秘書（や）先週のＷＩＮ５は１-１-２-１-３番人気で決着して、16万4060円の払戻金。小渕さんは見事にＷＩＮ的中でした。おめでとうございます。振り返っていただけますか？


小渕：ありがとうございます。先週は１頭力が抜けた馬がいるレースばかりで、当たっても取りガミになってしまわないかが勝負の分かれ目でしたが、最後の秋華賞で単勝オッズ１・５倍と断然の支持を集めたヌーヴォレコルトが飛んだことで、16万もの配当。結果的には美味しい馬券だったと言えるでしょう。そもそも５つのレースで１番人気が連続で勝つ確率は相当低いですし、たとえ力が抜けていようともちょっとした波乱ならいつでも起こり得るのが競馬の本質。取りガミの心配などは無用で、とにかく何がなんでも当てること。単純ですがこれが最も大事なコツです。取りガミが心配されるくらい順当に収まりそうなレースが多い週というのは、逆に当てやすいということ。あとはどこでハプニングが起きるかを読み切れるかが勝負です。


秘書（や）：読者の方々からの問い合わせで一番多いのが、的中者の買い方なんですが、先週はどういう理由であのような買い方になったのですか？


小渕：先週は福島以外の４つのレースで力の抜けた馬が１頭存在している状況でしたので、福島で人気薄が来ないと100万を超える配当は無いなと踏んでいました。大混戦の福島は全頭買いましたが、（※印をつけたのは12頭ですが、16頭買っても掛け金は４/３倍にしかならないため）他はある程度絞らざるを得ない状況。なので京都10Ｒをシャドウダンサー１頭に絞り、東京11Ｒをエイシンヒカリと保険でアロマカフェ。そして東京10Ｒと京都11Ｒを遊び心で何頭か追加して買っていました。馬券はこうした遊び心がいい方に出るケースが多いんですよね。本来なら京都11Ｒで１頭選べと言われればヌーヴォレコルトにしたでしょうが、内回りで激しい攻防となるＧⅠとなると、ああやって進路取りに失敗したり、直線も張られたりするもの。力で見劣ってもその間隙を突く馬の台頭がありえるんです。だからこそ１番人気の５連勝はそうそうあり得ない。ＷＩＮ５は狙って取る馬券ではなく、ある程度網を張って少しズレたのを拾えるかどうかの勝負だと思っています。


秘書（や）：今週は東京・京都ともに３週目。そして福島が２週目です。どんなところに注意が必要でしょうか？オススメの１頭なども挙げて頂けると嬉しいのですが…。

小渕：東京も京都も福島も引き続きＡコースで、まだ馬場傾向の急激な変化は考えづらい状況。東京と京都は有利不利の少ないフェアなコースで実力を重視した選択で大丈夫そうです。福島の11Ｒは準オープンの芝1200ｍでの競走ですが、やや内が有利な馬場とは言っても福島は若いジョッキーが多くて展開が入り乱れがちな上、出走抽選で強い馬が除外されたりしてメンバーも手薄ですから、また波乱の可能性が高いのはここな気がしますね。京都11Ｒの菊花賞は先週の秋華賞同様、トライアル上位馬の強いレースで、ダービー→神戸新聞杯と連勝中のワンアンドオンリーに死角は少ないですが、オススメしたいのは夏に長距離戦を連勝してきたゴールドアクター。古馬1000万勝ちからの菊花賞勝ちはデルタブルースとスリーロールスがいて、馬券圏内まで含めれば昨年のバンデやビートブラックなど格下とて、侮れないところがありますし、春より確実に力をつけ先行力が備わったのは持久力勝負のこの馬には大きなプラス。デキも絶好のようなので、積極的なレースができれば一発があるかも知れません。



週末のWIN5予想は『競馬道OnLine 小渕高慶の「本日の3番勝負＋WIN5」』で！　


小渕高慶（おぶち　たかよし）プロフィール

業界を牽引する専門紙・競馬ブック紙上にて年間回収率1位の座にも輝いた経験もある元トラックマン。現在もトレセンに身を置き調教師や騎手、馬主などと深い交流を持つレーシングアドバイザーとして活動。
一方でトラックバイアスや関係者の事情を考慮した独自の予想を展開する現役の予想家でもある。あわや3週連続WIN5的中(14R連続的中まで)や3連単100万オーバーなどの派手な当たりは机上の予想ではなかなか辿り着けない芸当。能力分析と現場の事情が融合した他では聞けない深みのある予想は必見である。