【ワンダータイム】~街店~
KP:カタン、と何かの音がカウンターから聞こえます。
KP:その音を合図に店内の数名の客が悲鳴を上げました。
KP:不気味な獣はその声に反応し、
KP:雑誌を広げていたテーブル席の客に顔を向けます。
KP:そして、口を開けると客に向かって何かを突き刺しました。
KP:その後の客の運命は大森の知っている通りでしょう。
大森:ああ、まったく同じ展開だぁ。
KP:「誰かーだれかー!」
KP:テーブル席にいた男がノートPCを放り出し、店外へと飛び出していきます。
KP:「馴れてはいけない、馴れてはいけない」
KP:カウンター席にいた中年の男も、店の外へと飛び出していきました。
KP:その後を追うかのように不気味な獣も、
KP:窓ガラスを突き破り店の外へと駆け出していきました。
KP:後には大森だけが取り残されます。
KP:<アイデア>どうぞ。
大森:<アイデア> (1D100<=55) → 98 ⇒ ファンブル
大森:あはは、えへへ。
KP:ファンブルですか、ちょっと持て余しますね。
大森:てへぺろ。
KP:うーん、いっぺん死んどきますか?
大森:死亡イベントで再ループ突入?
KP:微妙ですねぇ。
大森:あっ、もう何も理解できてない事にしたい。
大森:ループモノでよくある途中で発狂気味になるやつとか。
KP:良いですね。いろいろな体験をしすぎて気が触れちゃうやつですね。
KP:ではループした事によるSANチェック1d10/1d20どうぞ。
大森:<SANチェック>(1D100<=56)→30 ⇒ 成功
大森:1d10(コロコロ…) ⇒ 9 【SAN値減少】56⇒ 47 (-9)
大森:今日のSANチェックの出目高いわ。
KP:まあまあ、とある事情から店内で一時的発狂になることはありません。
KP:ただし、不定の狂気はあります。
大森:ふえ。
KP:狂気表を使いますか、1d10どうぞ。
大森:1d10(コロコロ…) ⇒ 9 【不定の狂気】9⇒ 偏執症
大森:また、9だよ。
KP:大森は<狂気:悲鳴が聞こえると笑い出す>を獲得します。
大森:やべー奴じゃん。
KP:試運転してみますか?
大森:マジですか。
KP:えーコホン、店の外からは数多の悲鳴が聞こえてきます。
KP:「キャー、たすけてー、きゃあああ」
大森:「くっくっく、アーハッハッハッハ!、ヒーハッハッハ!!」
KP:おお、パニック映画とかに出てきそう。良好ですね。
大森:じゃあこの調子で大森はずっと笑っときます。
KP:では、大森は悲鳴が聞こえなくなるまで笑い続けたことでしょう。
大森:「どうせ、ククククッ死ぬんだ!みんな死ぬんだクハハハハ!」
KP:そんなこんなで夜が来ます。
KP:そしてフルートの旋律と馴れた衝撃、大森は3度目の死を迎えます。
大森:いやん、そしてざっつ。
KP:もう結末が近いので、同じところはサクサクいきます。
KP:カタン、と何かの音がカウンターから聞こえます。
KP:その音を合図に店内の数名の客が悲鳴を上げました。
KP:不気味な獣はその声に反応し、
KP:雑誌を広げていたテーブル席の客に顔を向けます。
KP:その後の展開は大森の知るところです。
KP:店内の騒動は収まり、大森だけが取り残されます。
KP:SANチェック1d10/1d20どうぞ。
大森:そろそろSAN値が尽きそう。
大森:<SANチェック>(1D100<=47)→85 ⇒ 失敗
大森:1d10(コロコロ…) ⇒ 7 【SAN値減少】47⇒ 40 (-7)
KP:あとは死ぬたびに、毎回<アイデア>振ってもらっていたのですが、
KP:流石に三度目なのでロール無しです。
大森:ほう?
KP:大森は今までの体験から、壮絶な最期を迎えて死に至る事を理解します。
KP:どれだけあがいても、すべては同じ結末なのかもしれない。
KP:膨れ上がる絶望感が大森の生きようとする意志を揺るがします。
大森:ああこれ、だめなやつだ。
KP:SANチェック1/1d10どうぞ。
大森:<SANチェック>(1D100<=40)→44 ⇒ 失敗
大森:1d10(コロコロ…) ⇒ 9 【SAN値減少】40⇒ 31 (-9)
大森:ごっそり減った、生きる事を諦めそう。
KP:大丈夫、ゴールはすぐそこだから。
大森:狂人エンドがゴールじゃねえだろうなあ!
KP:おかわりいっとく?
大森:ダイジョウブデス。
大森:やっぱ時間制限あるの?。
KP:まあ、ぶっちゃけ『次は無い』ですね。
大森:SAN値的にも厳しいな、ちょっと考える時間下さい。
KP:いいですよ。考えがまとまったら言ってください。
~黙考中・・・~
大森:うん、たぶんこれでいいと思う。
KP:決まったようですね、では再開しましょうか。
KP:店内の一連の騒動は収まり、変わりに外からは新たな混乱が聞こえてきます。
KP:そんな中、大森だけが店の中に取り残されています。
大森:カウンターに駆け寄ります。
大森:カウンターテーブルの上には本当に何もない?
KP:先程の騒ぎのせいでしょう、カウンターテーブルの上には何も無く
KP:変わりにカウンターの下には様々なものが散らばっています。
大森:その中から、アンティーク系のモノを探し出せない?
KP:<目星>どうぞ。
大森:<目星> (1D100<=70) →52 ⇒ 成功
KP:周辺をくまなく調べようと大森はカウンターの中を覗き込みます。
KP:そして、カウンター内側の床にアンティークの砂時計が
KP:転がっていることに気付くことでしょう。
大森:はい、出て来たぁ。
大森:ちょっと待ってねキーパー。
大森:あとはこれをどう扱うかなんだけど・・・。
KP:ワクワクしてきましたか?
大森:むしろドキドキしてきたわ。
大森:その砂時計を手に取ってみます。
大森:普通に持ち上げる時って、砂時計を縦に持ち上げるよね?
大森:なので、大森も砂時計を縦にして持ち上げます。
大森:砂の流れはどんな感じですか?
KP:装飾の施された砂時計は自然の摂理に従い、
KP:当たり前のように上から下へと砂がサラサラと落ちていきます。
KP:唐突に大森は激しい眩暈に襲われます。
大森:「ぐっ!この感覚は・・・!」
KP:視界はグルグルと強烈に回転し続け、体を支える事すらままならず
KP:倒れこむように意識を失ってしまいます。
大森:「最近、眩暈ばっかりだ!」・・・バタン。
KP:気が付くと大森は喫茶店「トルヘレ」のテーブル席に居ました。
KP:店内の様子は日常風景と何ら変わりなく、
KP:カウンターでは店主がコーヒーメーカーの手入れをしています。
KP:現在の時刻は午後5時ちょうどでした。
大森:午後5時ちょうど?
KP:はい。
大森:さっきまで持ってた砂時計はありますか?
KP:カウンターの上に置かれています。
大森:えー、店主に近づいて声を掛けます。
KP:カウンター内で作業をしていた店主は不思議そうな顔を大森に向けます。
店主:「いかがなされましたか?」
大森:「あー、いえ、このお店には面白い物が多いと思いましてね。」
大森:「これらの品はマスターが集めたのでしょうか?」
店主:「お気に召されましたか?」
店主:「しかしながら、お恥ずかしい話なのではありますが」
店主:「これらはリサイクルショップ等で選んだもので大層な品ではありません。」
KP:続けて、店主はアンティーク品を収集した経緯を語ります。
KP:元々アンティーク品に興味があったこと。
KP:自分の店を開くのが夢だったこと。
KP:少ない元手の中で装飾品を探し歩いたこと。
店主:「いささか時間はかかりましたが・・・。」
店主:「私はなんとか自分なりの店を持つことが出来ました。」
KP:そう語る店主の顔はどこか嬉しそうなものでした。
大森:「なるほど。マスターは相当な苦労をされたのでしょう。」
大森:「ところでこの砂時計も取集品の一部で?」
店主:「はい、左様でございます。」
大森:キーパー、砂時計に関する知識を考古学で振らせてくれ。
KP:ど、どうぞ。
大森:<考古学> (1D100<=75) → 62 ⇒ 成功
大森:砂時計の起源や使用した文明について語ってマウントを取ります。
KP:なにぃ。
店主:「お、お客様はたいへん博識でいらっしゃいますね。」
大森:「どうでしょうか、私はこの砂時計に興味が湧きました。」
大森:「もしよろしければ、譲っていただけないでしょうか。」
店主:「お客様、誠に申し訳ありませんがそれは出来ません。」
店主:「これはこの店の開業とともにある、いわば私の一部なのです。」
店主:「お譲りすることは出来ません。」
大森:「うーん、マスター。そこをなんとか」
KP:コ、コイツ粘りやがる。
大森:ふっふっふ、アイテムは頂くぞ。
KP:首を縦に振らない店主、なおも食い下がる大森。
KP:そんな2人を差し置いて、時間はゆるやかに流れます。
大森:シーン描写は卑怯だぞ!
KP:お黙り!
KP:時計の針は5時10分をとうに過ぎていました。
KP:クロマニョンはついに現れず、大森は待ち合わせを諦めて家路につきます。
大森:なんでぇい、なんでぇい、店主のケチ。
大森:そこらへんの空き缶を蹴り上げます。
KP:民家の窓ガラスが割れる音がします。
大森:走って逃げます。
久々に休みが取れた週末。
夏の蒸し暑さが柔らぐ、日差しが傾き始めた夕暮れ時。
路面を走る車の音、買い物袋をぶら下げて歩く通行人。
蝉の声が遠くから聞こえてくる。
そんな何も変哲の無い普段通りの日常に
ほんのちょっぴりの変化だけ。
シナリオ【ワンダータイム】 -終わりー