広告を見ただけで感染し、ハードディスクの中身のファイルを暗号化されてしまうというもののようです。ただ、デマとおぼしき情報も同時に拡散しているのが現状です。拡散しているすべての情報が事実であったとしても、正直、それほど目新しいものではありませんので、まだ感染していないのであれば、まずは落ち着きましょう。
結論から言います。
最近のトレンドとして、パソコンのファイルを暗号化して人質に取り「ファイルを返して欲しけりゃ金払え」というランサムウェアというタイプの不正プログラムが増えてきているのは確かなようです。
IPAも2015年6月に一般的なランサムウェアについての注意喚起の呼びかけを行っています。
詳細は以下をご覧ください。
2015年6月の呼びかけ 「 パソコン内のファイルを人質にとるランサムウェアに注意! 」
対処法は上記のページにも書かれていますが、以下の点が大切です。
・セキュリティ対策ソフトを導入すること (ただし、偽セキュリティソフトに注意!)
・OSやブラウザ、プラグイン等のソフトウェアを定期的にアップデートし最新の状態に保つこと
・重要なファイルを定期的にバックアップすること
いかなる対策を行っていたとしても、最悪の場合は感染してしまう可能性があります。
というか、絶対に感染しないようにすることは不可能です。ですから、感染する前提での対策が必要となります。
定期的にバックアップを取りましょう。万が一感染してもファイルを失ってしまわないように。
バックアップはネットワークドライブよりも、BD-RやUSB接続等の外付けHDDのように、物理的にPCから切り離せるものがオススメです。そして、バックアップが終わったらすぐにPCから接続を解除するのが重要です。なぜなら、ランサムウェアに感染した時にバックアップ先が接続状態のままであれば、せっかくのバックアップもランサムウェアの餌食になってしまうからです。
筆者もバックアップはUSB接続の外付けHDDに行っています。
そして、バックアップするときだけPCに接続しています。
1ヶ月に1回ぐらいしかバックアップを取っていませんが、全てのファイルの喪失だけは防げるようにしています。
ちなみに、ランサムウェアに要求される身代金は3万円から5万円だと言われています。しかし、要求された金額を支払ったところで元に戻せる保証もありません。
一方で、外付けHDDは4TBのものでも安いものなら1.5〜2万円程度です。6TBでも安いものなら3万円台で手に入ります。もしお金がなくても、限られた大事なファイルだけで良いなら500GB・5000円ぐらいの外付けHDDでも十分かもしれません。保険として考えれば、十分安いものではないでしょうか。
仮にもし、どうやっても防げないような感染力の高いウィルス(不正プログラム)なのだとすれば、結論は一つ。
「どんな対策も無意味です」
あたふたするぐらいなら、今すぐ外付けハードディスクを買ってきて大切なデータをバックアップしてください。それが唯一効果的な対策となります。
そして、くれぐれもデマ情報にはご注意を。
画像: (C)2014 OPAP-JP contributors / るみあ、絢嶺るり、Butameron / https://opap.jp/lic