アメリカ映画協会「MPAA」が、閲覧者の年齢制限を設ける時に使われるレイティングの「PG-13」。これは「13歳未満の鑑賞には、保護者の強い同意が必要」という意味のものですが、使われ出したのは1984年からなのだそうです。
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今回は、導入のきっかけとなった映画や何が含まれているとR指定になってしまうのかなどを、アニメでわかりやすく説明した動画をご紹介。要訳とともにご覧ください。
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1968年に作られたヘイズ・コードに取って代わり、1984年から始まった「G」、「PG」、「R」、「X」指定という区分け。当初「PG-13」は存在しませんでした。
しかし、『インディ・ジョーンズ/魔宮の伝説』(1984年)内での目玉入りスープと猿の脳ミソ、そして生贄の心臓を取り出すシーンのグロさ、そして『グレムリン』(1984年)でのミキサーや電子レンジを使った撃退シーンの残酷さがよろしくないということで、新たに「PG-13」が考え出されたのです。
宮廷料理なのでしょうけれども......
インパクトの強いシーンでした
「PG-13」制定後、初めてこのレイティングを受けた映画『若き勇者たち』には史上最多の暴力シーンが映し出され、これがその後に「PG-13」かどうかを決める指標となりました。
ちょっとしたヌードの描写はOKでも、ゲイの熱愛はダメ、そして暗黙の了解で「F*ck」という単語が1回の登場ならPG-13で、それ以上ならR指定となってしまうとのこと。それが理由でアイルランドのミュージカル映画がR指定になった経緯もあります。
T-800の弱点はおっぱい!?
「PG-13」映画は幅広い層に視聴され、商業的な成功も多いことから、製作側は過激な表現を抑えて、このレイティングを狙うのだとか。しかし、そういう映画の作り方をしていると、何を表現したい作品なのかが定まらなくなってしまい、劇中に大量の「F*ck」が出てくるよりもっと作品をブチ壊す危険性を孕んでいるのです。
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「io9」で紹介されたこの動画は、主に音楽を紹介するサイト「Pitchfork」のYouTubeチャンネルからのものでした。
商業的な成功を狙えば、作品を保守的にしてしまうあまり駄作になる可能性を秘めているというのは、言われてみればナルホドかもしれません。
なお、成人指定「X-rated」になってしまった「未成年禁止なSF/ファンタジー映画の名作16選」も以前ご紹介しているので、レイティング・システムに興味がある、成人の方はそちらもどうぞ。
(岡本玄介)
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