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映画の歩き方

【映画の歩き方】幻のロケ地探し『誓いの休暇』in ロシア ウラジーミル【連載88回目】

2018/11/21 23:37 投稿

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今回の映画旅はロシア黄金の輪。名作『誓いの休暇』のロケ地を探す回

■はじめに
幻のロケ地を求めてロシアの田舎道を進む

首都モスクワから東へ。ウラジーミルという町に、ソヴィエト連邦時代に製作された『誓いの休暇(1959年)』という映画のロケ地があると思われる。「思われる」と書く理由は、十数年前に、朝日新聞の映画企画にてこの地名と写真が登場する為だ。だが、それ以外のロケ地を巡る情報は、東洋の片隅に住む筆者の個人的観測範囲では一切出てこない。強いていうなら、ある旅行記で「電車から見た眺めが『誓いの休暇』そっくりだ」という微笑ましい記載があったくらいだ。ここで、『誓いの休暇』が大好きな筆者が、ロケ地探訪に挑戦した。断っておくと、この映画は、筆者が訪れた2年前の時点では、日本版wikipediaも存在しなかったマイナー映画であった。なぜこの名作映画が無名に成り果てたのか理解ができない。ともかく、そのロケ地探訪となると、日本でせいぜい数百人・・・おそらく全世界73億人のうちでも 1万人くらいの為に送る旅行記である。

追記: ソースは不明だが宮崎駿監督が好きな作品らしい。そう知ると価値ある旅に見える

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振り返ると、ちょっと心残りはある探訪

世界30カ国のロケ地をまわってきたが、このロケ地探索は苦戦した。だが、映画に近い雰囲気の場所は見つけたし、そこにたどり着くまでに先人から素晴らしい助言をいただいた。今回は、そんな記録である。

ちなみに、筆者と同じ映画文献を持っている人なら、筆者がロケ地に立つ千載一遇のチャンスを逃す大ミスをしていたこともわかる。なので恥ずかしくて更新してこなかったのだが(それでも渋滞などの制約で、なんにせよあと半日は必要だったきがするが)、多分気づけるのは世界に10人もいないので載せることにする。わかる人は友達になりましょう!ロシアまで来て何をやっているんだと笑ってください。

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▼第088号
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映画の歩き方®
ロシア『誓いの休暇』ロケ地研究編
KIYASUWALKER
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■そもそも誓いの休暇とは?
1959年のソヴィエト作品。物語は「戦場で休暇をもらった青年が、短い休暇の中で、早が待つ故郷へと帰ろうとする」というもの。戦争を扱っているが、決して、戦争高揚映画ではない。やはりクライマックスの母とのやりとりが美しい。

ネタバレは避けるが、この最後の展開はチュフライ監督の実体験に近い作品のようで、『世界シネマの旅』を拝読すると、ドニエプル川沿いの戦いで活躍した監督が、規則におり二週間の休暇を貰えることになったことがわかる。その休暇時にに、チュフライ青年は、約束を交わした意中の人と結婚する為、列車やトラックを乗り継ぎ、疎開していた彼女を探し出す。だが、挙式の翌日には次の任務指令を受けるモスクワへと向かったのである。

Ballad of a Soldier [VHS] [Import]

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【0-1.手がかりの本

ロケ地の手がかりの本は、先述の朝日新聞の連載である『世界シネマの旅』である。こちらに、当時の映画にまつわる取材記事がある。掲載されている写真には「アリョーシャと母親の再会シーンを撮影したらしい道には、女学生たちの歩く姿があった=ロシアのウラジーミルで」とある。これが最大の手がかりだ。ただしこの写真が撮影された時点で、若干整備された道になっており、映画の雰囲気は大分失われている。

世界シネマの旅〈1〉

ここに書いてあるロシアのウラジーミルとは、モスクワから電車で2-3時間くらいの場所の都市。筆者はよくロシア旅の中でウラジミールと発音してしまうのだが、これはブルガリアやチェコでの発音になってしまうらしい。なお、日本ではこの地名よりは、ウラジーミル・プーチン、ウラジーミル・レーニンを始め、ウラジーミルという名前で、なじみ深いかもしれない。元WWEのウラジミール・コズロフ(レスラー名)なんて方もいましたね。これは、「Влади мир 世界を征服せよ」という意味らしい。例えるなら、「勝助」という名前のようなものらしい。

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【0-2.ロシア語・英語でリサーチ
具体的な場所まで書かれた記載は見つからなかった。

【0-3.GoogleMap大捜索

上記本を基に、GoogleMapで捜索を行った。
1.女学生が歩いている道ということで、最初の候補は学校の近く。
2.また、経験上、ロケ地は移動が容易い駅の近くであることが多いので、駅近辺も重点的に探した。
3.巨大な電線が背景に移る場面もあったので、電線の場所は数十年経っても変わらないであろうという仮説のもと、電線がある一帯もリサーチを強化した。
4.坂道を重点的に追った
5.泉があるところも追う

だが、なんとなく雰囲気がある場所はあったが、確証は得られなかった。

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【0-4.先駆者の朝日新聞記者に問い合わせる
『シネマの旅』連載で写真撮影をした方の名前を調べると、まだお元気だった(かなり精力的に活動されていらっしゃるように見えた)。twitterなどはやっていらっしゃらなかったが、色々、ご迷惑をおかけしつつもコンタクトをとった結果、電話をさせていただくことができた。正直、私のこのロケ地探訪シリーズの原点のような連載をしていた方である。恐縮したが、嬉しかった。
残念ながら、何分昔のことで、覚えていないということだったが、現地の観光局に問い合わせることも効果的であることを含め、有難い言葉や、ちょっとしたヒントをいただいた。電話を終えてちょっと後悔したのは、駅の近くだったかとか、もう少しダメ元で詳細聞ければよかったかもしれない。
とても優しい声だった。私に時間を割いていただいたこと感謝している。

【0-5.ウラジミール観光局にメール
ロシア語と英語のごった煮で、メールで問い合わせをする。残念ながら返事はなかった。。

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【0-6.そんなわけで
完全なヒントはなかったが、映画の雰囲気がある(はず)の街へ飛び込むことにした。ほぼ闇雲である。ただ、先駆者の記者様と話せただけでも半分満足であった。

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【01.大まかなロケ地と旅程】

まず、筆者はロシア モスクワにやってきた。正確には、この旅の中で、モスクワだけでなく、サンクトペテルブルクや、世界遺産のキジ島にも行った。ここだけで1万文字かけるのだが、省略したい。

▽モスクワの旅では、『鶴はとんでいく(旧題: 戦争と貞操)』のロケ地探訪も紹介したい。『ひまわり』も行ってきた

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行き
バスを活用した。『地球の歩き方』を参考にした。モスクワのチカロースカヤ駅の辺りからだが発車するのはバス停とは思えないただの道に見える場所。いろいろ聞いて回らないと見つからない。バスの存在もそんなに知られておらず、「駅から電車で行くんじゃないの?」と言われつつも、めげずに聞いて回ったら判った。所用 3時間。1時間おきに発車するらしい。渋滞に巻き込まれた。

▽この写真の"反対側(背中)"の方に歩いていくと、バスがあった
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帰り
列車を使いました


【02.治安とか言語とか諸々】

治安
安全です。きっと。

言語
ロシア語です。

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【03.バスで向かうと、映画の雰囲気が
▽こんな"バス"でした。筆者のイメージのバスではないが。
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写真は、バス休憩所にて軽食の様子
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道沿いの草木が映画の雰囲気になる。
母親が走ってきた場面の背景の木と同じだ。

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【04.渋滞が幸運をもたらす?】
しかし、ガイドに記載してあった時間を完全に超過していた。旅の時間配分的に、街に居られる時間は短いかもしれない。そう思い始めた。

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だが、焦るのは筆者だけではなかったらしい。運転手は乗客にアナウンスをすると、渋滞する道を離れて、獣道があるような草原を走り始めた。

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この道が・・・まさかの、映画の雰囲気があった。
この後もいくつか回ったが、ここがベスト。
草の高さ、コンクリートではない、原っぱの中にある土がむき出しの道。映画とは完全に同じ場所ではないことは頭で認めつつも、朝日新聞『シネマの旅』連載時の舗装された道よりも、撮影時の映画らしい雰囲気だった。リメイクするとしたらここを選ぶであろう。

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さすがに停めてくれとも言えないので、急いで写真を撮る。本当は、バスの進行方向の写真(運転手目線の写真)であれば、母親が息子を見守った映画の雰囲気になったのに・・・。

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送電線を背景に、故郷をめざす場面を思い出す。わくわくする。
ちなみに、モスクワに戻る電車内で、もっと当時に近い送電線も発見した。

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【06.黄金の輪を探検】
ウラジーミルの街に到着する。ロシアの古都群で「黄金の輪」と呼ばれる一帯。世界遺産の黄金の門(その前では、結婚式の撮影をしていた)、ウスペンスキー大聖堂、ドミトリエフスキー聖堂などをめぐる。街の中心は『誓いの休暇』の雰囲気は殆どない。

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▽筆者は有名な聖堂より古びた建物が好きだったりします
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▽駅より南の風景。こっちは映画とは大きく異なる
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恒例の世界の清掃車シリーズ。

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ちなみに
余裕があれば、近郊のスズーダリへ行くのが良かもしれない。

【06.モスクワへ戻る時も映画の雰囲気】
と、まあ、残念ながら、ここで引き返す時間になった。
帰りは電車となる。ウラジーミルの駅へ行く。

ただ、参考にした本やのちの個人的検証からすると、ウラジーミルの駅の「あと10km西」の村?だったのではないかと思う。タクシーも見かけなかったので、この場合どう行けばよかったのか、筆者は悩むところだ。なんにせよ、筆者が先ほどの道が、そこから、とても近いようにも思えるし、気のせいにも見える。なんにせよ電車の帰りの窓から見ても、それなりに近いところまでいたことは確かだと感じる。

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ロシア人の知り合いは最近できたので、いつか確認して、再チャレンジしたい。

KIYASUWALKER®


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[このブロマガは?]
チュニジア、ヨルダン、イスラエル、トルコ、マレーシア、中国…
映画のロケ地を中心に廻ってきた旅行について紹介する。

大体、毎週土曜〜月曜のどこかで更新したいと思っていますが・・・。

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これからロケ地へ行く人の何かしら有益な情報になっていただければ嬉しい。
行かない人も、映画をテーマにした旅の雰囲気を楽しんでいただければと思う。



★ロケ地旅行記シリーズ一覧★

■特選
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1. スターウォーズ(完全版)
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▼スターウォーズ ルークの家
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