映画の歩き方

カルト特撮映画『フランケンシュタイン対地底怪獣(バラゴン)』ロケ地探訪 in 白川郷など

2018/02/05 23:47 投稿

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今回は、『サンダ対ガイラ』『対バラゴン』好きに捧ぐ、ロケ地探訪
筆者の自由研究『映画の歩き方』の86回目です。

▼『ひぐらしのなく頃に』と同じ建物・逆向き桃太郎像まで。色んな発見がある奇妙な旅
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■はじめに
お久しぶりです。1年間、色々と旅していました。まずは、旅先で撮った写真の紹介から。これは、米国ロサンゼルスのおもちゃ売り場の入り口見つけたディスプレイである。あまり似ていないけど、東宝映画『サンダ対ガイラ』のマスクだと思われる。

▼日本ネタが多い店とはいえ、ゴジラよりも目立つ!
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▼こちらが、サンダ・ガイラ


次に、2018年1月末に発売された新年最初の傑作本『東宝版フランケンシュタインの怪獣 完全資料集成』の帯。なんとブラッド・ピットさえも、『サンダ対ガイラ』の大ファンであることが言及されている!(笑)

ブラッド・ピット写真集 BRAD PITT

〜引用〜
「タランティーノの『イングロリアス・バスターズ』の撮影中、僕はブラッド・ピットと、『サンダ対ガイラ』がどれだけ面白かったか、たびたび熱く語り合ったものだ」

▼Amazonより



そんな事柄から、この作品は、海外の映画人にも影響を与えたカルト映画なのだと実感させられる。本稿は、そんな映画のロケ地探訪である。まずは『サンダ対ガイラ』のパラレルワールドのような姉妹編である『フランケンシュタイン対地底怪獣(バラゴン)』の方を扱う。これからロケ地へ行く人の何かしら有益な情報になっていただければ嬉しい。行かない人も、映画をテーマにした旅の雰囲気を楽しんでいただければと思う。

また、最後は同人の枠を超えた伝説のゲーム『ひぐらしのなく頃に』とのロケ地の共通点もいくつか見つけてきたので、紹介したい。




▼第084号
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映画の歩き方®
白川郷など『フランケンシュタイン対地底怪獣(バラゴン)』
ロケ地研究編
KIYASUWALKER
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■そもそもフランケンシュタイン対地底怪獣とは?
1965年(昭和40年)に公開された怪獣映画。巨大フランケンシュタインと、愛すべきバラゴンとが戦う。筆者にとって「夏の太陽のようなギラツキはないが、美しい夕日のような特撮作品」であり、意外とロケ地歩きに熱が入った。折角日本にいるのだから、海外のファンにドヤ顔できるような情報を集めたいではないか。



■著者紹介

KIYASUWALKER(きやすうぉーかー)
メディア史の勉強と創作活動が好きです。好きな映画は、ナチス前のドイツ映画、戦後の日本映画、そして、スターウォーズ。問い合わせは、コメント欄か、twitterで@kiyasuまで。
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◇宣伝
・100年後の学生に薦める映画2112本をひたすら書いています。
※文字制限でこのページの更新が止まってますが、完結しました




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【01.大まかなロケ地と旅程】
セットで撮影されたものも含め、舞台は秋田県から広島まで、全国津々浦々である。一度に回るのは大変なので、少しずつ、クリアしていくのが良いであろう。

▼映画の角度とは違うので詳細説明省きますが、折角なので映画冒頭の原爆ドームや宮島の写真も載せておきます。ロケ地を巡ると、観光スポットに色々廻れます。

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【02.治安とか言語とか諸々】

治安
日本ですし、安全です。
言語
日本語です。例えば、広島弁、岡山弁です?

【03.本編と逆向き桃太郎像

まずは、フランケンシュタインが逃走した岡山県。
岡山駅 東口前の桃太郎像 が映画に登場していた。しかし、筆者は疑問に思った。
下の写真では映画のカメラの再現にはならない

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・・・だって、
桃太郎が、撮影当時と逆向きなのだ!


▼映画の撮影の向きに直すと、こうである。
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調べてみると桃太郎像は代替わりしていた。簡単な証拠の一つとして、像の台座には「10周年記念 昭和46年5月」と記載されており、映画より後の年代に寄贈されたことがわかる。尚、先代の桃太郎像は今もこの世には存在し、保管されているようである。

▼桃太郎像のプレートに映画より後の年代が記入されている
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【04.月見橋映画にはなかった天守閣を眺める
次は、人々が逃げる場面のロケ地へ向かう。こちらも調査済みであり、岡山城にある。岡山駅からは、路線バスで向かい、「城下」で下車するのがリーズナブルであろう。

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バスを降りて、東へ進むと、岡山城の脇を流れる旭川にかかる月見橋にたどり着く。

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カメラの向きは、橋の中央で、南から北に向ければ良い。
写真では木が茂っていて隠れているが、劇中には見えた「月見櫓」がある方面である。

▼ざっくり、映画のカメラを再現
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■天守閣が映画に映っていない理由を考える
さて、ここからが問題である。
映画の位置にカメラを構えて・・・

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左にちょっとだけ角度を変えると・・・

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映画にはなかった
天守閣が映ることが判明
(左端注目)


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疑問: 映画本編で、これだけ画になる建物を避けたのは何故だろうか?
姫路城も大阪城も映っているのに・・・。

予想してみた:
確認すると、映画が公開された1965年は、岡山城は戦災からの復旧直前の状態であった。復旧するのは1966年だ。つまり、撮影中は天守閣は中途半端な状態であり、ギリギリの角度で映さなかったのだと筆者は仮説づけた。歴史家さん、合ってますかね?

日本の城 15号 (岡山城) [分冊百科]

【05.遠景シーンで目立っていたNTTクレド岡山
岡山の遠景の場面。ズームの際に画面中央やや上で目立っているのは、おそらく?NTTクレド岡山であろう。折角なので、写真におさめる。

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バスの停車場にもなっている。
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尚、岡山駅では、事前に目星をつけていたロケ地へ行き、おかしいと思ったら、駅地下の「ももたろう観光センター」に理由聞くという作業を繰り返しました。ありがとうございます!今回は掲載しないロケ地の検証の相談にも乗っていただいた。ただ、多分観光センターの方は内心困惑されていたと思う・・・。

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【07.大阪城に見せかけた別の城】
本編のフランケンシュタイン対策の場面で、大阪府警察本部に登場する。今は建物の雰囲気が変わっている。

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当時の場所に直すと、窓はこの辺だろうか?

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この大阪府警察本部の場面で、窓からお城が見える
大阪府警察本部は大阪城のお隣であり(本編にも俯瞰図&パンでその位置関係が説明されている)、普通に考えたら、このお城は大阪城なのだが・・・

・・・窓に映っているのは松本城である(笑)

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調査によると、『三大怪獣 地球最大の決戦』で使われた松本城のセットを、ドラマの部分に流用したらしい。このネタは、先述の、『東宝版フランケンシュタインの怪獣 完全資料集成』の著者、岸川靖氏が、本の出版記念イベントで「本が完成した後に判明したネタ」として紹介いただいていたものだ。他にも、本では結論が濁されていた、バラゴンのスーツは二体あるのか問題も、結論を出されており、楽しいイベントだった。

三大怪獣 地球最大の決戦 【60周年記念版】 [Blu-ray]

このお城すり替えトリックは、50年近く、多くの観客は気づかなかったのだ。観客が気づかないと判断したところでは、思い切って観客を騙してコスト削減する、特撮の妙である。

▼ちなみに、本物の大阪城はこちら。

1000ピース ジグソーパズル 春満開の大阪城(49x72cm)

▼補足すると、同じく本編で登場する姫路城はこちら。2年後の1967年に公開される『007は二度死ぬ』でも登場していましたね。『フランケンシュタイン対地底怪獣(バラゴン)』はお城がたくさん出てくる映画だ。
フジミ模型 1/300 大姫路城


【08.ひぐらしのく頃に との共通点を発見】
最後に紹介するのは、フランケンシュタインの逃走の地の一つである、白川郷である。

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この地の聖地巡礼といえば、多くの方は『ひぐらしのく頃に』で有名だよねと答える筈だ。作中に登場する、梨花ちゃんの古手神社のモデルとなった神社に向かうと、今も、ひぐらし仕様の絵馬があり、微笑ましく思う。

f:id:kiyasu:20180201034131p:plain ひぐらしのなく頃に 鬼隠し編

さて、この事実を踏まえた上で検証していこう。『フランケンシュタイン対地底怪獣』本編にて、遠景・近景で複数回登場する家がある。その名前は、和田家。白川郷の中でも見学もできる大きな家だ。

▼映画の角度と違うが、正面入り口より

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筆者は最近、この事実に気づいたのだが・・・
この家は『ひぐらしのなく頃に』の園崎魅音の家のモデルでもある。

▼こちらは映画の近景の場面をざっくり再現(もう少し角度強めが良かったかな?)。地図で白川郷の文字があった直後の場面のつもり。これが『ひぐらし』の園崎家でもあった
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この場面の窓は、ゲーム版『ひぐらし』だけでなく、アニメ版でも登場する。

さらに、映画では上記写真の場面のあと、カメラがフランケンシュタインの潜む方向にパンするのだが・・・こちらは、『ひぐらし』の古手梨花の家のモデルの方向にパンしているとも言えるので、ロケ地探訪マニアとしては、映画を観ているとビクっと反応してしまう・・・。ちなみに、鉄平ハウスや竜宮レナの家のモデルの方角でもある。

▼和田家の建物には『ひぐらしのなく頃に』本編にも登場した机などが!この机は『フランケン〜』撮影時にもあったのだろうか?

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▼映画にも映っていた、和田家(園崎家)の窓から眺めた景色はこちら。この山にフランケンシュタインが潜んでいるのだ。

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そして、白川郷の村人が和田家の前で「木こり小屋が大木でぶっ壊された」と訴える直前で、フランケンシュタインが町を見下ろす場面。道や川の角度から推測して、ざっくり再現してみた。ちゃんと和田家が見える。また、当時よりも現代の方が建物が増えているのがわかる。

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山から村を見下ろす撮影ポイントは大きく3つある。かなり近くに東から西へと順に、「天守閣展望台(お店の前で萩町城跡展望台とも言うらしい)」「駐車場脇のスポット」「萩町城跡より西のスポット」。ゲーム版ひぐらしのなく頃では、その3つの景色が使い分けられている。その中で、フランケンシュタインの視線を再現するのは一番西の「萩町城跡のより西のスポット」。下の写真の奥のベンチらへんの場所で撮影すると、一致する。ひぐらしのなく頃にに例えるなら、梨花の秘密の場所の場面の立ち位置である。

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つまり、
フランケンシュタインと、古手梨花は同じ景色を眺めていた
のかもしれない。二人とも超人的な力を持つキャラクターであるから、興味深い。

ひぐらしのなく頃に解 古手梨花 (ノンスケールPVC塗装済み完成品) 

筆者は、フランケンシュタインのように猪を襲うことはできないので、飛騨牛コロッケを食べつつ、旅を一区切りにする。

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■追記
追記1:

久しぶりに記事を書いたきっかけは、何度か文中に載っている、新年最初の傑作本『東宝版フランケンシュタインの怪獣 完全資料集成』に感化された為だ。先行イベントで購入したら、面白すぎた。このようなニッチな本は、我々のようなファンが購入して支援しなければ、次の企画が盛り上がらない。筆者のブロマガに興味を持った人は、是非。

本のポイント
1.これまで見られなかった写真を大きく掲載。しかも潔く、怪獣達にフィーチャー。模型制作者向き
2.米国側の舞台裏など、見ごたえのあるレポート
3.白黒の写真が多くとも、二色刷りではなく四色刷りを採用。より美しい色合い!(イベントで岸川氏が言及)

▼Amazonよりクリックで商品ページへ




追記2:
どうも筆者のブロマガで、ブラッド・ピットの登場率は高いのではないかと指摘されている(参考例: インド ラダック地方『きっとうまくいく』ロケ地探訪)。もしかしたら、筆者とブラッド・ピットは趣味が同じなのではないか・・・。いや、冗談である。

ブラッド・ピット写真集 BRAD PITT


追記3:
昨年末もスターウォーズ旅行にいってきました。潤沢な情報量につき、いつかレポートを残したい。あと『ひぐらし』に限らず、今更ながら、ニコニコで人気(だった)作品のロケ地探訪をUPしたら需要あるだろうか?

では、また。

▼劇中で川地博士がリーゼンドルフ博士に助言を受ける町。フランクフルトにて『フランケン〜』に想いを馳せる・・・
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KIYASUWALKER®

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[このブロマガは?]
チュニジア、ヨルダン、イスラエル、トルコ、マレーシア、中国…
映画のロケ地を中心に廻ってきた旅行について紹介する。


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これからロケ地へ行く人の何かしら有益な情報になっていただければ嬉しい。
行かない人も、映画をテーマにした旅の雰囲気を楽しんでいただければと思う。


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