今日もキノコ日和

その24:虫草キノコミュージアム

2016/06/21 20:44 投稿

コメント:7

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  • 冬虫夏草

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≪注意≫
このブロマガはキノコ屋見習いの観察をまとめたものです。実際の同定に利用できるものではありません。
記事内容に訂正・補足がある場合はコメント等でご指摘いただければ幸いです。
なおキノコの正確な判別は経験者でも間違えるほど難しいものです。慣れない内はベテランの方に付き添ってもらうなどして、素人判断での採取・喫食は行わないでください。死にます。

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 これまた5月中旬のお話、というか氷ノ山行った翌日のことですね。以前集まった面々でちょっとしたオフ会的なことをやることになりました。場所は静岡県のキノコ総合センター。ここで虫草の師匠たるどろんこさん監修の元、冬虫夏草写真展が開かれているというので見に行こうという企みです。

 ちなみにこの写真展2016/6/20までが開催期間でした。当初の予定では開催期間中に記事にして宣伝してあげようと思っていたのですが、なかなか人生はままならないものですね。まあそのうち二回目とかやるでしょうからその時は必ず。きっと。たぶん……。

 さて場所が静岡ということで早朝から始発の電車に乗り込みました。岡山で新幹線に乗り換え東へ向かいます。昨日の登山の疲れが残っていることもあり、座席の上で夢心地です。仲間内からは車がないと不便だとよく言われますが、自分で何もしなくても目的地へ運んでくれるバスや電車もなかなかどうして便利なものです。公共交通機関万歳。念のため携帯のアラームをセットして、到着まで一眠りすることにしました。
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寝過ごしました。
 ふと気が付くと新幹線は名古屋駅を出発したところでした。目的地へ向かうためには名古屋でのぞみからこだまへ乗り換えなければなりません。名古屋を出発したのぞみが次に泊まる駅は……品川!?

 マジかよ、どんだけ進むんだのぞみ。とりあえずosoさんに一報を入れ、車掌さんに事情を説明。品川で折り返しの許可をいただき、一番早い経路を教えてもらいました。曰く「○○分発のひかりに乗ってください。それが一番早いです」とのことで、指示通りひかりの乗車。他にも一見早く戻りそうなものがありましたが、これらはフェイクでかえって時間がかかるようです。

 そうして折り返し、なんとかたどり着いた三島駅。時刻を見ると、2分遅れでした。
誤差の範囲じゃねーか! 悲壮な顔して損したわ! というか品川からひかりで折り返して2分遅れって、こだまどんだけゆっくりなんだ……。

 まあそこら辺はともかく、三島駅でosoさんと合流。先にキノコ総合センターへ向かっているというどろんこさん、いんたーさんのところへ向かいます。聞けば待ち時間が暇なので、二人はセンターの裏山で虫草を探しているのだとか。

 センターに到着するといんたーさんがお出迎えです。年下ということもあり、どろんこさんにいいようにつかわれている様子。一発ばしっと言ってやったほうがいいですよ。
 で、いんたーさんが言うには裏の倒木から虫草が出ていたとのこと。

私「お疲れさまです」
泥「おせーよー。遅れてんじゃねーよー」
私「いや、のぞみが静岡で止まらないのが悪いんですよ。次来るまでにそういうのちゃんとしといてください」
泥「えー……」

 過ぎたことはどうでもいいとして、さっそく虫草を見せてもらうことにしました。教えられた先は沢のそばに折り重なった倒木。穴があけられているところから、古くなったシイタケのほだ木を打ち捨てているようです。こういう広葉樹の朽木は狙い目の良物件です。




 探してみればいたるところからひょろひょろと赤い子実体が伸びています。まだ未成熟なので確定ではないが、おそらくサビイロクビオレタケだろうとのことでした。



 どろんこさんの作った断面。宿主はキアブの幼虫らしいです。




 シトネタケの仲間とツーショット。     一つの材から大量に出てます。


 あまりの大量発生にosoさんも大喜び、本来森の中に多く出る種だけにどろんこさんも予想外だったそうです。

泥「だからある意味これってガガンボさんのおかげなんですよね。遅刻してくれたから見ることができたっていう」
oso「うん……。でもそれ本人の前で言わないほうがいいよ……」

もう遅い。
 二人の背後には得意満面のドヤ顔で腕を掲げる私の姿がありました。もっと感謝しろ。 



 ベニヒダタケ。ウラベニガサの仲間のキノコで、使い古しのホダ木からよく出ます。



 巨大なオオゴムタケ。これくらいあったら食いでがありそうですね。私は一回食べたので、もう遠慮しておきますけど。











 粘菌たち。



 ヒメスギタケ。スギタケの名前通りスギタケっぽいとげ状の鱗片が特徴です。


 一通り観察も終わったし、そろそろ虫草展を見に行こうかという頃合いでosoさんが声をあげました。

oso「あれ、これ違うよね?」


 指差された先にいたのは赤橙、というよりは赤紫がかった子実体。どうやらこいつはサビイロクビオレタケではなく、ムラサキクビオレタケのようです。もともと冷涼なブナ帯に出るという種なのですが、なぜこんなところに? その後私も材をひっくり返して見つけたりしましたが、どうやらフライング気味の個体だったらしく成熟したものは見当たりませんでした。



 さて思わぬ出会いに興奮冷めやらぬ一同ですが、本題である虫草展へ向かいましょう。一応こっちが今日の目的です。



 館内はもともとキノコの情報発信ということで標本やパネルの展示がされていました。イベント以外でもキノコに興味のある方は楽しめると思います。

 



 大きく印刷された虫草の写真。これはさすがに図鑑でも見れませんね。






 初心者向けの解説もしっかりあります。






 以上、非常に密度の濃い空間でした。ただ惜しむらくは外の観察で時間を使いすぎたせいで、ほとんど流し見になってしまったというところでしょうか。
 解説文とか写真撮ったやつを家に帰ってから読みました。

 さて展示を見終わった後、駐車場でこれからの予定を決めます。どろんこさんが新しいフィールドに行きたいということで、手伝い半分案内半分でついていくことになりました。その後私を除く三人で何やら虫草の小難しい話になったので、私は持ってきた非常食のグミを食べていました。

私「グミ食べる?」
いんたー「あ、はい。どうも」

 いんたーさんにも一つあげました。





 やってきたフィールド。苔むした倒木も多く、なかなかいい雰囲気のようでしたが、どうにも湿度が足りない。探して歩きましたが4人がかりでも何も見つかりませんでした。やむなく近場をうろついて別のフィールドへ。しかしそこでも発見はなく、こりゃ駄目かなと思った矢先、どろんこさんが見つけました。

 マルミノアリタケというアリから生える虫草です。ちなみに掘り出したのはいんたーさん。どろんこさんとosoさんは見たことがある種で、私といんたーさんが初見だったので、どちらかが採取していいよ、とのことでしたのでいんたーさんへ譲りました。こういうのはまじめに研究してる人の方が持つべきでしょうし、個人的に自力で見つけたやつ以外は採取したくないのです。奥ゆかしさ重点。

 まあそのあと柳の下のドジョウを狙って探しまくったんですけどね。マルミノアリタケはある程度まとまって生えるそうなのですが、結局見つかったのはこれ一つ。残念。やっぱ採取させてもらえばよかったかな……。


 ぎりぎりまで粘っているとosoさんが困り顔で声をかけてきました。

oso「すごいおなか減った。ガガさんさっきのグミもうない?」

 これは万一の時のための非常食だというのに。ちょうど二つ残っていたのでosoさんとどろんこさんへあげました。備えあれば憂いなしですね。……なんか違いますかね?



 ちなみに慎重に掘り出したインターさんでしたが、どうやら中で宿主は二つにちぎれていたようです。ただ別れた腹部と上半身、それぞれから子実体が伸びているというこれはこれで面白いものが見れました。


 この直後、日が傾き暗くなったので今日は終了ということになりました。夕飯はどうするか、というとどろんこさんがいい店を知っているといいます。なんでも有名なお店だそうで、その時点で若干の嫌な予感。この日は日曜日、その夕飯時ともなれば……。

 案の定、案内された店は満席。仕方なしに道すがらで適当にラーメン屋さんへ飛び込みました。この際腹に入れば何でもいい、という心持でしたが意外や意外にこの店が大当たり。ジャンクな感じを入れつつも土台がしっかりした美味しいラーメンでした。

 その後、どろんこさんといんたーさんと別れ、osoさんの車に乗せてもらい名古屋まで送っていただきました。途中で連日の疲れがぶり返し、おなかの膨れ具合から非常に眠くなりましたが、決死の思い出我慢しました。この時の私のがんばり具合は我ながらなかなか大したものだと自負しています。

 だからちょっと意識が途切れたくらいはご愛嬌じゃないでしょうかね。

コメント

森屋
No.5 (2016/06/22 10:14)
氷ノ山の次は、静岡ですか。キノコへの欲求は尽きることなく、ですね。
てか、岡山の人が人に上げるなら、そこはキビダンゴかと・・・。
実は、良い感じの朽木を見つけるたびに、虫草を探すのですが
私ではまるで見つからないですね。きっとコツがいるのでしょうね。
ホオズキアキラ
No.6 (2016/06/22 11:48)
朽木のある環境にいないから虫草見れないぜ・・・
うらやましい限りです
ガガンボ (著者)
No.7 (2016/06/22 20:23)
>>森屋さん
私も虫草眼はまだまだ養えていませんねぇ。どうにもキノコばっかり目が行ってしまいます。キノコと違ってまず場所を探すって感じなんですが、これがなかなか難しいです。

>>ホオズキアキラさん
虫草は地面から生えているものや葉っぱの裏にくっついているものもいますよ。オオセミタケやクモタケなんかは深い山より公園や神社なんかで見つかる種だそうです。古くからある神社なの境内や石垣の隙間なんかがあったら出ているかもしれません。
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