小渕:小倉は本当に難しいですね。近走不振の7歳馬クランモンタナが、あれほどズブズブの手応えで粘り通してしまったかと思えば、12Rでは平地未勝利のスカイパッションが出遅れて最後方から一気の差し切り勝ち。コース巧者がわりと活躍する傾向はあるにせよ、そればかりではなく、展開次第で何が起きるかわからない状況になってきています。こうなったら小倉は全部買うくらいの方がいいかも知れません。先週は他がわりと簡単でしたし、その戦略なら3800万を手に出来ていましたね。
秘書(や):サマーWIN5で最終レースが組み込まれるようになってからは、おっしゃっていたように配当が高くなっていますね。これを的中させるために有効な戦略などないでしょうか?
小渕:新潟と小倉の最終レースは1週前に登録が必要な特別戦ではなく、自由に出走申請ができる平場のレースなので、出走予定の馬が少なかったりすると、直前で急きょ出走投票してくる馬がいて、そういった馬は調子の善し悪しが判断しづらいんですよね。それに元々平場の古馬500万下あたりのクラスは能力があっても課題を抱える馬が多く、アテにしづらい馬ばかりで波乱含みになりがちな条件ですから難しいのは当然。逆に言えば、この両最終レースを手広く買って穴馬に期待し、前半の各場のメインレースで狙った馬をしっかり当てる…というのがサマーWIN5の基本的な戦略でしょう。資金的にあまり手広く買う余裕がなければ、馬場傾向から決め打ちをして、人気のないところだけ買うというのもおもしろいかも知れません。
秘書(や):今週は新潟、小倉、札幌ともに3週目となります。どんなところに注意が必要でしょうか?オススメの1頭なども挙げて頂けると嬉しいのですが…。
小渕:3週目となりますが、各場とも仮柵の移動なくAコースでの施行となります。札幌はダートのエルムSですが、今の札幌ダートはわりと乾いた状態が続いていて、力勝負の舞台。ここは人気サイドの決着とみていいでしょう。立て直して鞍上にモレイラを迎えたロワジャルダンがおもしろそうですね。新潟は芝1600mの関屋記念と、千直の最終レース。今期はまだまだ馬場がいいだけに、外回り関屋記念でもある程度ポジションを取りに行ける馬が有利でしょう。中京も東京に近い馬場傾向なので、中京記念組より安田記念組を重視。ロサギガンティアに注目しています。小倉は先にも述べたように展開次第の面が強いので手広く構えたいところですが、ダートに関しては露骨に前有利なので、どうしても後方からになってしまうタイプは割り引いてしまってもいいと思います。
秘書(や):おっとそこまで。今週のWIN5も小渕さんの意見を参考にしたいところですね。週末のWIN5予想は『競馬道OnLine 小渕高慶の「本日の3番勝負+WIN5』で!
小渕高慶(おぶち たかよし)プロフィール
業界を牽引する専門紙・競馬ブック紙上にて年間回収率1位の座にも輝いた経験もある元トラックマン。現在もトレセンに身を置き調教師や騎手、馬主などと深い交流を持つレーシングアドバイザーとして活動。
一方でトラックバイアスや関係者の事情を考慮した独自の予想を展開する現役の予想家でもある。あわや3週連続WIN5的中(14R連続的中まで)や3連単100万オーバーなどの派手な当たりは机上の予想ではなかなか辿り着けない芸当。能力分析と現場の事情が融合した他では聞けない深みのある予想は必見である。
コメント
コメントを書く