「あ、ごめん」とか言って落としちゃったらこうなります。
落としたら地球が滅び、地面に置くだけで大変なことになってしまうムジョルニア。実は近くにあるだけで肉が引きちぎれて死んじゃいます。なんでそんな恐ろしいことになるのかというと...。
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『マイティ・ソー』シリーズでソーが華麗にブン回すハンマー「ムジョルニア」。その危険性について、「本当は危ない『ポケモン』」シリーズ動画で知られるvsauce3のジェイク・ローパーさんが検証してくれました。
本当は「死にゆく星の中で作られた」という設定のムジョルニアですが...。もし「死にゆく星を使って」作られていたら、そしてそれが密度の高い中性子星だったら。という前提で、ではありますが、こうなるようです。
中性子星では、陽子と電子がぶつかり合い中性子となり、太陽の2倍の質量が直径19kmに収まってしまいます。そんな中性子星素材を使って、ムジョルニアを作るとなると、4634.85兆kgに。
もしうっかり落としでもしたら、史上最も規模の大きい50メガトンの核爆弾ツァーリ・ボンバの130万倍で大爆発。それはまるで、恐竜たちを絶滅に追いやったチクシュルーブ・クレーターの小惑星のよう。
小惑星の衝突で大気圏外に吹き飛んだ破片が、大気圏に再突入する際に熱せられ白く輝く雨として世界中に降り注ぎ、燃えるものすべてに火がつき、地震と津波で地形も変わり、火山も噴火し塵埃が地上と大気を覆い尽くし、太陽光が届かなくなります。
ただ、落とさなくたって、ムジョルニアをそっと地面に置いただけでも、地面にめり込んでいき地球の核まで到達しちゃいます。
かと言って、ソーが手に持っていたままだったら安全というわけでもありません。ニュートン力学では、質量のある2つの物体は互いに引き合うとしています。
つまり、とてつもない質量を持つムジョルニアがそこに存在すれば、30.5メートル離れたところにあなたが居たとしても、音速に近い秒速333メートルでムジョルニアへと引き寄せられちゃいます。そして、体のパーツでムジョルニアに近い位置にある部位は、より強く引き寄せられるため、肉体は引きちぎれ、天体物理学で「スパゲティフィケーション」(Spaghettification、スパゲティ化)と呼ばれる現象が起き、細長く引き伸ばされるように引き寄せられちゃいます。
敵味方構わず、そこに存在するだけで肉の塊にしちゃうんですね。いやはやなんとも恐ろしいハンマーです。そんなムジョルニアを扱えるソーってやっぱり最強のスーパーヒーローかも。
Science Explains How Much Thor's Hammer Would Weigh[via Kotaku]
(abcxyz)
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