第59回 有馬記念（Ｇ１）
12月28日（日）　中山競馬場　芝2500ｍ

　１年を締めくくるグランプリ・有馬記念。優勝馬には歴史に名を残す名馬が多く名を連ね、過去10年でも三冠馬・ディープインパクトやオルフェーヴルなど、近年の日本競馬を代表する馬が勝利を飾っている。今年はファン投票３位ハープスター、４位イスラボニータなどの回避はあったが、一昨年の覇者ゴールドシップ（ファン投票１位）、５歳にして有馬記念初出走のジェンティルドンナ（同２位）、そして世界ランク１位のジャスタウェイ（同５位）といった実力馬が多く駒を進めてきた。今年最後にビッグタイトルを手中にするのはどの馬か。過去の傾向を見てみたい。



Check１
抜群の安定感を誇る１番人気
　　過去10年、１番人気は【6.3.0.1】で、連対を外したのは07年のメイショウサムソン（８着）１頭だけと、非常に安定した成績を残している。対して２番人気は【2.0.2.6】とひと息で、１番人気との一騎打ちムードだった11年ブエナビスタ（単勝3.2倍）が７着、12年のルーラーシップ（同3.7倍）も３着。まず、人気順で１番を取れるかどうかがポイントになる。
　一方、人気薄では10番人気以下の好走馬５頭はすべて08年以降に集中。また、07年以降の７回中６回で９番人気以下が馬券に絡んでおり、昨年の１→４→２番人気といった平穏な決着は珍しい。１番人気の連軸は堅そうだが、相手候補には人気薄もしっかりと拾っておきたい。


【人気別成績（過去10年）】               
人気    成績    勝率    連対率    複勝率
1    6-3-0-1    60.0%    90.0%    90.0%
2    2-0-2-6    20.0%    20.0%    40.0%
3    0-1-1-8    0.0%    10.0%    20.0%
4    1-1-0-8    10.0%    20.0%    20.0%
5    0-1-0-9    0.0%    10.0%    10.0%
6    0-1-2-7    0.0%    10.0%    30.0%
7    0-1-0-9    0.0%    10.0%    10.0%
8    0-0-0-10    0.0%    0.0%    0.0%
9    1-0-2-7    10.0%    10.0%    30.0%
10    0-1-1-8    0.0%    10.0%    20.0%
11～    0-1-2-47    0.0%    2.0%    6.0%



   
Check２
４歳馬が高連対率も、１着は？
　　牡・セン馬の年齢別では、４歳が【4.2.2.21】、連対率20.7％でトップの成績。続いて連対率では３歳、そして５歳の順だが、３歳11.8％、５歳10.8％と特に高いわけではなく、４歳を中心にみたい。ただ、その４歳牡・セン馬も08年以降は勝っていない点はやや気に掛かる。
　一方の牝馬は全体で【1.3.0.9】連対率30.8％で、牡・セン馬全体の【9.7.10.111】同11.7％を大きく上回る。牝馬がここに駒を進めてくるだけでも注目に値する。ただ、好走４頭は３～４歳で、５歳以上の牝馬は【0.0.0.7】と結果が出ていない。


Check３
前走３着以内馬が中心に
　過去10年の好走馬30頭中12頭を占めるのが前走ジャパンＣ組。この組は12頭中６頭がジャパンＣ３着以内で、これをクリアしていればまず狙いが立つ。残る６頭のうち、５頭は中山のＧ１で３着以内の実績馬。そして最後の１頭、アドマイヤモナークは中山【1.2.3.1】と安定していた。ジャパンＣ４着以下の馬なら、この中山コースで注目できる実績を持っていることが条件になる。
　一方、前走ジャパンＣ以外の好走馬は18頭。以前は凱旋門賞17着のタップダンスシチー２着（04年）や、天皇賞15着のマツリダゴッホ１着（07年）などの例もあったが、過去５年にかぎれば好走馬８頭中７頭が前走３着以内。ジャパンＣ組以外を買うなら、３着以内の好走馬というのが近年の傾向だ。






Check４
３番人気以下ならコース追いの併せ馬
　 過去６年の出走馬の追い切りを、パソコン用調教分析ソフト「競馬道 調教マスター」によると、過去６年、単走、または坂路で追い切った好走馬はのべ８頭（１頭重複）。このうち09年のドリームジャーニーを除く７頭は１番人気、そのドリームジャーニーも２番人気で、このタイプは１、２番人気馬しか好走していない。この６年で３番人気以下の馬も【0.4.4.70】と８頭が馬券に絡んでいるが、この８頭はすべて坂路以外で併せ馬を行った馬だった。




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