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去年の7月のこと――

最終戦オーラスの親番、ノーテンは敗退という局面で
まだイーシャンテン、3列目に入ろうといった巡目だった。

僕は手の内で暗刻にしていた北:麻雀王国をツモ切りした。
1牌でも多くツモりたい。アンカンをしない理由がない。

堀「木原さん、なんでアンカンしなかったんです?」

対局後、解説の堀選手が聞いてきた。僕は不思議に思い――

木原「あの局面でアンカンしないわけがないじゃんw」

堀「えw でも・・・」

木原「堀君さー、なんか見間違えたんじゃないの?」

・・・見間違えるわけがなかった。
見落としていたのは、当然僕の方だったのだ。

超絶大事な局面である。
決して集中力を欠いていたわけではない。

にもかかわらず―― だ
僕は手の内にあったカン材に全く気が付かなかったのだ。