秘書（や）先週のＷＩＮ５は２-２-５-３-６番人気で決着して336万4600円の払戻金。小渕さんは京都11Ｒのアドマイヤデウスが外れて惜しくもＷＩＮ４でした。振り返っていただけますか？


小渕：先週は少し波乱の余地がある条件が多く、どこかで買い目を絞ってどこかを思い切り手広く買うというようなメリハリの利いた勝負ができませんでした。ハンデが影響しやすい京都の長丁場戦、日経新春杯はかなり波乱度の高いレースではあったのですが、そういった理由であまり手を広げられず、骨折明けのアドマイヤデウスまで買い目を回せなかったんです。それにしても日経新春杯は、上位人気が壊滅して５着まで人気薄で占められる決着。厳寒期で調子の維持が難しく、長丁場のハンデ戦で紛れが起きやすいとはいえ、難しい一戦でした。


秘書（や）中山11Ｒの京成杯も難しい一戦だとおっしゃっていましたが、こちらはいかがだったのでしょうか？？

小渕：クラシックを見据えた馬が揃う３歳の中距離戦は、スローペースになって展開の紛れが起こりやすい条件。それに加えて中山は馬場の得手不得手がハッキリある上、ゴチャついて不利も受けやすいコース。今でも波乱の余地は十分あったと思います。ただ、３角手前から各馬が動き出したことで、結果的に力のある馬が好走しやすい展開になってしまった。これが真相ではないかと思いますね。それでも４着まではタイム差なし、７着までも０秒３差の大接戦ですから、ちょっとしたことで大きく狂ってもおかしくなかったと思いますよ。結果だけで短絡的に考えてはいけません。


秘書（や）：今週は中山、京都、中京ともに仮柵の移動はなく、使用コースの変更はありません。どんなところに注意が必要でしょうか？オススメの１頭なども挙げて頂けると嬉しいのですが…。

小渕：中山の芝は中間の雨量までもがかなり影響してしまう馬場。今週も週中に雨が続いていたので、土日は晴れでも時計の掛かる馬場となっています。力の要るタフな状態ですので、スタミナタイプ、最後までバテずに走れる差し追い込みタイプが有利な状況と言っていいでしょう。京都芝は先週もまだグリーンベルトの影響が色濃く残っていて内目を通った馬ばかりが活躍しています。京都のダートは土曜まで重馬場でしたから、時計の速い決着となりそうですね。中京のダートもまた土曜は重。そもそもこのコースは前残りが目立つコースですし、強豪が揃うレースでもありますから、先行タイプの実績馬を信頼して大丈夫でしょう。東海ステークスはコパノリッキー、ＡＪＣＣはゴールドシップ、今週は堅い決着になりそうな雰囲気です。



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小渕高慶（おぶち　たかよし）プロフィール

業界を牽引する専門紙・競馬ブック紙上にて年間回収率1位の座にも輝いた経験もある元トラックマン。現在もトレセンに身を置き調教師や騎手、馬主などと深い交流を持つレーシングアドバイザーとして活動。
一方でトラックバイアスや関係者の事情を考慮した独自の予想を展開する現役の予想家でもある。あわや3週連続WIN5的中(14R連続的中まで)や3連単100万オーバーなどの派手な当たりは机上の予想ではなかなか辿り着けない芸当。能力分析と現場の事情が融合した他では聞けない深みのある予想は必見である。