今日もキノコ日和

その12:晩秋キノコホリデイ 前編

2015/11/26 23:22 投稿

コメント:27

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≪注意≫
このブロマガはキノコ屋見習いの観察をまとめたものです。実際の同定に利用できるものではありません。
記事内容に訂正・補足がある場合はコメント等でご指摘いただければ幸いです。
なおキノコの正確な判別は経験者でも間違えるほど難しいものです。慣れない内はベテランの方に付き添ってもらうなどして、素人判断での採取・喫食は行わないでください。死にます。
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11月も終わりが近づき、幾分冬の気配も感じてくるようになりました。
そろそろいいかと出したコタツは既に猫に占領されました。足が伸ばせません。

こういうときはキノコ狩りに限る、ということで先の連休に久々にキノコ探しに出かけました。10月中は同人誌の原稿だったり雨が降らなかったりでしばらく遠のいていたのですが、このところ雨の日も増えたようで期待が持てます。

まず手始めに向かったのは岡山の県北。狙いはムキタケです。毎年同じ山で観察しているのですが、いつも雪に降られて酷い目に遭うので今年は少し早めに見に行くことにしました。
このムキタケは私が美味しく食べることができる数少ないキノコの一つです。今回も発生状況を見て可能なら採取して帰ろうという魂胆です。

私「あー、しんど……」

一か月ぶりの登山ですがすっかり身体がなまってしまったようです。先に近所の里山辺りで慣らしておくべきだったかな。まあこの日は上まで登らず、ポイントを回るだけにしておくので大丈夫でしょう。なるたけ汗をかかないようのんびり進んでいきます。













ほい見つけました。ムキタケ、正確にはオソムキタケですね。
もともと一緒くたにされていたのですが2014年に黄褐色のものをムキタケ(Sarcomyxa edulis)、緑色のものをオソムキタケ(Sarcomyxa serotina)として分けることになりました。漢字で書くと遅剥茸。晩秋の遅い時期に生えるという意味で別にムキタケより発生が遅いということはありません。だいたい同じ時期に生えます。

一番の特徴は緑色の傘なんですが、これたまにちょっと微妙なことがあります。というのも緑色に混じって黄褐色の個体が一緒に生えていることもあるのです。混在して生えているのか、緑色の色素が脱色したのか。個人的には後者じゃないかと思ってます。オソムキタケも地の色は黄褐色ですし、調理してみればわかるのですがこの緑色結構すぐ抜けちゃうんですよね。
まあどっちも食べられるキノコです。



オソムキタケと一緒の材に生えてたシワタケ。
この山のオソムキタケはシワタケと相性がいいのかよく一緒に生えています。多分シワタケが出てきて分解が進んだところにムキタケが生えるんじゃないかなと思ってます。


とりあえず今年も発生が確認できたのは何より。しかしまだ採取には早かったようですね。数日前にまとまった雨が降ったのでいけるかと思ったのですが、寒くなってくるとここら辺のタイミングが難しくなってきます。夏場なんかは生長が早いので雨の翌日でもいいくらいなのですが、寒い時期は生長が遅いので数日ほど間を置いてちょうどよかったりするのです。それであんまり時間を置きすぎて見に来た頃にはしなびていた、というのもよくある話。



ぷるぷる僕は悪いキノコじゃないよ。キクラゲの幼菌ですね。
薄く広がった姿がよく知られていますが、生えたばかりだとこんな感じです。
右の写真では広がり始めているのがわかります。



別のムキタケポイント。
ここはそこそこ大きくなっていましたね。この個体は黄褐色なんですが、この裏には緑色のが生えてたりします。謎。傘とは別に柄の綿毛状鱗片の色がムキタケは白、オソムキタケは緑という区別もあるそうなので、傘色はあんまりあてになんないのかな?
ちなみに鱗片の区別はこの撮影の後日に知ったのでここでは詳しく見てませんでした。













隣の木から生えてたヒラタケ。
もう結構いい型のが出てきてますね。海外ではオイスターマッシュルームとも呼ばれるそうですが、なるほど牡蠣の形に似ています。ちなみに私は牡蠣も嫌いです。ヒラタケは以前充分堪能させてもらったのでもういいです。ありがとうございました。



うーん、なんだろう。
このポイント、林道に倒れかかった巨木から色々見れるのですが、途中から斜面につきだしてしまって近づけないんですよね。なんか生えてるんですけど、なんでしょうか。

色的にムキタケかキヒラタケあたりかなぁ。



オソムキタケ。



ハナビラダクリオキン? いやコガネニカワタケか。
針葉樹から生えるのがハナビラダクリオキンで広葉樹から出るのがコガネニカワタケ。
色的にはダクリオっぽいけど、材は広葉樹っぽい。材の特定ができてないので何とも言えず終いです。樹木の勉強もしないとなぁとしみじみ思いました。いつも思ってます。



ニガクリタケ。
苦い。



オオゴムタケの残骸。



お、いたいた。見つからないから早かったのかと思いましたがちゃんと出てました。
アカチシオタケです。チシオタケの仲間ですがこちらはブナの木が生えているところに多く出るので、チシオタケに比べると出合いにくいキノコ。時期的にも晩秋~冬とだいぶ寒くなってから出てきます。
小さなキノコですが、透明感のある橙色が実に鮮やかで美しい。柄の部分なんてビームサーベルみたいじゃないですか。


名前のとおり、傷つけると血のような汁を出します。こういう変化を観察できるのも面白くていいですね。見つけるとついついやってしまいますが、まあほどほどにしてあげましょう。



ブナ林の定番、ツリガネタケ。
小型で群生するタイプと大型で単生するタイプがありますが、これは前者です。この山だと小型ばっかだなぁ。



などと思っていたら大型単生タイプも出てました。圧巻の大きさです。迫力が違いますね。
ちなみに小型とどれくらい大きさが違うのかと言うと


こんくらい違います。ほんとに同種なのかな、これ……。




ムキタケ。
典型的な黄褐色型……と思ったのですが下の個体の根元らへんがちょっと怪しいな。
次からはもっとよく見ていくことにします。


ムキタケの名前の由来。傘の表皮が剥けます。



アカチシオ。こいつは特に柄が綺麗でした。



なんかの木の実。ぐみぐみしてて美味しそうでしたが食べませんでした。えらい。




ブニブニがいっぱい生えた木の枝。すげーなお前。ファッショナブル。



茶褐色のはタマキクラゲか。春に生えるものとばかり思っていましたが。



暗褐色のはヒメキクラゲですね。互いに癒着しあいながら不定型に大きくなります。
どちらもキクラゲとありますが、キクラゲ科ではなくヒメキクラゲ科のキノコです。
一応両方とも食べられます。





で、同じ枝に生えてた謎キノコ。なんじゃこりゃと思い帰って調べてみました。
見た感じシジミタケの仲間に近そうなんですがこんな色合いのキノコは見当たりません。
さらに図鑑を読み進めて、ミヤマヒメヒラタケというのを見つけました。シジミタケではなくラッシタケの仲間だそうです。図鑑表記とは合致するし、これでいいか。いいや。



アカチシオじゃなくて普通のチシオタケ。タケから出るとはなかなかやりおる。
色合いはワインレッドというか小豆色というか、暗赤色です。色味以外では傘の縁にフリンジと呼ばれるギザギザがあるのがアカチシオとの違い。こいつも傷つくと汁を出すのですが、まさしく血色。スプラッタな表現にも使えそうですね。何本集めりゃいいのか知りませんけど。



ちなみにこれもチシオタケ。だいぶ印象が変わってしまいましたね。髪切った?
生長するとどんどん地味な暗褐色になってしまうので赤色の映えた個体が見れたらちょっとラッキーです。小躍りしましょう。




ムラサキゴムタケ。
今回はなんかブミブミしたのが多かったな。この手のゼラチン質キノコを見つけたら是非ともつついてみてください。何とも言えない弾力に愛らしさを覚えること間違いなしです。



またアカチシオ。傘のストライプがかっこよかったので。


そんなところで一通りポイントを回ったので早々に降りることにしました。
途中の沢で葉っぱをめくり、虫草でもいないかと探してみます。まあ案の定見つからなかったのですが、かわりに面白い虫を見つけました。




金に輝く光沢とバリアのように透明な鎧。ジンガサハムシですね。かっこいい!
こういう虫がいることは知っていましたが、見るのは初めてです。こんな季節にもいるのか、こいつ。虫屋でなくてもこういうのを見つけると興奮してしまうのは男の性でしょう。












野苺。詳しい種類は謎です。もうフユイチゴでいいんじゃないかな。
一つ食べてみましたが酸っぱいだけでした。


イチゴの種を吐き出しながら山を降りました。ひとまずの定点観察はこれでおしまい。ムキタケ採取はまた次の機会(おそらく12月頭らへん)に回すことにしました。行けたら行く。

この後の予定は近場で気になる場所を周り、新しいポイント探しです。
しかしそれはまた後編にまとめることにします。長くなってきたのと書いていて若干眠くなってきたので。コタツ入ってるとどうもね……。ZZZ……。

コメント

ガチムチ兄貴
No.26 (2015/11/30 23:19)
相変わらずですのう
ウミスズメ
No.27 (2015/12/01 00:00)
自画像?の口元好き
ラーク
No.28 (2015/12/01 01:10)
山に「○○○狩り」とか一人しかおらんやんって思って開いたら案の定だった
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