノ巫女』でも、海外版は露出度の高い水着や下着コスチュームが削除されたため、最近の噂では、海外版が2016年に発売予定の『ブレイブリーセカンド エンドレイヤー』にも、規制の手が入るのではないか? と懸念されています。
例えばカウボーイの衣装があるため、インディアン(ネイティヴ・アメリカン)のコスチュームが削除されるといった可能性です。
米Kotakuは任天堂に質問を送ったそうですが、執筆時現在まだ返事はないとのこと。
かわいいコスチュームなだけにもったいない
米Kotakuでは、2013年の記事でも馬鹿げた規制としていくつか比較を行っていました。
記事内には、1990年代の『マザー』で街中に登場した「BAR」という看板がわざわざ「CAFE」に直されているなど、昔からこういった規制があったことを指摘しています。
■もしかすると彼女は「愛してる」と言いたかったのかもしれない
『ファイナルファンタジーX』や『逆転裁判』など、ローカライズ作業に長年関わってきたアレックス・スミス氏は、「理想的なローカライズは綱渡りのようだ」とおっしゃいます。
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新しい言語に再編してゲーム体験を作り直すのは、とても繊細で緊張のある作業です。
もし英語版を全く変更せずに出してしまうと、英語圏のゲーマーにとってのゲーム体験が違ったものや未熟なものになり得ます。
問題が何であれ、それがローカライジングの根底にあるものです。
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『ファイナルファンタジーX』でユウナが発するラストシーンの言葉は、日本語では「ありがとう」なのですが、これには翻訳チーム内部でどうすべきなのか? という議論が行われたそうです。
この単純な一言に色々な意味合いや重みがあることを踏まえて、最終的に英語では「アイ・ラヴ・ユー」となりました。
『FF』シリーズを通して、「アイ・ラヴ・ユー」というセリフは出てこなかったにもかかわらず、該当シーンでのユウナの口の動きに合わせた最適な言葉が「アイ・ラヴ・ユー」しか考えられなかったための決定だったそうです。
そして、これは日本語版でシナリオを書いた野島一成氏からの承認を得て、見事採用された経緯があるとのこと。スタッフが真剣にゲームを愛していることがわかります。
スミス氏は「過去に他のゲームで開発チームが協力してくれなかったこともありましたが、だからと言ってローカライズに挑戦しないということにはなりません」といった経験談も語っています。
13歳の女の子がセクシーな格好をさせられる件は、ほとんどの購買者たちが13歳以上であることを考えると「おかしい」と思われるのが普通かもしれません。ただ年齢を15歳に変更することは、キャラクターのデザインを変更することにはなりません。
さらにスミス氏いわく、時として日本のゲームが海を超えて西洋にやってくると上記のように「おかしい」と思われる事例がちょいちょい出てくるそうです。
「おかしい」だけならまだ良いのですが、小児性愛的な観点から「ひどい」と思われるケースも無きにしもあらずだとか。
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もともとゲーム・クリエイターはそれらが問題になると思わずにゲームをデザインしています。
他国の新しいユーザーが快くゲームを楽しむためには、オリジナル版の良さを損なわないよう最小限の修正に留め、彼らが日本のユーザーとほぼ同じ体験が出来ることが良いのです。
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スミス氏は複数名の翻訳スタッフと話し合い、設定年齢を引き上げる他にも、年齢という概念そのものをなくし、キャラクターの歳をわからなくしてしまう案も検討したそうです。
JRPGで規制された事例を多数紹介しているサイト「Niche Gamer」の編集長であるブランドン・オルセリ氏は、「他国の文化を歓迎し、そうした異文化が存在することを周知させ、海外ユーザーにはゲームの変更もオブラートで包まないのが好ましいと思います。と意見を述べています。そして、「とある国で歓迎されていることでも、別の国ではそうでないのに、それを売り出そうとするのはジレンマですよね」とも。
ちなみに「Niche Gamer」では、今展開されているキャンペーン『1 Million Gamers Strong For Japanese Gaming 「100万人の声:私たち海外ゲーマーは日本ゲーム業界の自己検閲に断固反対します」』という、署名運動についての記事も掲載しています。
■3つ年齢を上げれば違うのか?
XSEED Games社でローカライズを担当している、トム・リップシュルツ氏は「Niche Gamer」に『イース』や『閃乱カグラ』などを紹介したお方。
かつて。XSEEDの副社長ケン・ベリー氏が『閃乱カグラ -少女達の真影-』を試験的にダウンロードのみのオンラインショップで販売しようとした時、15歳~18歳以下だったキャラクターらの設定をユーザーに明かさないように試みました。
しかし、リップシュルツ氏は「未熟なキャラクターが、冒険を通じて成長するのがゲームの要であることがわからないのか!?」とベリー氏に抗議したことがあったそうです。
ベリー氏にとっては政治的な問題をなるべく穏便に回避するためのマイナーな変更だったのですが、結果この話が公になり、少々の騒ぎになってしまいました。
一方リップシュルツ氏は、年齢を公開しないやり方に反旗を翻したのではなく、ゲームの本質が変わってしまうことを大いに懸念したからこその行動だったそうです。
現実世界で3歳の差は、人間の成長でもかなりの違いがあります。文化の相違から不特定小数が不満を抱かないようにするために物語を抜本的に変更するやり方には、リップシュルツ氏は納得出来なかったと言います。
抗議内容はごもっともですが、『閃乱カグラ』はなかなかにセクシーなゲームであり、巨乳の女の子たちが登場するものの、ファンたちにはおっぱいだけでなくストーリーも評判が良いとのことです。
その後「NeoGAF」の掲示板には、リップシュルツ氏が架空のキャラクターの年齢には、キャラクターが最初に描かれた歳を基準にでも考えれば良いじゃないかと投稿しています。
リップシュルツ氏の真意
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ピクセルで描かれた現実に存在しないキャラクターに「未成年」なんて概念はない。それを言い出したら、リサ・シンプソンなんてもう20代だよ。年齢はただの番号で何も意味しない。
もし現実の人間だとしたら、それは我慢出来ないことだと賛成する。でもそうではないんだ。
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とのことですが、最終的にリップシュルツ氏は「NeoGAF」によってアカウントを停止させられてしまいました。
『ザ・シンプソンズ』がもう27年も放送しているからと言って、リサ・シンプソンのポルノ画像が出回ってもそれを良しとするのか? そんなことはありませんよね?
『閃乱カグラ -少女達の真影-』で企画・原作・爆乳プロデューサーを務めたクリエイター:高木謙一郎氏は、まずニンテンドー3DSでどんなゲームを作りたいか? を考えた時に、30秒もしないうちに「おっぱい」だと思ったとブログに書かれています。
確かに「おっぱい」だ
さらに高木氏は、「nintendo life」でのインタビューで明確な答えを出されています。
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とにかく本当にシッカリとしたゲームを作りたかったんです。ただセクシーな要素を満載にしただけではありません。
見た目に楽しいからという理由で、ただ半ケツのかわい女の子たちが、戦って服が意味もなく破れていくものは作りたくなかったんです。
個々に戦う理由があり、どうしてみんな異なっているのか? ストーリーがそれらの理由を明確にし、どうして服が破れ、どうしてセクシーな表現になるのかを、ちゃんと理由付けしたかったんです。
核になる要素があるからこそ、プレイヤーたちがキャラクターに感情移入ができ、大きな物語を伝えることができます。
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高木氏は、西洋で起こっているこの論争について把握しており、日本で起こっていることも承知しています。
「Operation Rainfall」でのインタビューでは、以下のように語っています。
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今は、これまでやってきた道を進むのみですが、将来は変わるかもしれません。私は、良さそうだから作るのではなく、自分が作りたいものを作っている、ということに尽きるんです。
(おそらく非実在青少年規制を指して)批判的な意見がある人達の言いたいことは理解しています。しかし、彼らを喜ばせたいがためにすべてを変えたくはありません。
なぜならそれが、私のしようとしていることを薄っぺらにしてしまうからです。
『閃乱カグラ』は、まだ西洋には新しいシリーズなので、ゲームについてはまだたくさんの混乱があるかと思います。ゲームの核になる部分は、否定的な意見をとる人たちに影響がありません。
彼らはどうあっても否定するのですから。
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高木氏は、このように公の場でも自分の作品を護り、その信念を貫いています。もし、他のディベロッパーたちもこうだったとしたら、議論をする肯定派/否定派の双方にもっと良い理解が生まれたのでしょう。
■個性派監督vsスポーツ監督
映画でもスポーツでも、際立って個性的な監督がいますよね。
ゲーム業界でも同じようで、ブライアン・グレイ氏が一緒に仕事をした個性派監督でズバ抜けているのは、『FF』シリーズや『キングダムハーツ』シリーズで有名な野村哲也氏と、『ノーモア★ヒーローズ』や『ロリポップチェーンソー』でお馴染みの須田剛一氏なのだそうです。
例えば、須田氏が手掛けた『キラー イズ デッド』には、美女を口説く「ジゴロミッション」というものがあります。グレイ氏はその作品の仕事はしていないものの、須田氏の作品に関わるのはOKとしているとのこと。
それは、須田作品はヴィジョンが明確で、セクシーなシーンもゲームと完璧にマッチしているから合点がいくからだそうです。
例えば『キラー イズ デッド』の主人公、処刑人モンド・ザッパがゴーグルを使うとこんなシーンに出会えます。
「個性的な作品を監修するゲーム監督は、得てしてスポーツ監督のようでもある」とグレイ氏は語っています。
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すべてを監督が作るのではなく、チームに作らせるのです。時には監修していない部分が完成し、ゲームに組み込まれる場合もあります。でもそういうところは、ゲームの流れの中でちょっと浮いている存在だったりするものです。
セクシーなシーンでも同様に、ゲームの流れに自然であれば監督が目を光らせ、浮いていれば目が届かなかったということでしょう。
日本でセクシーなシーンが許されるからだとか、そういうシーンがゲームの個性を決めるから入っているのではありません。監督には明確なヴィジョンがあるのです。
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■誰が責任をとるのか?
何がファンたちを、そして自分を苛立たせるのか? それはメーカーが質問に答えてくれないことだ......と米Kotakuのクレペック記者。
任天堂の広報は「違った地域では様々な事柄を下地にして、違ったローカライズ方法を選択します」と答えているものの、『ゼノブレイドクロス』での変更についての詳しい言及はありません。
ファンたちがいろいろな憶測を始めるのも無理もない状況の中、矛先が向かったのは、ニンテンドー・オブ・アメリカ内でローカライズに特化した、「ツリーハウス」という部署にお勤めだというアリソン・ラップ氏。
どこにも何にも証拠が無いにも関わらず、「彼女が何かしらの口添えをしたから、今回の変更があったのだろう」と4chanなどの掲示板に書き込みが相次いでは、削除されてが繰り返されたのです。
E3で壇上に上がり、ライヴ・ストリームでしゃべったのがラップ氏だったことから、ネット上で誰かが魔女狩りを始め、そのターゲットとなったのが彼女でした。
さらには「アリソン・ラップをニンテンドー・オブ・アメリカからクビにせよ」というキャンペーンすら行われたそうですが、賛同者はたったの50人で不発に終わっています。
ラップ氏が悪者にされてから数ヶ月ほど経ち、米Kotakuは彼女に問い合わせることに成功。彼女は『ゼノブレイドクロス』に関係していないどころか、ローカライズ部署では働いてもいない、という返答があったそうです。
この答えが真実かどうかはわかりませんが、ご本人がそう言うのであれば、それ以上の詮索はできません。
一方で、規制がユーザーにちゃんと伝わっている例もあります。それが『ダンジョントラベラーズ2 王立図書館とマモノの封印』です。
日本では発売元はアクアプラスですが、北米ではアトラスからリリースされています。
本作は日本で対象年齢が17歳以上で、北米でもESRB(エンターテインメントソフトウェアレイティング委員会)が4つのシーンをカットすれば「M」レーティング( 17歳以上)にするとオファーしたそうです。
アメリカでは18禁の「AO」レーティングになるとゲーム屋の棚に並べられないため、売り上げが極端に落ち込みます。アトラスは涙を飲んで、4シーンをカットしています(もちろんアクアプラスから認可を得て)。
そのうちの1つのシーンが以下(※閲覧注意)。
確かにエロいですね
ESRBは親切で、アトラスにどのシーンを差し替えるべきなのかを教え、無駄なくアクアプラスに画像の差し替えが依頼できたそうです。
「Niche Gamer」のオルセリ氏は、こう分析しています。
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発売元は、変更を行った箇所と理由を明確にユーザーへ説明しており、顧客がちゃんと理解できています。
普通であれば、このような再編集や変更、削除などについては説明を避ける傾向にあるのですが、この例はその反対でした。
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ファンたちが変更に賛成か反対かはさておき、顧客とのコミュニケーションが大事だということがよくわかる例でしょう。
「ゾンビゲームの金字塔! 初代『バイオハザード』の規制と変更の歴史」でもご紹介しましたが、日本では『バイオハザード』の首チョンパなどのゴア・シーンが削除された経緯があるそうですし、『Fallout3』ではプレイヤーが原子力爆弾を解除するか爆発させるかを選べるクエストが、日本では解除しかできないように変更されています。
セクシーな表現だけでなく、このように国の事情でいろいろな変更が余儀なくされてしまう事例は、日本版においても枚挙に暇がないのです。
結局、海外と日本間のゲームの「規制」問題にこれといった結論がでないまま棚上げするしかないのがちょっと残念ではあります。
しかし、米Kotakuがインタビューしたローカライズ担当者たちは皆、自分の仕事に深い尊敬の念を持っており、テレビゲームをアートだと信じているのです。
そして、そのアートを少しも崩すことないように全力で配慮し、自分がチームとして参加した作品が一枚でも多く売れることを切に望んでいます。
財布の紐をほどいてゲームを買ってくれるお客さんに、なるべくオリジナル版に近いゲーム体験をしてもらえるよう、規制とアートとの間に挟まれながらも、最大限の努力をしている人たちが裏で頑張っていることを知ると、規制を施した販売元に対して頭ごなしに腹を立てることも少しは減る、かもしれません。
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[Niche Gamer]
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1 Million Gamers Strong Petition Fights For Japanese Gaming[Niche Gamer]
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[NeoGAF]
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Interview: Senran Kagura Producer Kenichiro Takaki; More Than Life and Hometown[Operation Rainfall]
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(岡本玄介)
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