小渕:京都10Rは、前残りの決着になりがちな京都のダート戦だけに、先行勢を中心に組み立てたのが裏目に出てしまいましたね。1番人気のサクセスグローリーが前半1000mを58秒9の暴走ラップで飛ばして、追いかけた馬たちまで沈没。その後ろでじっくり構えていたマスクゾロにまんまと展開がハマるレースになってしまいました。マスクゾロも近走が不振だったとはいえ現級の勝ち馬。前残りの傾向を意識し過ぎて甘くみてしまったのが敗因です。
秘書(や):その他は完璧な予想でしたが、全体的な戦略としてはどうだったのでしょうか?
小渕:結果論で言えば、スマートカルロスで堅そうな福島11Rは買い目を絞っても良かったかなと思いますが、福島は展開の紛れが起きやすく、大波乱まである舞台なので高額配当を狙うには手広く構えたくなるところ。東京11RのフローラSも3歳牝馬の闘いで怪しいですし、京都11Rのマイラーズカップも過去の実績馬と台頭してきた4歳馬で混戦模様、東京10Rは一長一短のメンバーばかりでアテにできそうもなかったですから、先週は絞れるところがなくて難しかったです。こういったときはどこか自信のあるひと鞍を極端に絞るしか方法はないような気がします。
秘書(や):今週は福島が終わって新潟が開幕。そして東京と京都が2週目です。どんなところに注意が必要でしょうか?オススメの1頭なども挙げて頂けると嬉しいのですが…。
小渕:東京と京都は休み期間中のエアレーション作業の効果が出ていて、例年ほどの高速馬場ではないようです。おかげで脚質問わず活躍しており、極端に内有利、外有利になっていないフェアな状況です。今週も仮柵の移動はなく、まだ2週目ですから、傾向は大きく変わらないでしょうね。新潟は雪解け時期の関係で、年によって馬場の感じが違うため、今年はどんな感じになっているか微妙ですね。たしか暖冬で雪が少なかったような気がしたので、例年より馬場がいいと思いますが、蓋を空けてみないとハッキリとはわからないので、当日の馬場はしっかり調査してください。今週はこの新潟が馬場次第でやや難しそうなくらいで、あとはわりと当てやすいレースかと思います。天皇賞春は外枠でも折り合いに不安のないゴールドアクター、スイートピーSは除外続きでも抜群の動きを見せているコルコバードでだいたい大丈夫かと。天皇賞春の穴は昨年2着のフェイムゲーム。何気にリピーターの強いレースです。
秘書(や):おっとそこまで。今週のWIN5も小渕さんの意見を参考にしたいところですね。週末のWIN5予想は『競馬道OnLine 小渕高慶の「本日の3番勝負+WIN5』で!
小渕高慶(おぶち たかよし)プロフィール
業界を牽引する専門紙・競馬ブック紙上にて年間回収率1位の座にも輝いた経験もある元トラックマン。現在もトレセンに身を置き調教師や騎手、馬主などと深い交流を持つレーシングアドバイザーとして活動。
一方でトラックバイアスや関係者の事情を考慮した独自の予想を展開する現役の予想家でもある。あわや3週連続WIN5的中(14R連続的中まで)や3連単100万オーバーなどの派手な当たりは机上の予想ではなかなか辿り着けない芸当。能力分析と現場の事情が融合した他では聞けない深みのある予想は必見である。
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