ナッキー(ケーシー高峰)の屁理屈。

35歳の思い出語り:ゲーム「探偵 神宮寺三郎」の魅力と思い出を語る。

2014/08/16 20:54 投稿

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今では「アドベンチャーゲーム」と言えばラノベ的というか、様々な世界観に富んだ作品のあるジャンルだと思うが、おじさんが若い頃は圧倒的に「推理モノ」な作品が多かった。後にドラクエで僕らを夢中にさせた堀井雄二さんの「ポートピア連続殺人事件」や「オホーツクに消ゆ」などは今でも記憶に残っている。

そんな中、神宮寺三郎シリーズもファミコン時代から産声をあげた作品だった。厳密には1と3作目がディスクシステム、2と4作目がファミコンカセットでのリリースになっている。キャラクター原案に寺田克也という、実に渋い人選とセンスで描かれた作品だった。

とはいえ実際のゲームで寺田克也の絵が再現されている訳ではない(後に実現する)。それはFFにおける天野喜孝的なものと同じである。

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>発売:1987年4月24日
タイトル:
新宿中央公園殺人事件
新宿中央公園にてバー「イースト」の人気ホステス高田桃子の絞殺死体が発見された。
目撃者もなく調査が難航する中、淀橋所の警部である熊野は、親友であり、新宿歌舞伎町に事務所を構える探偵「神宮寺三郎」に調査を依頼する。




1988年2月26日
 横浜港連続殺人事件
失踪人したバラカ領事館員エバ・クリスティーナの捜索依頼を受けた神宮寺は助手の洋子を連れ横浜に赴く。


















1988年12月9日
 危険な二人
洋子の学生時代の友人、岡崎京子の招待で神宮寺と洋子はオートバイレースの観戦に訪れる。だが、京子の夫でありレーサーである岡崎慎二がレース中事故を起こしてしまう。負傷した岡崎が運ばれた病院に駆けつける神宮寺であったが、運び込まれたのは岡崎ではなかった。岡崎が行方不明となる中、レーシングチームが宿泊するホテルで京子の他殺体が発見される。


1990年9月28日
 時の過ぎゆくままに…
ある暑い夏の昼の日。新宿中央公園で神宮寺は一匹の犬を見つける。そこからふと甦る1年前の事件。それは盗まれた絵画を見つけてほしいという依頼だった。解決は容易だと思われたが、背後に複雑な人間関係を垣間見る。






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だが私はこの時代、まだ神宮寺の世界にはハマっていなかった。存在自体は知っていたが、まだガキだった私には、神宮寺の渋さが理解できなかったのだろう。私が出会うには、まだ数年の長い時間を要したのである。

1990年に4作目を出して以降、神宮寺シリーズは長い休眠期間に入る。スーファミ時代にはとうとう1作も新作が出る事はなく、やっと新作「未完のルポ」が出たのは1996年という初代プレステ、セガサターンの時代で、6年間も休眠していたのだ。
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1996年11月29日
 未完のルポ
神宮寺探偵事務所に池上康明という男から一通の鍵の入ったエアメールが送られてきた。池上は丘安組という新興暴力団の臓器売買について調べていた矢先に襲撃を受けていたということがわかる。
同じ頃、ジャーナリストの与野恭介はムルソン共和国レムチャ村に滞在していたが、あるきっかけで彼ら村人の重要な秘密を知ることとなる。


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冷静に振り返ると、いや、やっていた当時ですら思っていたが、色々とショボい部分はある。粗いムービーシーンとか、無理やり作りました感の強いショボい絵の3Dパートとか、キャラ原案には変わらず寺田克也が参加していたが、実際のゲームに表示されるキャラは開発スタッフが起こしているので、寺田克也的な絵の魅力は皆無に等しかった。

だがそれでも、主要スタッフが世界観的にハードボイルドな「神宮寺らしさ」を固めていた為、最終的にはちゃんと満足を感じられる作品になっていた。映画ほどではないが、良い2時間ドラマを見たような、そんな面白みは十分に感じられた作品で、ここで私は神宮寺という作品により興味を抱いたのである。

もしこの次、未完のルポ以下の作品が出ていたとしたら私はここまで信者レベルの人間にはなっていなかったかもしれない。気が向いたらやる程度の、そんな接し方だったかもしれない。だが、この次の作品「夢の終わりに」で私の感動は最高潮に達する事になる。
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1998年4月23日
 夢の終わりに
"神宮寺は近頃、悪夢にうなされていた。ニューヨークでのあの事件…。
神宮寺は洋子の高校時代の友人、永田由香から依頼を受ける。それは、よくあるストーカー調査依頼だった。
調査を済ませ事件は無事に解決したと思われた。だがその直後に由香は謎の失踪をしてしまう。世間を騒がせている連続女性失踪事件とは関係があるのか。事件は神宮寺と洋子の過去にも影を落とす…。
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とうとう夢が叶う時がやってきた。それは「寺田克也の絵で神宮寺をやる」という事だ。制作スタッフが起こしていたゲーム内のキャラも、(たぶん)全て寺田克也の絵がそのまま使用されている。比較までに前作と一部ゲーム画面を比較してみよう。

>前作では


>本作では


違いは歴然だろう。前作では物語部分で支えていたハードボイルド要素が、今作は寺田克也の絵も加わった事でより強固なものになった。何より助手の御苑洋子が美しい!これは重要なのである(力説)。聡明で冷静、そしてどこか陰のある美しさ、そんな彼女と神宮寺三郎の仕事以上のようで友人でも恋人でもない関係性、それを感じるのも神宮寺シリーズの魅力だったりするのだ。

とはいえ残念な部分は相変わらず残っていたりする。物語の終盤でムービーシーンがあるのだが、よりによって中途半端な3DCGを使ってしまったのだ。そこは何とか2Dで世界観のまとまりを優先して欲しかったのだが…まぁそれを差し引いても神ゲーと言いたいぐらい私はこの作品が好きなのだ。

以降もシリーズは続いていく、残念ながら完全寺田克也状態の作品は「夢の終わりに」のみで、以降はまた天野喜孝方式、つまりキャラ原案寺田克也、グラフィッカーは別の方という方式に戻った。

ただ、似せている訳ではないのだろうが、どことなく寺田克也のニュアンスが含まれた感じに仕上がっており、作品の魅力としては特に寺田克也に劣るといった、魅力の格差は感じなくなっていった。これもまたFFのキャライメージが変動していったのに似ている。
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1999年11月25日
 灯火が消えぬ間に
平穏な神宮寺探偵事務所に突然助けを求めてきた若い男。それがすべての始まりだった。
一人の女性の失踪事件と熊野に依頼された拳銃密輸事件。そして、八木の恋人松沢祥香の遭難。これらの事件がやがて一つにつながっていく。




2002年10月24日
 Innocent Black
神宮寺はかつて世話になった二宮院長から娘の葉月の捜索を依頼される。これをきっかけに巨大な闇の組織に関係していくこととなり、それは洋子の手にも及ぶ。
やがて、神宮寺は非情な決断を迫られることとなる。




2004年4月22日
 KIND OF BLUE
神宮寺事務所から洋子が去って4ヶ月。神宮寺は仕事もなく荒れた生活を過ごしていた。
そのような日々のなか、明治組の今泉から若頭補佐、蒲生の身辺調査を依頼される。
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こう冷静に見てしまうと、絵柄の不統一性が目立ってしまうのだが、私個人は世界観に入ってしまえば致命的なレベルでの問題ではないと感じるようになっている。そこらへんは世界観とシナリオの構築のなせる技なのかもしれない。

また、前述の通り本シリーズは神宮寺と洋子の関係性を味わうのが一つの魅力になっていて、それを最大限に味わうには、やはりシリーズを続けてやっていた方がいい部分がある。特に後者2作品、「Innocent Black」は2人が別れて終わる作品、「KIND OF BLUE」は再び戻る作品になっていて、「洋子がいない寂しさ」と「洋子が戻ってきたという嬉しさ」を感じるには、やはり通してプレイしていた方がいいと思う。

で、これで据え置き機版の神宮寺は最後である。以降は携帯機へと場所を移しシリーズは続いていく。
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2005年1月27日
 白い影の少女
ある日、神宮寺の元に大学時代の友人・哲司の訃報が届く。
その告別式で神宮寺は哲司の母より哲司の大学時代の恋人に遺品を渡してほしいと頼まれる。またその夜、友人である熊野から、最近巷で噂になっている「ゆうちゃん」について調べてほしいと頼まれる。
漠然とした内容に一度は断る神宮寺であったが、根負け して調査を引き受けることに。こうして神宮寺は2つの「奇妙な」事件の調査をすることになる。

 
2007年7月19日
 いにしえの記憶
愛車のドアに手をかけた瞬間、突如警察に取り囲まれる神宮寺。
囚われの身になった彼の運命は…?その様子を見守る一人の青年は…?
かつて解決した事件を発端に神宮寺は新たな事件に巻き込まれる。


2008年4月24日
 きえないこころ
神宮寺の元に訪れた松田武史は、妹・沙織が20年前に自殺した原因の調査を依頼する。
調査を勧める中、神宮寺は沙織が生前書いていたという詩に秘密があると突き止めたが、松田は突然依頼の取り消しを申し出る。
やむなく申し出を受ける神宮寺のもとに、今度は学校の備品が傷つけられるという別の事件の調査の依頼が入る。

2009年3月19日
 伏せられた真実
難事件を解決したことで、世間の注目を受けた神宮寺はワイドショーで「探偵J」として取り上げられ、マスコミから注目される存在となっていた。連日押しかけるマスコミに嫌気のさした神宮寺はしばらく休業することに。
数日後、マスコミや世間の注目も下火となり探偵業を再開した彼の元に、ケーブルテレビを経営するという父親が誘拐されたという姉妹が尋ねる。犯人からの要求は父親の身代金を「探偵J」に運ばせろというものだった…

>2009年9月17日
 灰とダイヤモンド
ある日、神宮寺の元に現れた横柄な態度を居る一人の中年男性・・・父親の遺産探しを端に発し調査を進めていた神宮寺は、やがて歌舞伎町のビル買収計画に潜む与那国コンサルティングの黒い陰謀を暴き出す。









2010年9月30日
 赤い蝶
20年前に爆破事件を起こしたテロリスト「赤い蝶」を名乗る者から、資金パーティーを中止しろという電話が、国会議員・佐伯正臣の元に入った。
事態を重く見た秘書の薫は、神宮寺にパーティーの警備を依頼する。しかしパーティ当日、会場となったホテルで爆破事件が起きてしまう。


2012年6月28日
 復讐の輪舞
廃ビルで発生した殺人事件の重要参考人として緊急指名手配された神宮寺。
それは過去の事件において神宮寺を恨む複数の人間たちによる巧妙な罠だった―――…
殺された男と交わした約束を守るため、警察そして謎の追跡者からの逃走が始まる。
警察、ヤクザ組織にも追われる身となった神宮寺は、 逃亡を続けながら冤罪を晴らす行動に出る。協力者がいない状況で、初めて容疑者となった神宮寺の孤立した戦いが今始まる…。
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携帯機版は物語部分では十分神宮寺として楽しめたが、重箱の隅をつついていくならば、細かい操作感、インターフェースの部分でやり辛いかなと思う部分はあった。そういう意味では「ちょっと惜しい部分がある」というのは携帯機版でも相変わらずだったりした。

あと最後の3DS版に関しては「3DSだから3Dでしょ!」みたいな安易さでやったのだろうか、キャラクターまで3Dモデリングで作るという冒険をやってしまっている。正直あんまり意味はないと思った。

とまあこれだけリリースされてきたのだが、2012年のリリース以降、新作発表の音沙汰は無い。過去作の販売会社が変わったり、メインスタッフが独立して会社を作ったりしていて、以前と同じ環境ではなくなっているので色々と難しいのかもしれない。元々バカ売れする様なゲームでもないのでひょっとしたもう出ない可能性だってある。出来れば続いて欲しいのだが、正直ショボい出来で無理やり続けられるのはもっと怖い事なので難しい話だ。

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