特上民が陥りやすい3つの罠 その3
みなさん覚えていますか? その3は 誤認 です。
今日は実戦譜を使って誤認の例を具体的に説明しましょう。
ここで次のツモを見ずに高速でツモ切ったとします。
リーチに放銃してしまう可能性は何%くらいだと思いますか?
実際に数えてみましょうか。2/46=4.3% です。
全体の牌の種類は34種類、リーチが両面待ちだとしても待ちは2種類です。
正確には算出できませんが、ツモ牌を見ずに切ったとしても
2/34 つまり放銃率は大体5~6%と考えてもらえばいいと思います。
1牌ツモってこのシーン、テンパイにとって3mか5pを勝負するとしましょう。
それぞれの放銃確率は何%になるでしょうか?
これも正確には算出できませんが、間違いなく5~6%は超えそうですよね?
んじゃ何も見ずにツモ切った方がいいのか――
まて、そういう話ではない。
牌山から無作為に引いてそれが放銃になる確率は、リーチしてツモる確率と一緒です。
手牌から任意に危険牌を選んで放銃になる確率とは全く別の話です。
(牌図A)
では問題です。この手牌から7sをアンカンをして
リンシャンからリーチに放銃する牌を引いてくる可能性は何%でしょうか?
生放送中のコメントです。放送中に説得してようやく15%になりました。
では実際に数えてみましょう。1/21=4.7% です。
結果はこう、見事に当たり牌を引いて撃沈しました。
あー、やっぱりカンしなければよかったかー こう考えるのが誤認の原因です。
もう一度(牌図A)に戻りましょう。この手牌に安全牌はありません。
カンして危険牌を引いてもテンパイ維持の全ツでしょう。
牌山から無作為に引いてそれが放銃になる確率は何%でしたか?
それがリンシャンだからといって確率変動が起こるわけではありません。
手牌から任意に危険牌を選んで放銃になる確率は?
この場合は2s、または7sを選んで放銃になる確率です。
それを踏まえた上で選択しましょう。放銃率は大差でカンしたほうが低いです。危険牌を引くことだけを考えるのではなく、安全牌を引くことも考えた上で選択しましょう。
カンのほうがアガリ率は落ちますが、この巡目まで来ると流局の可能性、放銃せずにテンパイを維持できる可能性は9割弱。90%の1500点と考えると悪くない期待収支ですね。
ちなみに(牌図A)のアンケート結果がこちらでした。
リンシャンで15%も放銃するなら7sを勝負したほうがいいかもしれません。
しかし15%も放銃するわけがないのです。
この局面は、放銃率の差で7sカンが正着打です。
カンして放銃すると痛いのは間違いありません。最悪の結果を想定したとき
そのイメージが強すぎて、実際に起こる可能性より高く見積もってしまうこと。
良かったことだけ思い出して、実際のアガリ確率より高く見積りすぎてしまう
悪かったことだけ思い出して、実際の放銃確率より高く見積りすぎてしまう
特上民が陥りやすい罠とは、イメージと現実がかけ離れていること。
そのイメージがあなたの成長を妨げる原因だということを知ってください。
実際のアガリ確率、放銃確率と近いイメージを持っていたとしたら
もうとっくに特上卓を抜けているはずではないでしょうか?
たとえどのような選択をしてもリスクはあります。
どのリスクを負ったほうがマシなのか? 麻雀の選択はその比較なのです。
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木原 浩一
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コメント
(著者)
いつもありがとうございます
確かに書き方が悪かったですね。少し修正しました。
(ID:33353433)
いつも楽しく拝見してます。
3枚目画像「テンパイとって3mか5sを勝負」⇨「3mか5p」の誤りかと思います。
途中まで読んで「15%も放銃率ないハズだけど…」と不安になってました笑