10月11日(日) 東京競馬場 芝1800m
秋の天皇賞へ向けた一戦・毎日王冠。過去10年の天皇賞優勝馬のうち、最多の6頭を輩出する最重要ステップと言えるレースだ。06年のダイワメジャー、そして09年のカンパニーはこのレースと天皇賞を連勝。その一方で近3年は、エイシンフラッシュ(毎日王冠9着)、ジャスタウェイ(同2着)、そして昨年のスピルバーグ(同3着)が天皇賞で巻き返して優勝している。勝ち馬はもちろんのこと、敗れた馬でもそのレースぶりには注目が欠かせない。そんな毎日王冠の、過去の傾向を見てみよう。
Check1
大波乱の可能性も十分に
過去10年、1番人気は連対率40.0%、2番人気は同30.0%止まり。G1のステップになる別定のG2競走にしては、人気馬の信頼性はひと息である。6番人気と8番人気が連対率30.0%、そして5番人気と9番人気が複勝率40.0%を記録するなど、中位人気~穴馬の好走も多く見られ、10年前の05年は3連単147万馬券。ここ5年は1年おきに30万馬券が飛び出しており、大波乱の可能性も考えた馬券作戦が必要だ。
【人気別成績(過去10年)】
人気 成績 勝率 連対率 複勝率
1 2-2-1-5 20.0% 40.0% 50.0%
2 1-2-0-7 10.0% 30.0% 30.0%
3 1-0-0-9 10.0% 10.0% 10.0%
4 2-0-0-8 20.0% 20.0% 20.0%
5 0-1-3-6 0.0% 10.0% 40.0%
6 1-2-0-7 10.0% 30.0% 30.0%
7 0-0-0-10 0.0% 0.0% 0.0%
8 2-1-0-7 20.0% 30.0% 30.0%
9 1-0-3-6 10.0% 10.0% 40.0%
10 0-0-2-8 0.0% 0.0% 20.0%
11~ 0-2-1-34 0.0% 5.4% 8.1%
Check2
3歳馬や牝馬に注目
性齢別では、3歳の牡馬が【2.3.0.8】で連対率38.5%、そして牝馬が【0.3.0.1】で連対率75.0%をマーク。3歳の菊花賞路線や、牝馬限定の府中牝馬Sではなく、あえて古牡馬相手のこのレースに使ってきた馬への注目は欠かせない。なお、7歳以上は過去10年では【2.0.3.26】だが、過去5年にかぎると【0.0.1.11】と近年の高齢馬は苦戦を強いられている。
【性齢別成績(過去10年)】
性別 年齢 成績 勝率 連対率 複勝率
牡・セン 3歳 2-3-0-8 15.4% 38.5% 38.5%
4歳 1-2-3-21 3.7% 11.1% 22.2%
5歳 4-1-1-38 9.1% 11.4% 13.6%
6歳 1-1-3-13 5.6% 11.1% 27.8%
7歳~ 2-0-3-26 6.5% 6.5% 16.1%
全 10-7-10-106 7.5% 12.8% 20.3%
牝馬 全 0-3-0-1 0.0% 75.0% 75.0%
Check3
穴狙いなら中枠を中心に
枠番別で優勝馬を輩出していないのは3枠のみで、好走馬は内から外まで分散している印象だ。ただ、3番人気以内の勝ち馬4頭が1、2、7、8枠と内か外に散っているのに対し、4番人気以下は3着以内の好走馬21頭中15頭が3~6枠。特に3~5枠は3番人気以内【0.1.0.6】、4番人気以下【3.4.5.29】と明らかに人気薄の好走馬が目立っている。穴馬を狙うならまず中枠の馬から取捨を考えたい。
【枠番別成績(過去10年)】
枠 成績 勝率 連対率 複勝率 3番人気以内 4番人気以下
1 1-0-2-11 7.1% 7.1% 21.4% 1-0-1-1 0-0-1-10
2 2-2-0-11 13.3% 26.7% 26.7% 1-1-0-3 1-1-0-8
3 0-1-2-13 0.0% 6.3% 18.8% 0-0-0-1 0-1-2-12
4 2-2-2-10 12.5% 25.0% 37.5% 0-0-0-1 2-2-2-9
5 1-2-1-12 6.3% 18.8% 25.0% 0-1-0-4 1-1-1-8
6 2-2-1-14 10.5% 21.1% 26.3% 0-2-0-2 2-0-1-12
7 1-0-1-18 5.0% 5.0% 10.0% 1-0-0-5 0-0-1-13
8 1-1-1-18 4.8% 9.5% 14.3% 1-0-0-4 0-1-1-14
Check4
前走G1組はマイルなら人気馬、中距離なら穴馬
前走クラス別では、重賞以外からの出走馬が少ないこともあり、海外も含めた重賞出走馬が連対馬20頭中19頭を占めている。中でも国内G1組が【6.6.3.38】とその中心になる。
その前走国内G1組の好走馬15頭を見ると、1600mの安田記念・NHKマイルCは7頭中5頭が今回1~2番人気馬。対して、2200m以上の宝塚記念、日本ダービー組は8頭中5頭が6番人気以下だった。マイル組なら人気馬、中~長距離なら穴馬という傾向だ。
なお、この国内G1組は、勝ち馬と2桁着順馬がそれぞれ3頭が好走しているように、あまり着順は問われないものの、2~3着馬だけは【0.0.0.5】と好走がない。また、Check2で好成績だった3歳の好走馬5頭は、すべてこの前走G1組である。
Check5
追い切り1ハロン12秒台中盤は好走なし
パソコン用調教分析ソフト「競馬道 調教マスター」で過去7年の好走馬の追い切りを調べると、ラスト1ハロンが12.2秒~12.8秒だった馬は、なんと【0.0.0.25】と好走馬ゼロ。昨年は、1番人気ワールドエース(12.4秒、13着)、2番人気グランデッツァ(12.5秒、5着)、4番人気ダークシャドウ(12.8秒、12着)と、5番人気以内のうち3頭がこれに該当して馬券圏外に敗れている。
一方、好走確率が高いのは12.9秒以上かかった馬で、【5.4.5.20】複勝率41.2%を記録する。評価を下げてしまいそうな「一杯(叩一杯等も含む)」かつ12.9秒以上の馬でも、【2.2.2.9】複勝率40.0%なので、ゴール前の脚色だけで判断しないようにしたい。
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