つぶやきレベルの雑想 ”のらりくらり”

【君の名は。】(続)大ヒットに納得出来ない少数派な意見をば。自宅鑑賞してみて。

2017/08/01 18:22 投稿

コメント:2

  • タグ:
  • アニメ
  • 君の名は。
  • 新海誠
  • 映画
  • アニメレビュー

劇場一回、自宅で二回見ました。
その上でもう一度感想を言うなら
「おしい!」「もったいない」「よくわからない」
ですね。
ま、これ、劇場のときも思った事ですけど。


いくつか演出に難所があり、視聴者が一回では理解しにくく、
「なんでそんな行動するの?」「なんでそうなるの?」
という疑問が、キャラに感情移入させてくれる間を与えてくれないのだ。


例えば冒頭、初めて入れ替わりがおきて、三葉の中の瀧が鏡の前で驚くのだが、その直後の食卓のシーンではすでに翌日になっていて、入れ替わりが おきていない三葉だ。
なんの脈絡もなくそうなるので、視聴者は混乱する。
カットでもしたのか?
実は完全版があるのか?
なんて思ってしまうほどに。
「どういうこと?」と考えているうちに、物語は進んでしまう。
「たぶんこういうことだろう」とは思うものの、その無駄な思考時間が邪魔をするのだ。

こういう、演出なのかシナリオなのか、視聴者にわかりにくい部分が多く、それが元でいろいろツッコまれている気がする。
表現がもう少しわかり易ければ、入り込めたのに。

もちろん「そんなわけない」「いいとこどり」といった事も もちろんあるのだが。

「疑問点は確かに思う所もあるけど、軽く流して楽しむ作品じゃないの?」
「素直になれよ」
と、低評価のレビューに反論する人を見かけるが、
「そういった表現不足や謎展開がゆえに、感情移入 出来ない」ことが問題だったのです。
ご都合主義って言葉はあんまり好きじゃないけど、本作ではちょっと思っちゃいましたね。

わからない事は どの作品にもある程度あるものだけれど、それがキャラの動機や事象の核心部分に関わるものであるが故、疑問点が邪魔をして入り込めなかったのです。

絶賛してる方や「判り易い良品」なんて言う方に、ここに書いた疑問点に答えてもらいたい。ぜひに。



■ターゲットは10代?

とか言って、だから内容が過去作の寄せ集め的古典でもいい、適当なシナリオでも良い、みたいに仰る人がいますけど…
それなら「国民的アニメではない」ってことでよろしいですか?
言わないでもらいたい。
全世代を納得させられる作品にはなってないってことですよね。
「日本を代表するアニメ」なんて言えるのでしょうか。
それくらい納得出来ないですね。


■ファンタジーは細かい説明不要…

というレビューがあったが、まったくそうは思わない。
映画のさらりとした情景、風景、情感描写は当然あったほうがいい。
BGMがバンバン鳴っているよりは静寂といったような、もしくは何も説明せずにそれらが伝わるのであればそれにこした事はないし、そういう雰囲気はむしろ映画には必要だ。
だが、事象や動機付けとなるとそうはいかない。
ファンタジーだからなんでもいい、というわけではないだろう。
例えばよくある「なんで空を飛べるのか」とか「宇宙でなんで爆発音が伝わるんだ」とか、そういうものはどうでもいいんです。そこはファンタジーだからでいいのです。
だけど、本作のような「なぜ名前を忘れるのか」といったような部分に一貫性のようなものがないと、ただただ「都合良い話」でしかなくなってしまう。
アニメだからとか、ファンタジーだから「何でもありなシナリオでいい」というわけではないでしょう?
子供向けとか、ギャグアニメならともかく。


■パクリのオンパレード?

といわれているが、私的には冒頭の「朝起きるとなぜか泣いている」には、いきなり眉をしかめました。
セカチューじゃないかよ。
伝統の踏襲とか言う人がいたけど、これが伝統?
タイトルも古典だし、オリジナリティがないと言われるのはある程度仕方ないかな。


■何故 名前を忘れる?

もう一度見て思ったのですが、基本入れ替わりが起きて また元に戻っても、お互い相手のことは憶えてますね。メモなど記録も残しているためもあるだろうが。
「夢」は関係ない感じでした。目覚めて忘れている訳ではない印象。
忘れるのは、終盤、最後の入れ替わりからの カタワレ時が終わってから。
自分が何をしようとしていたかさえ あやふやになりそうな感じ。
未来を変えたから?…かとも思ったのですが、よくわかりません。
映画の最後に「君の名前は?」と言わせたかったからだけのようにも感じてしまう。
目覚めて忘れる、という印象を序盤で与えながらも、ほとんど憶えている状態で話が進んでいるのだ。
この、忘れるという部分が、どこかいいかげんな感じがするのは確かだと思う。
入れ替わって元にもどるとその間の記憶がなくなるのか、それとも夢だから目覚めると忘れるのか、なんなんでしょう、ここがはっきりしないので全体としてあやふやなシナリオに感じてしまうのです。
どのような状況になれば、なにを、どこまで忘れるのか。
好きの感情まで忘れるのか、そうでないのか。そうでないならなぜそこは忘れないのか。
ここが作中明確でないので、都合のいい展開にしか感じず、感情移入できないのだ。

追記)
一般に…
夢を見てメモをする。そしてその夢の中の存在や行動を認識する。
この時点で、それは現実の記憶に変わるよね。
なぜ「みつは」を忘れるんでしょうか。
メモをしたら、その後はメモとして憶えてるでしょ。
そういうことです。



■彗星

軌道は確かにおかしい。
自分の所に落ちて来るような画になっていない。
この場合、天上に登るような位置に描かないとね。


■最も納得出来ないところ

前回書いた通り、電気設備 爆破に至るまでの、友人の説得と行動に無理がある。
普通「彗星が落ちて来る」と言われても信じない。
しかも犯罪ですよ。
なに、今の若い人は自分が正しいと感じてしまったら簡単にこんなことやっちゃうの?
爆破を、あまりにも簡単に「じゃぁやるか」みたいな感じだが 普通そうはならない。
巫女だから信じるの?
いやそれにしてもさ…。
「1000年前にも…」からの グータッチ じゃないよ。
地震じゃあるまいし、そうそう何度も同じ場所に落ちないのでは。
自分はこの部分で「これは作り話だ」と作品の世界から意識が放り出されてしまった。
あえて、信じるまでの行程を描いていないのかもしれないけど、カットして良いとこを履き違えてないですかね。


■三葉()はなぜ山頂?(祠)の(未来の)瀧(三葉)に会いにいく? 必要性はどこに?

これ わかりませんでした。
突然「そこにいるのか?」みたいに自転車にまたがったけど。
会いたいから?
この差し迫った状況で?
説得を本人にさせたいが為?
でもなんでそこで出会えると思ったの?
カタワレ時だから?
だったらもう少し説明があってもよかったよね。
教えてもらいたいレベルの謎。
こういう動機にかかわる部分は、先述の「ファンタジーは説明不要」とはまったく関係ない。


■避難説得シーン省略の「尻切れとんぼ」感。

皆を救うために作品の最終的キモといえる部分である。
彗星落下直前の、三葉(本人)が父を説得する所が描かれない。
役所の室内に突入し、対峙したのみで終わる。
どうやって説得・避難させたか、方法・展開は視聴者まかせということだ。
監督がここのアイデアを思いつかなかったからだと言う人もいた。
だが、一回目の説得シーン(中は瀧)でもそうだったが、父親は「お前は誰だ」と異常事態だと察知しているし、この二回目も動揺した様子だ。
入れ替わりは代々受け継がれた事象だから、聞いて察しているはず…らしい。
「これをわからず駄作とか言う奴はアホ」という人がいたが、一回程度の視聴では気付きにくいと思う。
…「いやいや、説得成功!でいいじゃん…」
いや、そこがドラマ、大事でしょ。
その心証の変化をきちんと描き、視聴者が初見でもしっかり感じることが出来ていれば、なるほど「父親が英断したんだろう」と思えたのだろうが、中途半端な表現で疑問ばかり残るので不評をかったのだ。
もったいない。


■震災を描いたというには浅い。

矛盾点や疑問点は目をつむって とにかく楽しめればいいという人がレビューで満点を付け、震災を描いて深いという人も満点を付けるという、浅いのか深いのか どっちなんだよ状態。
なんでも監督が、震災からヒントを得て作ったらしいけど、それにしては「復興を描かない」「田舎を後にするヒロインたち」「鎮魂としての表現がない(生き返ったので必要ない)」ので、まさにいいとこどり。
言い伝えを守ったらみんな助かったという、子供向けの絵本でも見かけないようなライト感。
過去を変えたらなにかリスクが発生してもいいでしょうに、それもなし。
これが浅いと言わずして、なにが浅いと言うのか。




「田舎の現実、そして良き文化、美しさ」を表現しつつ、また一方で「都会への憧れ、都会のならではの美しさ」さえ対比として描くも、答えとして結局なにが言いたいのか明確に表現しないまま、恋愛の結末だけで終わってしまう。

他にも
「夕暮れ時なのに、山に一人置き去りにする大人がいるか?」
など結局…
多くの人が本作を傑作と言うのは、やはりハッピーエンドだからなんだろうと思う。
私がここに書いたことなどに疑問を抱かない人は、ただ楽しんで「二人がくっつけばそれで満足」な人なのではないかと思う。
ストーリー経過の表現に、矛盾があろうが 謎があろうがどうでもいいのだろう。

近年耳にした「売れる作品を作りたければ、難解にすべし」ということがまさに当てはまる作品で、気に入った人も気に入らなかった人も、レビューを書いたりで ずぶずぶとハマって考察させられている訳で、製作サイドの思うつぼのような気がする。
まとまった内容の良作ほど疑問点等なく、こういった議論にはならないのだろうから。

つまり、議論が白熱する作品ほど、なにか表現に問題があるということだ。

こんな私を「いちゃもん付けてる奴」呼ばわりする人がいるが、劇場を出た時友人と首をひねって「うーん…」と疑問だらけで不完全燃焼でしたからね。


いや、普通には つまらなくはないんですよ。評価として★5満点中、★4つ付けてますから。
でも、感情移入できなかったし 引っかかる事が 見終わっても残るので、すっきりしないんですよね。





コメント

カス野郎
No.1 (2017/12/26 22:28)
なぜ忘れるのが名前なのか?
→存在を忘れていく(溶けていく)過程なのでしょう

メモをすればいい
→腕にみつはの名前を書こうとしたけど、忘却に間に合いませんでした

前回の君の名は。感想にも意見を書いたので、よろしければ読んでください
ハタ
No.2 (2018/03/20 17:30)
登場人物の行動や考えが理解出来ない。
なんで3年前だということに気づかないの?
なんで3年前のことを覚えてないの?
なんで名前を忘れるの?
なんでそんな簡単に爆破しちゃうの?
とにかく疑問が尽きません。
一番簡単な理由は、話の流れ上、作者がそうしたかったから。
これでは、感情移入出来ません。真剣に見ることも出来ません。
結論として、いいとこどりのご都合主義な作品。

最近、謎は謎のまま終わる作品が多いように思います。謎で視聴者の気を引いて解決せずに終わる。
まるでトリックを明かさない推理小説のよう。

こんなので売れちゃうと、設定の様々な制約の中、矛盾のない驚きのある作品を書いている方、それを目指している方がバカみたいですね。

ちなみにファンタジーにはファンタジーの設定があり、多くの作品は概ねそれを守って書いてあります。

推理ものと見せかけて犯人は幽霊とか、理由なく奇跡が起こる作品はクソです。

クドイですが、なんだかよくわからない世界という設定でよくわからない理由で奇跡が起こるというのはありです。リトルピープルとかね。
現実に近い世界と見せかけて、なんでもありの世界だったのかも。そうだとしたらそのような世界だという描写が足りない。
コメントを書き込むにはログインしてください。

いまブロマガで人気の記事