プロ観戦者への道

R2J/ナンシー鈴木の2018ジャパンカップ レースプレビュー(ロードレース編)

2018/10/20 18:00 投稿

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[ジャパンカップ公式]
[LIVE配信/放送関連]
[ロードレース コース紹介]
[スケジュール]
9:00 選手紹介・出走サイン
9:00ジャパンカップ スペシャルキャラバン
10:00 ジャパンカップ サイクルロードレーススタート
13:45〜14:10 ジャパンカップ サイクルロードレース フィニッシュ(予定)
14:00〜14:30 表彰式



【コース】
スタート地点3kmほど手前の田野町交差点から計算するとコース全体の約半分、4.8kmで標高差185m(公式より)を駆け上がる厳しいレイアウト。山頂からの3kmの下りは天候によってはコケ等で滑りやすい上に、テクニカルで勾配もあり、近年は古賀志の上りと並ぶ勝負所となっている(※危険なため観戦禁止区域に指定されている)。
平坦(ごく緩い下り)は残り5km地点の牧場付近からの約2.5kmのみであり、クライマー系の選手に有利なレイアウト。
14回上ることになる古賀志林道が周回数を重ねるごとに選手達の脚を削っていく。
1周10.3km×14周=144.2km
コースと高低差がわかるルートラボ

【展開予想】
アジア最高峰のワンデーレース(UCI1.HC)であり、観客の多さとヨーロッパのグランツールを思わせるカーニバルのような盛り上がりは他の国内レースの追随を許さない。
昨年は悪天候の中、栃木生え抜きの若手選手である雨澤毅明(宇都宮ブリッツェン)が3位表彰台を獲得し、地元のみならず国内ロードファンは歓喜と感動の渦に包まれた。
レースのキャンセルも危ぶまれたほどの悪天候と、そのために本来14周であった周回数が10周に短縮されたというイレギュラー要素に加え、今年からUCIのレギュレーションが変更になったことにより昨年のおよそ1.8倍となる126人の出走となるため、より一層厳しいレースになることが予想される。

ワールドチーム勢はグランツールやクラシックレースの優勝経験者や常連をメンバー入りさせており、シーズン終盤でコンディションのバラつきは否めないにせよ実力的には優位に立つ。
また、昨年クリテリウムとロードのW優勝を遂げたマルコ・カノラを擁するNIPPO・NIPPO・ヴィーニファンティーニ・ヨーロッパオヴィーニをはじめとするプロコンチネンタル勢も国内コンチネンタルチームからは厚い壁となるが、このコースを知り尽くし、照準を合わせてきた日本人選手達が昨年以上の活躍を見せてくれることを期待したい。

【注目選手】
[BMCレーシング・チーム]
サイモン・ゲランス
(今年で引退するいぶし銀のオールラウンダー)
ニコラス・ロッシュ
(アイルランドの代表的選手。実父も有名選手)


[ミッチェルトン・スコット]
マシュー・ヘイマン
(2016パリ−ルーベで劇的な優勝は記憶に新しい)


チーム・EFエデュケーション・ファースト・ドラパック powered by キャノンデール
マッティ・ブレシェル
(JCには過去二回出場経験有り)


チーム・ロットNL・ユンボ
ロバート・ヘーシンク
(グランツール常連の総合系ライダー)
ラス・ボーム
(シクロクロスでも実績ありの万能選手)
アントワン・トールク
(昨年JC同タイム4位)


[トレック・セガフレード]
別府史之
(2015-2016JCクリテリウム連覇。ロードではアシストにまわるか)
ジョン・デゲンコルプ
(3大グランツール全てで区間優勝)
クーン・デコルト
(グランツール常連のリードアウト職人)


[NIPPO・NIPPO・ヴィーニファンティーニ・ヨーロッパオヴィーニ
マルコ・カノラ
(去年のJCでクリテリウムとロードレースのW優勝)
初山翔
(今年のミラノ・サンレモで大逃げを見せた2016全日本チャンピオン)
中根英登
(今年のTOJで日本人最高位。秋のアジア大会から好調を維持)

チーム ノボ ノルディスク
ダヴィ・ロサーノ・リバ
 (ツアー・オブ・ルワンダで区間優勝)


ウィリエール・トリエスティーナ - セッレ・イタリア
フィリッポ・ポッツァート 
(ミラノ-サンレモやツール・ド・フランスで優勝経験ありの大べテラン)


セブンイレブン・クリック・ロードバイクフィリピン
金子大介
(おなじみ身長158cm!)
岡泰誠
(UCIグランフォンド ニセコ・クラシック優勝。実弟は宇都宮ブリッツェン岡篤志)


オーストラリアン・サイクリング・アカデミー・ライド・サンシャイン・コースト
マイケル・ポッター
(今年のツール・ド・とちぎで区間2勝&総合優勝)
トビー・オーチャード
(先週のUCIおおいたアーバンクラシックで周回賞を複数獲得)
キャメロン・スコット
(HCクラス、ツアー・オブ・チンハイレイクで区間優勝)


リュブリャナ・グスト・ザウラム
ベンジャミン・ヒル
(昨年ツール・ド・とちぎ総合優勝)
タデイ・ポガチャル
(U23のツール・ド・フランスと言われる今年のツール・ド・ラヴニール覇者)
ティモシー・ガイ
(日本にもファンが多い長髪のイケメン選手)


トレンガヌ・サイクリング・チーム
マラル=エルデネ・バトムンフ
(昨年のツール・ド・とちぎで区間優勝)


タイランド・コンチネンタル・サイクリング・チーム
アリヤ・フンサヴァト
(ツアー・オブ・インドネシアで総合優勝)
ピーラポル・チャウチャンクワン
(同レース区間1勝、総合2位)
ナブティ・リーフォンユー
(アジア大会3位)


キナンサイクリングチーム
マルコス・ガルシア・フェルナンデス
(今年のTOJ総合優勝)
トマ・ルバ
(同レース3位、昨年JCで同タイム5位)
山本元喜
(今年の全日本チャンピオン)
山本大喜
(今年のU23全日本チャンピオン
新城雄大
(昨年のU23TTチャンピオン。エリート1年目の今年、全日本選手権3位)
サルバドール・グアルディオラ
(展開によっては自らも勝利を狙える強力なアシスト選手)


チーム右京
オスカル・プジョル・ムニョス
(昨年TOJ優勝、惜しまれながらも、このレースで引退となる)
ベンジャミ・プラデス・レヴェルテル
(昨年JCで同タイム2位)
ロビー・ハッカー 
(ツール・ド・とちぎ山岳賞獲得)
小石 祐馬
(今年の全日本選手権6位)
畑中 勇介
(2010にJC3位。昨年の全日本チャンピオン)
武山 晃輔 
(インカレや都道府県ロードなどで優勝経験のある現役大学生選手)


宇都宮ブリッツェン
増田 成幸
(不死鳥と呼ばれる地元チームのエース。今季はJプロツアー宇都宮ロードレースと秋吉台カルストロードレースで優勝し、何回目かの復活のシーズンとなっている)
鈴木 譲
(若手への的確な指示で結果を残す冷静沈着な司令塔
鈴木 龍
(昨年ツール・ド・北海道で区間優勝)
雨澤 毅明
(昨年JCで格上の選手相手に真っ向から勝負して3位表彰台。今年のTOJでは区間優勝。今年は増田とのWエース体制でレースに臨む)
小野寺玲
(昨年は前日の落車の痛みに耐えながら序盤で遅れた雨澤を好アシスト。今年はアップダウンのコースでも強さを発揮)
岡篤志
(今シーズンJプロツアー初戦で初優勝し、シーズンを通して活躍。JCのコースではオープンで優勝経験有り


マトリックスパワータグ
ホセ・ヴィセンテ・トリビオ
(上りに強いエース。今季は例年に比べ精彩を欠くが有終の美を飾れるか)
アイラン・フェルナンデス
(今年はチーム事情によりスプリンター的な役割を担うことが多い)
佐野 淳哉
(昨年ツール・ド・おきなわ優勝。スタミナ勝負のサバイバルレースに強い)
土井 雪広 
(国内勢屈指のレース経験を持つ。ブエルタ完走実績あり)
安原 大貴 
(序盤から中盤にかけて逃げることが多い。監督の安原昌弘氏は実父)
田窪 賢次
序盤の逃げを担当することが多い職人肌の選手。上りにも強い


チーム ブリヂストン サイクリング
窪木 一茂
(今年の全日本TTおよびJプロツアー個人チャンピオン。ロードだけではなくトラックでも今季無双)
石橋 学
(過去にはジロ・イタリアに出場経験あり。地脚には定評有り)
大久保 陣
(2016まで宇都宮ブリッツェンに所属。以来宇都宮在住でコースを知り尽くしている選手の1人)
原田 裕成
(中距離から長距離までこなす万能選手。アシストとしての働きに期待)
孫崎 大樹
(日本ナショナルチームとしてUCIレースに出場したことは多々あるが、ブリヂストンとして大きなレースにエントリーするのは初めて。早稲田大学自転車競技部所属)


[シマノレーシングチーム]
入部 正太朗
(UCIツール・ド・熊野、UCIツアー・オブ・タイランドでそれぞれ区間優勝、全日本では驚異の追い上げで4位と今季はより一層強さに磨きがかかっている。元キャプテンで現在は「監査役」)
木村 圭佑
(今季よりキャプテンとしてチームをまとめる。今年の那須ロードでJプロツアー初優勝)
湊 諒
(今年のTOJで富士山ステージ日本人3位、総合成績で日本人2位。クライマー系なので相性の良いコース
黒枝 咲哉
(維新やまぐちクリテリウムでJPT初優勝、地元であるUCIおおいた いこいの道クリテリウムでも優勝と絶好調)
横山 航太
(昨年のU23全日本チャンピオン。今季はJプロツアー表彰台の常連)
中田 拓也
(まだ競技を始めて3年目だが、大舞台でも使命感をもってきっちり仕事をこなす注目の若手。通称ナカータ)


[那須ブラーゼン]
下島 将輝
(今年からキャプテンを務める上れるスプリンター)
西尾 勇人
(上りに強いパンチャー系選手だが、まえばしクリテリウムでの落車負傷の影響が懸念される)
岸 崇仁
(地元チームのエースとして、魅せる走りをしたいところ)
吉田 悠人
(地元栃木の出身。まさにこのJCを観戦したことが選手となったきっかけ
柴田 雅之
(粘りには定評のあるクライマー系選手)
樋口 峻明
(体調不良に悩みながらも那須塩原クリテリウムでは周回賞獲得。自称「営業部長」としてグッズの売り込みにも余念がない)


[日本ナショナル・チーム
石上 優大
(今年の全日本U23チャンピンオン。鎖骨骨折から復活し、UCIおおいたアーバンクラシック優勝)
松田 祥位
(近年稀に見る逸材。U231年目だが、全日本U23で2位、UCIおおいたアーバンクラシックでも2位)
渡邉 歩
(フランスのアマチュアチームに所属する「福島の白い恋人」
大前 翔
全日本U23で3位。現役慶應医学生。今年からナショナルチームでも活動
草場 啓吾
(昨年のツール・ド・北海道や今年のTOJで山岳賞を争うなど走りに華のある選手。日本大学自転車競技部
石原 悠希
(今年の全日本U23TTで2位。順天堂大学自転車競技部とインタープロに所属。地元栃木出身。)


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【著者プロフィール】

R2J/ナンシー鈴木
国内レースウォッチャー。
自転車通勤からロングライドに興味を持ち、2009年にホノルルセンチュリーライドに参加。
その際、今中大介氏がゲストだったことでツール・ド・フランスをテレビ観戦するようになり、解説の栗村修氏の影響でJCやTOJを現地観戦し始める。
2016年よりJプロツアーおよび国内UCIレースの観戦にハマり、2018年シーズン中盤よりR2J(Road Race Japan)にて国内ロードレースおよび国内選手の情報を発信している。
 

 

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