今日もキノコ日和

その5:盆キノコクラッシャー

2015/08/23 17:28 投稿

コメント:9

  • タグ:
  • ガガンボ
  • キノコ

※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※
≪注意≫
このブロマガはキノコ屋見習いの観察をまとめたものです。実際の同定に利用できるものではありません。
記事内容に訂正・補足がある場合はコメント等でご指摘いただければ幸いです。
なおキノコの正確な判別は経験者でも間違えるほど難しいものです。慣れない内はベテランの方に付き添ってもらうなどして、素人判断での採取・喫食は行わないでください。死にます。

※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※
お盆ぼんぼん。
一週間ほど前、ちょうどお盆参りも済ませたところに待望の雨が降りました。通り雨程度なら何度かありましたが、日を通しての雨は久々です。長く続く晴天に不貞腐れていたころだったので、さっそくキノコ狩りに行くことにしました。

今回向かうのは普段行きつけの自然公園とは別の場所です。以前寄せられたコメントでオススメの場所を教えられたのでそこに向かってみることにします。

「川沿いにずーっと行って、二号線にあたって……、二号線沿いにびーって行って……。ん……、まあ標識とか見りゃわかるだろ。地図は……いいか、出さなくても」

例によって入念な下調べをしてから出発です。

自転車に乗ってこぎ出すと容赦ない日差しが降り注ぎます。夏でも冬でも、人間の体温変化は頭からというのを聞いたことがあります。こういう日は必ず帽子をかぶりましょう。
私は普段そこらのおっさんがかぶっているような安っぽいキャップをかぶっていたのですが、少し前におしゃれな登山帽を買いました。
お店で見たときはかっこよかったのに、私がかぶった途端そこらのおっさんが使っているような帽子になり下がるのはとても不思議な話です。


まだ目的地には到着していませんが見つけました。
車道のすぐ横、街路樹から何やらこんもり生えています。







ヒラフスベ(アイカワタケ)ですね。
マスタケの仲間であるアイカワタケが作る異形体で、まるで違うその姿から別のキノコと思われていました。初めは鮮やかなレモン色で、そこから橙色~茶褐色と変化していきます。
※鮮黄色の幼菌が見たい方は森屋さんのブログをご参照ください。

このまま成長していくと内部で胞子を作り、やがてノウタケのような粉塊になって崩れてしまいます。この時作られる胞子は厚膜胞子(分生子)、以前ヤグラタケのときに紹介したクローン的な胞子です。








木の治療に使うウレタン材のようにも見えますが、叩くとコンコンと硬い感触が返ってきます。近づいて嗅いでみると、うむ、キノコ臭い。老菌になるとただの木コブみたいですね。
オレンジ色の個体をよく見ると中央部に管孔を形成しています。アイカワタケは下部に管孔のあるキノコで、ヒラフスベでもたまに作ることがあります。別に管孔作っても崩れて胞子を飛ばすので意味はないのですが、アイカワタケの名残でしょうか。


ヒラフスベからしばらく自転車を走らせて、ようやく目的地に到着です。
道にはあんまり迷いませんでした。







遊歩道もしっかり作られていて歩きやすそうなのが嬉しいところです。
欲を言えば沢の一つくらい流れていてほしかったのですが、あまり高望みもよくありません。



最初に来たのはマンネンタケ。
前に見たものより色が濃くなってますね。年輪のような環紋とニス状の艶が特徴です。










途中で分岐しています。ちなみにかつては不老不死の薬とされていたマンネンタケ、色が濃いほど効果が高く、枝分かれが多いほど縁起がいいとされていました。一番いいのは途中から九本に分かれたものだそうです。
まあマンネンタケって養殖しようと思えばできるので、今となってはそれほどありがたいものでもないのかもしれません。

ところで話は全く変わりますが、分岐といえばたまに「ヤマタノオロチは七又じゃないか」というツッコミを見ることがあります。出典はのび太くんだと思うんですが、この手の人はまず二つに分かれる道を二又ということに疑問を持つべきじゃないかなぁと思います。



マンネンタケの近くに生えてた小枝の葉っぱ。
なんかイボがあったので撮りました。なんかの卵? 虫コブ?











キアミアシイグチ。
オリーブがかった褐色の傘と黄色くて網目模様の柄が特徴。
管孔は上生か直生、または垂生。これは垂生の個体ですね。


歩き出して30分程。まともなのもいくつか生えていますが、それ以外は干からびたりカビたりしたものばかり。やはり夏場は劣化が早いのか、もう一週間二週間早ければ大量のイグチが見れたかもしれません。夏のキノコ狩りではよくあることです。



なんか粘菌。



ツチグリ(乾燥状態)。



ニオイコベニタケ。



チチタケ老菌。




















謎イグチ。
アワタケの仲間っぽいけど何でしょね。垂生している管孔が不完全というかアミ状になってるのは生育不全なのだろうか? 管孔をこすったりちぎったりしたけど変色性はなし。



今度こそユリ。



アブラゼミ。



ハンミョウ。道を教えてくれ。













イボタケ科のキノコ。モミジタケかな。
嗅いでみるとたしかに臭い。キノコ臭とは別の、なんというか不快な臭いです。うーん、ちょっと言い表すことのできない臭さですね。探して嗅いでみてください。










幼菌はこんなの。


ぐるりと園内を周り、入口付近に戻りつく頃にはお昼を過ぎていました。
近くに設置された遊具からは子供たちの遊ぶ声。夏休み、盆休みの時期ともあって、家族連れが何組か遊びに来ているようです。微笑ましい限りですね。
しかし子供たちの駆け回る中カメラ片手にうろちょろするのもアレなので、引き上げることにしましょう。肩身の狭い世の中です。

干からびたキノコばかりの中でも、収穫としてはまあまあといったところでしょう。道中、良さげな竹林を見つけたので梅雨時期はキヌガサ、秋にはドクササコあたりが見れるのではないかと期待が持てます。また時期をずらして来てみたいですね。

新しく良さげなポイントを知ることができたので、教えたくださった方に感謝しつつ岡山市街へとペダルを向けました。参加はしませんでしたが夏コミの新刊がメロンブックスに並んでいる頃合いです。意気揚々とペダルを踏めば、自転車は軽やかに進み出しました。

岡山のメロンブックスが8月いっぱいで閉店すると知るのはこの数十分後のことでした。

コメント

ガガンボ (著者)
No.7 (2015/08/25 00:24)
>>青さん
ミヤマベニイグチはぽいですね。管孔も大きめではっきりしてるし。
それの生育不良で網目状になったのかな。
ただまあここら辺も色々混ざってる気はします。
ガガンボ (著者)
No.8 (2015/08/27 02:32)
動画を見返していて今さらながら気付きましたが、コメントで教えていただいていたのは上記とは別の公園でした。
近くにもう一つ公園があるそうです。今度は両方まわってみたいと思います。
森屋@すみぞめ
No.9 (2015/09/07 07:54)
ヒラフスベ、私のブログが紹介されているではないですか、感謝感激です!虫こぶですけど、「クヌギハマルタマフシ」かもしれません。葉の形に違和感がありますが、クヌギの萌芽枝や幼木の葉はこんな感じなのかな。
コメントを書き込むにはログインしてください。

いまブロマガで人気の記事