6月28日(日) 阪神競馬場 芝2200m
春のグランプリ・宝塚記念。天皇賞(春)や安田記念など、既に春のG1に出走した馬に加え、中距離2200mのこのレースを大目標に調整してきた馬が激突。3歳馬の参戦こそなかなか実現しないが、古馬の実力馬が多く顔を並べる一戦だ。歴代の優勝馬も名馬揃いで、過去10年の優勝馬にもディープインパクト、オルフェーヴルと三冠馬が2頭。ここ2年はゴールドシップが連覇を達成している。今年は、そのゴールドシップが3連覇を達成するのか、これを阻止する馬が出現するのか。過去の傾向を見てみよう。
Check1
中~下位人気にも要注意
過去10年、1番人気は【3.3.2.2】で、このうち4~5歳馬8頭はすべて3着以内。残る2頭、3歳のウオッカ、8歳のタップダンスシチーが着外敗退を喫している。また、2、3番人気も複勝率50.0%と上々だ。
ただ、4番人気以下の好走馬は11番人気まで分散しており、8~11番人気でも【2.2.3.33】と7頭が好走。昨年のように1番人気が勝っても2~3着に穴馬が入るケースや、11番人気スイープトウショウの優勝などもある。上位人気の複勝率が高い割には、ちょっとした波乱になる年も見られることには注意が必要だ。
【人気別成績(過去10年)】
人気 成績 勝率 連対率 複勝率
1 3-3-2-2 30.0% 60.0% 80.0%
2 2-2-1-5 20.0% 40.0% 50.0%
3 1-2-2-5 10.0% 30.0% 50.0%
4 0-0-1-9 0.0% 0.0% 10.0%
5 1-1-0-8 10.0% 20.0% 20.0%
6 1-0-1-8 10.0% 10.0% 20.0%
7 0-0-0-10 0.0% 0.0% 0.0%
8 1-0-1-8 10.0% 10.0% 20.0%
9 0-1-1-8 0.0% 10.0% 20.0%
10 0-1-0-9 0.0% 10.0% 10.0%
11 1-0-1-8 10.0% 10.0% 20.0%
12~ 0-0-0-36 0.0% 0.0% 0.0%
Check2
人気の4~5歳馬は安定、牝馬にも注目
Check1にも関連するデータになるが、牡・セン馬で1~3番人気に推された5歳馬は複勝率なんと85.7%、そして4歳馬も同61.5%と、上位人気が非常に安定している。対して6歳以上の牡・セン馬は、好走8頭中7頭が4番人気以下。人気の4~5歳、人気薄の6歳以上という構図になっている。また、牝馬は4歳、5歳ともに牡・セン馬を上回る連対率・複勝率を記録しており、牝馬への注目も欠かせない。
Check3
優勝馬8頭は6、8枠、馬番なら10番前後
過去10年の枠番別成績では、6枠が5勝、そして8枠が3勝と、外枠が多くの優勝馬を輩出。2着馬は4~5枠で計7頭を数える。
ただ、年によって出走頭数に差があるレースのため、馬番を内から6頭ずつに区切ってみると、7~12番が連対馬20頭中12頭を占め、連対率20.3%の好成績。内の1~6番は3着こそ7頭と多いが、連対率は10.0%。そして13~18番は連対率7.4%とひと息だ。
【枠番・馬番別成績(過去10年)】
枠/馬 着別度数 勝率 連対率 複勝率
1枠 1-0-3-10 7.1% 7.1% 28.6%
2枠 0-1-1-13 0.0% 6.7% 13.3%
3枠 1-1-2-13 5.9% 11.8% 23.5%
4枠 0-4-1-13 0.0% 22.2% 27.8%
5枠 0-3-0-16 0.0% 15.8% 15.8%
6枠 5-0-0-15 25.0% 25.0% 25.0%
7枠 0-0-1-20 0.0% 0.0% 4.8%
8枠 3-1-2-16 13.6% 18.2% 27.3%
1~6番 2-4-7-47 3.3% 10.0% 21.7%
7~12番 7-5-2-45 11.9% 20.3% 23.7%
13~18番 1-1-1-24 3.7% 7.4% 11.1%
Check4
天皇賞組は着順より今回の人気に注目
前走レース別では、天皇賞(春)組が【5.4.1.33】と連対馬の半数近くを占め、連対率は20.9%。過去10年のうち9回で3着以内の好走馬を輩出している。この天皇賞組の好走馬を見ると、ここ3年のオルフェーヴルやゴールドシップのように、馬券圏外に敗退していた馬も10頭中5頭。一方で、今回の人気は06年のナリタセンチュリーを除く9頭が3番人気以内だった。天皇賞(春)組は前走成績よりも、今回の人気に注目したい。
なお、前走が天皇賞以外だった好走馬20頭のうち、17頭は前走の3着以内馬。また、優勝馬10頭中9頭の前走はG1~G2。3着以内の30頭でも、G3やオープン特別組は4頭止まりで、うち3頭は鳴尾記念組である。
Check5
栗東坂路で1ハロンが速い馬に注意
パソコン用調教分析ソフト「競馬道 調教マスター」で過去7年の出走馬の追い切りを分析すると、栗東坂路が【6.2.5.34】連対率17.0%と、多くの好走馬を輩出している。その栗東坂路組で注目したいのはラスト1ハロンの時計で、12秒台前半までに収めた馬は複勝率50.0%。中盤で同38.9%、後半で同22.2%、13秒以上は好走なしと、栗東坂路組ならラスト1ハロンが速かった馬の好走確率が高い傾向にある。4ハロン(全体)の時計は54秒を切っていれば問題なさそうだ。
なお、これに続くのは栗東CW【0.3.1.17】連対率14.3%で、栗東坂路とCWで好走馬21頭中17頭を占めている。残る4頭は栗東旧DW3頭と栗東芝1頭。関東馬の好走は、栗東坂路・10年ナカヤマフェスタ1頭だけで、美浦で追い切った馬の好走はない。
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