今日もキノコ日和

その2:梅雨キノコボンバー

2015/06/21 14:48 投稿

コメント:77

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  • ガガンボ(東方手描き作者)
  • キノコ

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≪注意≫
このブロマガはキノコ屋見習いの観察をまとめたものです。実際の同定に利用できるものではありません。
記事内容に訂正・補足がある場合はコメント等でご指摘いただければ幸いです。
なおキノコの正確な判別は経験者でも間違えるほど難しいものです。慣れない内はベテランの方に付き添ってもらうなどして、素人判断での採取・喫食は行わないでください。死にます。

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梅雨です。つまりキノコです。
ということで今回は地元の自然公園へキノコ狩りに行ってきました。





今週は雨や曇りばかりで、昨日も一雨降ったばかり。正直このコンディションでキノコを見つけられない方が難しいくらいでしょう。いえいいえい!


地面を彩る卵黄色。これはアンズタケの仲間ですね。ヒナアンズタケにしては柄が短いし、アンズタケにしては小さすぎる。ここら辺はまだ未記名種も多いのでその類でしょう。


 アンズタケの仲間は名前の通りアンズの香りがするらしいので試しに匂いを嗅いでみることにします。クンカクンカ……。!? 鼻につんと刺さる刺激臭。こ、これは……!
「虫よけの臭いだわ」
そう言えば公園に入る前に手足に虫よけのスプレーしてたんでした。
無香料にしとけよ、と思われかもしれませんが、何気にあの臭い好きなんです。
あと蚊取り線香の臭いとかも風情があっていいですよね。
なおアンズタケの匂いはもともと日本産だと薄いとされています。どの道ってことです。


シロイボカサタケ。
赤白黄色の三姉妹と言われてきましたが、細分化されてきて思ったより複雑な家庭事情なようです。中間色のダイダイイボカサタケとかウスキイボカサタケとか。正直よくわかりません。











これは、ニガクリタケ……か? なんか随分色白な気がします。
とりあえず齧ってみましょうか。


「うおぇ、クソまず!」
生のキノコってのはどうしてこうキノコみたいな味するんですかね。キノコだからです。
肝心の苦味についてですが全く感じませんでした。私の舌がこの年で死んでしまったとは考えたくないので、苦味成分が入っていなかったということでしょう。恐らくニガクリタケモドキの方ではないでしょうか。知る限り「束生しない」「苦味がない・弱い」「針葉樹の材上に生える」という特徴は合致します。


なんかフウセンタケの仲間。キアブラシメジっぽいですけど全然滑ってませんでした。謎。
蜘蛛の巣状の内皮膜はこの仲間によく見られる特徴です。











ウラムラサキと小型菌。



木に毛が生えている。これは生前薄毛に悩んだまま命を落としたおっさんの無念が木に憑依したものです。違います。ウマノケタケというキノコです。この系統の仲間は「山姥の髪の毛」とも呼ばれます。針金のように強靭な剛毛です。



アミタケとハツタケ。もう出てるのか。気が早いんじゃなかろうか。
特徴的で優秀な食菌です。





ニセクサハツ。
ベニタケ科も出てきたなぁ。菌根菌が出始めると夏の到来を予感します。
傘には粒状線があり、ヒダは類白色で密、柄は中空。齧ってみましたが辛みはありません。
よく似たクサハツやクサハツモドキは齧ってみると辛味があるので区別できます。
傘、ヒダ、柄には次第に褐色のシミがつきます。臭い。












 こっちもベニタケ科。アカシミヒメチチタケ(仮称)
正式な和名は決まっていないキノコです。名前の通り赤いシミがある小さな乳液を出すキノコ。名前に特徴ぶっこめばいいってもんじゃないとも思いますが。
乳液は無味無臭の白色で変色性なし。齧ってみましたが不味いだけでした。











土に埋まるようにして顔を覗かせる奴らがいます。
一見するとショウロの仲間のように見えますが、騙されてはいけません。これはニセショウロ科のザラツキニセショウロです。名前の通り表面がざらつき、不規則に割れるのが特徴です。
ニセショウロの仲間は軽い毒成分を持っているものばかりなので食べたり鼻に詰めて遊んだりしないようにしましょう。





カレエダタケ? にしては分岐が素直すぎるかな。カレエダはもっと不規則に別れて枝は短くなります。このホウキ状はフサタケの方じゃないですかね。



キソウメンタケ? なんかえらいかぶいてる奴もいるんだけど。











苔色の地面に転々と赤が咲きます。
ベニヒガサという小型のキノコ。小さいですが目を引く赤色が綺麗なキノコです。




チシオハツかなー。味見てないんでよくわかんないです。
赤いベニタケ科は知らず知らずスル―する癖がついてきているのかもしれません。
次見たときは久しぶりに真面目に観察してみましょうか。











ムラサキホウキタケモドキ。
モドキとあるだけあって、分岐が弱い感じです。時に単一のまま伸びることもあるそうです。
柄の部分は枝よりも濃い色になっているのが特徴。











これはちょっと面白いキノコ。フウという木の実から出ています。
クロサイワイタケ科のXylaria liquidambarというキノコです。






昔はフウの実から生えることからフウノミタケとも呼ばれていましたが、現在その名前は別のキノコに使われてしまい和名なしの権兵衛です。同科に外見もそっくりなホソツクシタケというのがいますが、こちらはホオの木の実に生えるキノコです。
フウだのホオだの一息ついてんのか、お前ら。
せっかく似た見た目で生える木の名前まで揃ってるんですから、いい感じの名前で統一したいところですがなかなか難しいものです。


ヒロハウスズミチチタケ。
くすんだ狐色~肌色の傘には小じわがあり、ヒダは疎。チチタケの名前の通り白い乳液を出します。汁は辛いです。


ヒロハはヒダが広く疎であることを意味します。画像検索や図鑑を見る限り、この種のヒダはしわくちゃになりやすいみたいです。見にくいですが下の写真でも乳液が出ています。



ギンリョウソウが生えてました。
この公園では何気に初めて見ました。ユウレイタケという異名もありますがキノコではなく、葉緑素を持たない植物です。











テングツルタケ。おっすおっす。



おっきなお尻! クロハツですね。









傷つけるとまず赤変、その後に黒く変色します。これで赤変したまま黒くならなければニセクロハツという別の猛毒菌です。やったね! でもまあ、このクロハツも中毒事例あるんでどの道っちゃあどの道です。古くなるとヤグラタケとか生えるんですけど、この公園では見たことないですね。
下が傷つけてすぐと放置した図です。赤色が妙に痛々しいですね。ほっとくと黒くなるっていうのもまたそれっぽい。ただこの変色、けっこう時間がかかるものなのでご注意ください。こいつも確認するため傷つけた後30分くらいキノコ片手に歩きまわっていました。











カレバキツネタケとキツネタケ。
どっちもアンモニア菌。要するにこれが生えているところは死体とか糞尿のあとがあった可能性が高いです。先に紹介したウラムラサキも同じ仲間です。
そんなところに魔理沙を置くなって? ははは、何を今さら。











……何だお前。
いや、マジで誰だお前。
小型で傘は暗緑色。生長すると条線が出るのかな。傘中央が尖るのは特徴か、個体差か。柄は橙色でヒダはクリーム色。傷ついた箇所から白い乳液。無味。知らない子ですね。科属もよくわかりません。
きっとこれを読んだ親切な方が教えてくれることでしょう。ブログって便利。












(いや待てよ。いっそテキトーに間違った同定載せた方が訂正は集まりやすいかも……)
(と、いうようなことを書いておけば間違った判別は全て指摘待ちの前振りと思わせることができるのでは……)
などと脳内で打算が渦巻きましたが、面倒くさいのでやめました。
人間素直が一番ですね。わからん。

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※2015/6/29追記※
あれから調べた結果アシボソチチタケの仲間のススケアシボソチチタケというキノコみたいです。アシボソチチタケにしちゃ色味が違うし傘周辺の荒毛もないしと思って、ネットで色々とんでいた結果見つけた次第。
ただこれもまだ仮称の段階で正式な和名ではないようですね。
なので詳しいことは謎です。
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これも不明種。
全体が白色で条線が目立ちますね。奥の方で橙褐色に色づいているのは何の影響でしょうか?




大体一回歩きまわれば少なくても2~3種は謎キノコが見つかります。ただ時おり不明種が全くないときもあります。そもそもキノコが見つからないときです。


これもキノコじゃないですね。ぱっとみ粘菌っぽいなぁと思って調べてみたところやはりでした。ホソエノヌカホコリという変形菌のようです。並んだピンのようでなかなか微笑ましい整列具合です。変形菌も面白そうなんですけど、キノコですらまだまだ勉強不足なので浮気している暇はなさそうです。




ニオイワチチタケです。名前の通り特徴のある臭いと傘の環紋が特徴です。
手にとってみれば臭いがついて残るくらい。香ばしい臭いはカレー様と言われ、乾燥すればさらに強くなります。ヒダが傷つくと水っぽいような半透明の乳液を出します。



同じように臭いにが特徴的で環紋を持ったキノコにチョウジチチタケというものがいますが、こちらは白色の乳液です。


お、いたいた。
道中写真には撮りませんでしたが小型の幼菌がいたので、成菌もいるんじゃないかとポイントをまわっていたところ、案の定見つかりました。
土から何やらコブのようなものが顔を出していますね。木コブや木の実ではなく、これもキノコです。一個もぎ取らせてもらいましょう。










この段階で既にわかると思いますが、白い汁が出ています。真っ二つにするとこの通り。
チチショウロというキノコです。名前の通り乳液の出るショウロと言ったところでしょうか。ただどうにもちょっと珍しいキノコらしく手持ちの図鑑にも載っておらず、詳しいことは謎です。この公園では出るポイントを抑えているので今後も観察を続けていきたいところです。



チチショウロを撮り終えると公園の入口が見えてきました。そろそろ一周、今日はここらで終わりのようです。と思ったら、何やら存在感のあるキノコがあるじゃないですか。
〆のラーメンよろしく、こいつで仕上げと近づいていくと、


……ん? なんか臭いぞ?

まさか、これは私自身が!? 慌てて自分の衣服や手を鼻に近付け確認します。
クンカクンカ。ほのかに漂う香ばしさ……。これは……!
「ニオイワチチタケだな」
まだ残り香がついてましたか。存外しつこい臭いだな。どっかで手を洗いたいところです。
清潔好きの潔癖症なんですよ、私。

まあそれはともかく、肝心の臭いについてです。確かにニオイワチチタケの臭いも残っているのですが、これはまた別の匂いですね。となると、やはり発生源はこいつでしょう。


案の定、手にとって嗅いでみると据えたような臭いが鼻につきます。こいつはアカカバイロタケ。成長していくと干しニシンのような不快臭を出し、乾燥するとさらに強くなるのだとか。傘表面は赤褐色で細かく割れてぼそぼそとした感じ。ヒダは白色で密、分岐が多くて一瞬ヒラタケコブ病を思い出しました。傷つくと褐色に変色します。











アカカバイロを写真に収め、これで今日の観察は終了です。
カメラをリュックにしまい込み、今日の成果を振り返りながらしみじみと思いました。
「手ぇ、くっせぇ」
虫よけスプレーとニオイワチチタケとアカカバイロタケの臭いが入り混じった手を洗うため、帰る前に手洗い場を探すことにしました。軍手使えばよかったなぁ。


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というわけで6/20のキノコ狩り報告でした。やはり梅雨はたまりませんね。地元をちょっと歩いただけでこの成果です。私としてはブログも始めたばかりだし、もっと量も少なくて試験投稿的なのを想定してたんですが、まるで意に沿ってくれませんでしたね。いやいや、嬉しい誤算です。ちくしょう。

さて、とりあえず一通りをまとめてはみましたが、どんな具合でしょうか。画像が小さくて見にくいとか、文章が読みづらいとか、テンションがうざいとか、ご意見があれば是非賜りたく存じます。参考にするかどうかはわかりませんけど。

またキノコの同定についても訂正等あればどんどんご指摘お願いします。未だ不勉強なところが多く、この前も自信満々に粘菌とキノコを間違えて恥をかいたばかりです。皆様のご指導で少しでもまともなキノコ好きに近づいていきたいと思います。

今後もこのような形で活動報告を行ってまいりますのでお付き合いいただければ幸いです。
それではまた。

コメント

蒼夜の狙撃手
No.76 (2015/07/16 23:44)
>>73
カエンタケみたいに余程強力な毒性持ちじゃなければ、齧った後すぐ吐き出して口をすすげば問題ないはず
そもそも、中毒とは主に毒成分が体内に吸収されることで発生するものだから、消化吸収器官である腸に達しないと発生しない
(気体の毒成分なら鼻や喉の粘膜を含む呼吸器系に達しなければいい)
亀田光夫
No.77 (2015/07/17 00:06)
僕はクロハツは怖くて食べれないですね
判別方法を知っていてもニセクロハツが危険すぎて食べれる勇気がない
gatagoto
No.78 (2015/07/17 05:35)
>>76
でも誤って飲み込む可能性もあり、ものによっておいしい場合もある(イボテン酸を含むキノコなど)ので
単に噛むことで毒キノコか判別してはいけない
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