秘書（や）先週のＷＩＮ５は６-１-３-９-３番人気で決着して、3165万6790円の払戻金。小渕さんは東京10Ｒのヒュウマ、東京11Ｒのマイネルバイカが外れてＷＩＮ３でした。振り返っていただけますか？



小渕：終わってみれば東京の２鞍が荒れて3000万オーバーの配当。新潟のときからそうでしたが、どうも関東圏のレースは波乱が起きやすい気がしますね…。しかも今回勝ったのはどちらも人気薄の関西馬の前残り。見ていると関東圏のレースはジョッキー同士の腹の探り合いが多く、展開のアヤが発生しやすいように思います。そこにはベテランジョッキーたちの発言力の強さや、ジョッキーたちの置かれている立場の弱さが大きく影響しており、なかなかどうにもならないもの。馬券ではこれを利用して関東圏は波乱十分とアタマに入れて検討するといいでしょうね。先週だって東京の２鞍が荒れるとわかっていれば他はそんなに難しくありませんでしたから、3000万を手にしていたかも知れませんしね。


秘書（や）：菊花賞の結果はどう見ますか？ワンアンドオンリーとトゥザワールドこそ惨敗しましたが、△で推奨された３頭が見事に１～３着でしたよね？


小渕：菊花賞はかなり自信がありましたよ。トーホウジャッカル、サウンズオブアース、ゴールドアクター、ワンアンドオンリー、トゥザワールドの５頭推奨は多すぎかも知れませんが、まずこの５頭で大丈夫だと思ってました。そもそも菊花賞というレースはある程度の位置（中団くらいまで）で折り合えなければ厳しく、トライアルで結果を残すくらい早くからいい状態のモードに入ってないとダメなんです。ひと叩きして直前で良くなってきた…なんてのは、それと共に気合いも乗ってきて力みが出てくるわけで、前走が気合い抜群→使ってガス抜きされた…くらいの調整が走るんですよ。だからこそ例年神戸新聞杯組が強い。ワンアンドオンリーとトゥザワールドはそもそも3000ｍ向きとは思えなかったので惨敗も致し方ないところでしょう。それに外枠も厳しかったですね。


秘書（や）：今週は東京・京都ともに４週目。そして福島が３週目です。どんなところに注意が必要でしょうか？オススメの１頭なども挙げて頂けると嬉しいのですが…。

小渕：京都は使用コースの変更がありませんが、東京と福島の芝は今週からＢコースを使用。福島の11Ｒはハンデ戦の芝1200ｍですから、また波乱を考えなければいけないでしょう。Ｂコース替わりなら内枠がかなり有利だと思いますが、雨の影響がどうでしょうか？ そういう意味でもますます波乱の要素は多い気がします。東京11Ｒの天皇賞秋は有力馬が休み明けばかりで難解ですが、１頭挙げるなら本来は東京巧者のフェノーメノ。休み明けで３勝の実績があり、2000ｍもむしろ好材料で貫禄を示す可能性は高いです。



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小渕高慶（おぶち　たかよし）プロフィール

業界を牽引する専門紙・競馬ブック紙上にて年間回収率1位の座にも輝いた経験もある元トラックマン。現在もトレセンに身を置き調教師や騎手、馬主などと深い交流を持つレーシングアドバイザーとして活動。
一方でトラックバイアスや関係者の事情を考慮した独自の予想を展開する現役の予想家でもある。あわや3週連続WIN5的中(14R連続的中まで)や3連単100万オーバーなどの派手な当たりは机上の予想ではなかなか辿り着けない芸当。能力分析と現場の事情が融合した他では聞けない深みのある予想は必見である。