TRPGリプレイ保管庫 それに昔書いていた文章を少し

実鬼 リプレイ [虚実性巫覡 S13 トラック激突RTA]

2020/06/17 20:00 投稿

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2020年6月13日のオンラインセッションのリプレイです。
サプリは自作のもの(実鬼)を使用しています。
キャラクターの詳しい設定、ルール、術技などを見たい場合、
カクヨム、もしくは上のリンクをご覧ください。
参加者
  • PC1 元木 猛(モトキ タケシ)『kintaさん』
  • PC2 十六夜(イザヨイ)『masaさん』
  • PC3 稲生 天(イナオイ ソラ)『ネムさん』
  • PC4 風鳴 颯天(カザナリ ハヤテ)『境界式さん』
  • PC5 百瀬来玖(モモセ ライク)『ややさん』

雑記
コロナが終わった、と思いきや仕事内容や忙しさ的には特に変わりないですね……。
私含め、忙しくなってきて土曜日に7時間8時間集まるのは現実的にかなり難しくなってきています。
それでも、自分で決めた娯楽ですし最後までやりたいなとは思っているんですが人も多いキャンペーンなので中々厳しいのが実情ですね。
S11とS12が下書き保存で投稿されていない、というのに気づいたのは編集日の6月16日だったりします。ポケモンのDLCが配信される息抜きにやろうと思って発覚した次第ですね……。
こういう凄まじい凡ミスをすると、自分の無力さに凹んだりもしますね……。
この話のカクヨムページはこちら
https://kakuyomu.jp/works/1177354054893111971/episodes/1177354054898811381
先に番外があるので、先にそちらを掲載します。
【シスコン】「妹のため」紅葉に所属の花園恋、妹なんて実はどうでもよく保身に走るwwww

――光綿市 光綿支部紅葉――


瀬川「この配信の意図は……。――そうすると、紅葉の作用がこうで……、戦力の補強か?それならばもう少しフリートークに時間を割いてもいいのでは……?」

祓川「ひなひなーがそんな高尚なこと考えて喋ってるわけないじゃん。私の教え子なんだから自信ありますよせーんぱい」

瀬川「そうかい……?僕には何か隠し事をごまかすようにフリートークを削っているようにしか見えないんだけど」

祓川「夏乃ちゃんもいるんだし、これ以上秋斗くん絡みのボロ出したくないだけでしょ。ゲームの感想言っとけばごまかせるんだし」


花園「……おっす、瀬川さん……と、確か祓川さんだったか?」

風鳴「教え子の英雄様とは、案外この世界も狭いもんだな。よおらっしゃい」


祓川「出たな偽善者ーズ。ほーんと白々しいわ。小市民名乗りたいならすっとぼけをやめて正直に言えばいいものを。私がこーんな美貌してるからって見惚れるほうが悪いんですよ」


花園「あー、何言ってるのかさっぱり理解できないんだが……」

元木「……っす。もうすっかり当たり前に居るんすね……」

風鳴 「一人前扱いはされても英雄扱いされる功績はねーからな。どんだけ強くなりゃふさわしい立場になるんだか想像もできねーよ。んで、注文は」


祓川「で、フォローされてるこいつ。偉そうにご講釈たれてますけど、まだ半人前の無能なんですって?まーここは俺様の陣地だオーラして入ってこれますね。傲岸不遜もここまでくれば油ギッシュのレモンビッタリのしなしな唐揚げですよ」

瀬川「まあまあ。祓川くんがいるから怪我することもなく売上に貢献してくれているんだ。そこまで怒らないであげてくれないか」

祓川「まーいいですけどねー。せんぱいは甘すぎるんですよ。あまあまのドリームクリームデラックスですよ。取り敢えず蹴り入れてから帰ってこなかったら私の忠告をしっかり聞かなかった報いとしてそのまま生き恥晒して屍になるだけなんですし」


稲生「……また違った、疲れる、タイプ……」

花園「あ、メロンソーダフロートを頼む。――あー、アレか、俺の番が来ちゃったってことか……」

風鳴「あいよ。やっぱ俺はもう少し背を伸ばして接客した方がいいか?」


祓川「こういう自分モテませんよオーラ出しつつ実はモテるんですよねオーラ出してる自称やれやれ系の遠巻きに平和なところから見てくるだけの責任感皆無の責任逃れ野郎が嫌いなだけですよ。ペッペッ。こういうのが生き残ると後処理をするのはいつも私なんですから」

瀬川「伊良原が迷惑をかけたみたいで悪かったね……。花園くんはもう少し取り扱いやすいタイプだから安心するといい」


花園「そんじゃ瀬川さん、これ置いとくんでできれば後お願いしますね」


▶瀬川に遺書と書かれた封筒を渡します


元木「……ギャグセンスもないみたいっすね」


祓川「ほら、そこの機械蹴ってくださいな。もともと死ぬつもりのようなやつは最初から死んでおいたほうが人生幸せなんですよ」

瀬川「そう……だね……」

花園「こんな世界があると知らなきゃあ、幸せだっただろうな、ホント全く」

稲生「あまり、関わらないように、しよう……」

風鳴「へいお待ち。せめて一人前になってから死んでやろうぜ。――じゃなきゃ、やってきたことに釣り合い取れねぇだろ」


▶機械が熱湯を吹き出しながら黄色の悪鬼を生成します。霧でできているようですね


祓川「黄色かぁ……。つまんない人生してますね。もっと激動波乱の人生望んでおいてその程度が墓標ですか。腐っても夜叉なんだったら夢踊る人生経験くらいしておいてくださいよ」

花園「へいへい、激動波乱は望んでねーし、つまらない人生で結構だよ」


祓川「ま、最初の激動波乱を味わってきたらいいですよ。――そういえば、他の子達はこれ、終わらせたんです?」

瀬川「いや……。夕宙くんと、十六夜くんがまだだね。僕なりに頑張ってはいたんだよ」


元木「――瀬川さんは悪くねぇっすよ」

風鳴「自粛とやらも終わったし、そろそろいつも並に集まんだろ。今日は頼むぜコイ」


祓川「ふーん。あれとあれが残ってるんだ。面倒なところは後回しにする癖、昔から良くないって言ってましたよね?鳴月いるうちにゴリ押しでも潰しておくべきなんじゃなかったんですか?そこの伊良原もどきもそうですけど」


花園「……そんな似てんのか?そこまで言われるとなんかなあ……」


瀬川「それだと、試験にならないだろう……?それに、人員はたまたまだよ」

祓川「ま、いいですけど。つまらない人生を送りたいようだったら、これ以上私のせんぱいを悲しませないようにしてくださいよ。死ぬんだったらこんな紙切れ置くんじゃなくて存在ごと消えてください」

祓川「――――稲生ちゃんにも言ってますから。足枷にはならないでくださいね」


稲生「……」

元木「――俺の記憶は曖昧っすけど、足枷ってのはみたことねぇっすね」

花園「そうか……最後かも知れないからちゃんと言っておくか、後悔の無いように」


花園 「正直、祓川さんよりウチの妹が百倍美人なんで見惚れるとか自意識過剰ウケる」


風鳴「あんだけ言えんなら心配するまでもねーな。死なない程度にこき使ってこーぜ」


――死の、先をゆく者達よ――


▶地下洞窟のような空間ですね。中央にモノクルをした花園がニタニタと笑ってこちらを見ています


花園 「……思ったんだが、これ生きて帰っても殺されるんじゃねーか?」

元木「――激励だっただろう。わかっておるだろうに」


ハナゾノ「そうだろうなあ。英雄のご先達に喧嘩売ったんだ。帰っても命はないだろうよ」


ハナゾノ「殺しに来たんだろう?俺だってそうしたかったさ。だが、俺にはできなかったんだよ。当然お前にも出来るわけがない。何故なら俺だからだ。一時の感情で全てを破滅する俺だからな」


花園 「……どういう俺なんだろうな、これ」

元木「乗り越えられなかったってことだろう」

花園「ははあ、『ここで負けた俺』ってことか?冴えてんなー」

稲生「なら、こちらは……乗り越えれば、いいんです……」


ハナゾノ「ま、そう言うだろうよ。実際、これを見るまでは俺もそうだったさ」


花園「おい、俺……ちょっと、ほんのちょびっとだけ、嫌な予感がするんだが?」


▶モノクルが顔に張り付いていき、みるみる機械のように変形していきますね。右半身全体が肉と機械の間のように埋もれ、肩の部分に埋め込まれた赤い宝石が光ります


元木「おいおいおいやべーぞアイツ」

風鳴「ほー、こんなのまであんだから世界は広いな」


エクスチェンジハナゾノ「サイボーグってわけじゃないぞ?これはな、魂融合機っつーらしい」


エクスチェンジハナゾノ「昔紅葉のキチガイが作ったんだと。どういうことか見せてやるよ」


▶ハナゾノは肩の宝石を光らせると、自分の左手でスクリーンを映し出し始めます。そこには花園妹が写っていますね。自室でくつろいでいるようです


元木「戦闘用にしては便利な機能が付いているんだな」

エクスチェンジハナゾノ「よく見とけ」

花園「……おい、お前……。何を……」


▶ハナゾノは自分の右腕をマイナスドライバーで貫くと、血が噴出し、座り込むように荒い息を吐きます。それと同時に、花園本人にも同じ右腕が痛み始めます。花園妹も悲鳴を上げ、右腕を抑えていますね


エクスチェンジハナゾノ「俺を倒すっつーことはな、こういうことなんだよ。そしてな、この機械は血縁以外の血液でしか修復もできねえってことだ」


花園「……なんでそんなモンを……。くそったれ……!」


エクスチェンジハナゾノ「な、わかるだろ?この鬱屈とした痛みを治ってことは残念ながら小市民でない夜叉様の血がいるってわけだ。協力しようじゃないか。2人でやったほうが早いぞ?」


花園「俺なら分かるだろ、小市民な俺がこんなモン見せられたら……。――何もできねえって」

元木「――レン、助言が必要か?」

風鳴「血縁以外なら輸血とかでいいんじゃねーのか?病院とか襲うことになんのか?貰えるもんでもねぇか」


エクスチェンジハナゾノ「ああ。よく分かる。でもなぁ……、俺さ。痛くて痛くてたまらねえんだわ。早く楽になりたいわけ。何もしないならしないでいい。この機械を外す為に妹でも、もうどうでもいいんだわ。無理にでも外させてもらうわ」


花園「……ああ、成程。そこで『違った』のか、お前は」


エクスチェンジハナゾノ「おっと、そこまでだ。妹最優先なのは俺だってそうだ。でもな、死ぬのは俺じゃねえ、あいつらだ。忘れたか?外すのも俺の意思だが、俺が死んだ時に死ぬのも妹だぞ?なら選んでいない選択肢を取るまでしかない。嫌ならそいつらの血をよこせ」


エクスチェンジハナゾノ「妹が生き残る為に、お前がそいつらを殺せ。出来るだろ?なあ??」


稲生「……また、外道な……」

元木「……」

風鳴 「妹でもどうでもいいっつーわりには、妹を使うんだな。まぁどっちの妹なのかどっちもなのかは、確かめる術はねーがよ」


▶花園の方を不安げに見ます


花園「お前のその装置を外せばいいんだろ?無理矢理にでも」


エクスチェンジハナゾノ「見てわからねーのか。もう身体と一緒になってんだよ。切り落としたって無駄だぞ?そんなのはもうやってる」


エクスチェンジハナゾノ「お前みたいな腰抜けがやらねえなら俺がやる。妹のためにお前らが死ね」


花園「お前が永遠に苦しめば済んだ話を面倒臭くしやがって、人の迷惑考えろってんだ」


エクスチェンジハナゾノ「そうだな。じゃあ刺すわ」


▶割り込み 庇う[守護者(鉄壁・きた!盾きた!メイン盾きた!・パリィ・かざぐるま・コットンガード・ファーコート)]軽減不可固定2ダメージ

▶ノータイムでマイナスドライバーを右肩に突き刺そうとするのを、身体で止めます


花園「だから!巻き込んでんじゃねえ!」


エクスチェンジハナゾノ「どうせ止めるだろ?俺だけの問題だ」


花園「ああ……面倒くせえ……!」

風鳴「つまりなんだ?わざわざ違う自分に見せつけるために待ってたのか?」


エクスチェンジハナゾノ「ちげえよ。馬鹿か?お前らが来ないとモノクルが取れねえんだよ」


風鳴「ほー。悪趣味なもん付けられちまったんだな」

元木「フン、呪われたアイテムは教会で外すって常識じゃないのか」

花園「はあ。――なあ。仮に俺が今ここで死んだらお前はどうなるんだ?ここで負けた未来の俺なんだろ?」


エクスチェンジハナゾノ「俺はやっと死ねるんだよ。死ぬ直前にモノクルがお前に張り付くんだよ、モノクルを壊そうとしたって無駄だぞ?お前等だってそうしたけど無理だったんだ」


花園「俺が次のお前になるってか……」


エクスチェンジハナゾノ「妹を犠牲にできるならならないけどな。無理だろうけど」


花園「当たり前だろ……俺なら分かるだろ……」

元木 「――レン、無粋なことはしたくない。助言が必要なら言ってくれ」

風鳴「なるほど、言われてた通り面倒なやつだったな。ただ、やらなきゃ死ぬんなら俺は選ぶぜ」

稲生「無関係な、人を……巻き込む、なんて……堕ちきってる……」

花園「必要だよ……。必要に決まってんだろ……、綺麗事だろーとなんだろーと人死になんて出したくねーよ……」


エクスチェンジハナゾノ「綺麗事じゃどうにもならないことだってあるんだよ。早く血をよこせ」


花園「……どれくらいいるんだよ」


エクスチェンジハナゾノ「俺含めて5人分だ。取りあえずこいつらをやれば後は俺たちが死ねば勝手にモノクルがなんとかした」


花園「多すぎだろ……」


▶戦闘前行動 風鳴 石を拾う

▶戦闘前行動 元木 鈴瑚 うどんげ

▶戦闘前行動 稲生 イスティドラール


▶元木 セージ 八橋[エレメントボム[ルーミア]]


元木 「――レン。お前の試練だ、無粋なことはせん、覚悟が決まったら手伝うぞ」

花園「……俺を殺してお前が解放されるんなら、俺を殺せ。――無限にループするとしても、その間は愛が生きていられるだろ?」

元木「……フン」


エクスチェンジハナゾノ「嫌だね。俺は妹を殺したくはない」


花園「わからず屋だな。――全く俺らしいというか……」

花園 「……元木。『俺は何も見ないし聞いてない』。『いつも通り戦ってくれ』」


▶花園は座り込んで目を背けて耳を塞ぐよ


元木「助言は必要なかったようだな。――それがお前の出した答えでいいんだな?わかった。聞こえてないだろうがな」


▶元木が詠唱を始めたその瞬間、ハナゾノが動き出し、床に置いていた花園の剣を取って、思いっきり自分の肩の宝石を貫きます。その瞬間、空間が崩れ落ち、金色の光が包み始めます


エクスチェンジハナゾノ「よく見とけ。妹を殺したのはお前だ。俺じゃない。お前だ」


エクスチェンジハナゾノ「お前が妹を殺したんだ。だが……、逃げることも許さないからな」


▶花園は何もしないで、目を背けたままじっとしています


元木「……」


▶元木が腕を組んだまま誰もいない前を見ていると、ハナゾノがみるみる少女に姿が変わっていきます。なにか詠唱したかと思うと、花園の回りに詠唱が回りだし、呪いのように身体を蝕みます


エクスチェンジアイ「絶対に許さない。紅葉で殉死するまで逃しもしない」


花園「うっ……ぐっ……」

風鳴「コイ!」


▶割り込み エクスチェンジ 殉死の誓い(戦闘中、庇う以外で致命傷判定を行い、失敗した時、成功に自動置換するが、大切な人の致命傷判定を失敗として扱う)


エクスチェンジハナゾノ「お前は自分の妹を殺したという贖罪を生きた妹の目の前で誓い続けるんだな……。いつまでも現実から目を外らし続けれると思うなよ」


花園「分かってるだろ、俺。――俺は、この鎧の通りの人間だって」

風鳴「不器用なやつだなお前……」


エクスチェンジハナゾノ「話のすり替えは一番得意なんだよ。どうであれお前には結果以外で目的を果たせなくなった。自殺でも何でもしてみるといい」


花園「……無理なんだよ。俺に何もできないって分かってんだろ」


エクスチェンジハナゾノ「そうかもな。何もできないなら妹が死ぬだけ、お前が殺した妹がな。そうだろう?結局お前は自分の意志で妹を殺したんだ」


風鳴「なぁコイ、お前がそうしてるとこの事情を知らないあいつはお前を殺すと思うぜ?そうなると死ぬのは誰だって話だ」

花園「殺したのは、お前だ。俺のせいじゃない……。お前がいなければ済んだんだ……」


エクスチェンジハナゾノ「そうだな。恨みたかったら、俺でも紅葉でも勝手に恨むといい。自分のために抗ってみせろよ、責任転嫁野郎」


エクスチェンジハナゾノ「またな。妹と先に会うのは、……俺だといいよな」


▶エクスチェンジハナゾノは消えていきました


花園「……俺には無理だ。抗う力も無いんだ。――お前と違って……」

元木 「……フン。何もしてないが終わったようだな。帰還するぞ。立て」

風鳴「選択はお前次第だぜ。あいつは妹を失ったが、お前はまだだ。他人事だからなんとでも言うぜ?だから帰るぞ」

花園「もう、俺は……」

元木「帰るぞ!」


▶花園を引きずって連れて帰りました


――光綿市 光綿支部紅葉――


瀬川「それにしても……、今日はいつになく刺刺しいね。そんなにうちの部下は頼りないかい?」

祓川「まさかまさか。ただ発破をかけただけですよ。せんぱいや帯刀ができない鞭をしてるだけです」

瀬川「程々にしておいてくれよ……。誰しもが君みたいに心が強いわけじゃないんだ」

祓川「――ま、いいんですけどね。使い物にならないなら無理やり動かせばいいんですよ。あの花園とかいうのは普通に嫌いですけどね。伊良原さんと一緒で芯があるようでない、ただただ人のせいにするような人間は嫌いなんですよ。未だに帯刀じゃなくて私がいることに僻んできますし」

瀬川「どうだろうね。まあ、早乙女くんが一応妹くんを保護という明目で本部に送ったみたいだし、彼にとっては実質人質になるだろうね。――それも見越してるとなると、本部は流石だなあ。これも預言なのかもしれないね」

祓川「けっ……。やり口が汚いんですよ。善意に漬け込むのは趣味じゃないです」


風鳴「戻ったぜ。あんなんだが、一応成功なんだろうな」

元木 「……」

稲生「頭が、痛い……」


瀬川「どうだった?祓川くんの言うとおりだったかい?」


花園 「……ああ、もう、諦めた」


瀬川「生きて帰ったということは闇に認められたらしい。紅葉へようこそ。僕は君を心から歓迎するよ。たとえ本意ではなくてもね」


花園「ああ、そうかい。――無理矢理にでも、働かせるってか」


祓川「私より100倍綺麗でしたら私の100倍働いてもらわないと」

花園「はっ、ははっ……。知るか……もう何もかも……くそったれ共……」


▶ふらふらと外に出ていきました


瀬川「君の妹は治療という明目で和歌山に……行ってしまったか。闇は的確に弱みを叩いてくるからね」

風鳴「どうする?一応家に着くまでは見とくか?」

元木「ほっとくっすよ、どうせどうもできねーんすから」

祓川「別に問題ないでしょ。なんか生命の祝福かかってるみたいだし、殺しても死なないわ」

風鳴「そういうのも分かるもんなんだな。了解した」

祓川「プロですから。――帯刀と違ってね」


瀬川「一番引きずっているのは祓川くん……、君なんじゃないか……?」

祓川「まさかまさか。それより、家に帰って私より100倍美人で愛想のいい妹さんがいないってなるとすぐ飛んで帰ってきますよ。勝手に逆恨みしてくるでしょうけど……、どうするんです?」


瀬川「甘んじて受け入れるよ。僕が如何に言葉を尽くそうとも、自分の都合のいいようにしか受け取らないんだ。落ち着いて、冷静になって、初めて紅葉への恨みを正しく認識できる。僕がそうだったようにね」

祓川「すいません……」

瀬川「いいんだよ。祓川くんは悪くないんだ。僕の実力と、覚悟が足りなかっただけなんだ」

トラック激突RTA

はい。はろはろはろーのこんばんにちは。秋月このはです。嘘です。

最近このはちゃんさん騙りをしても皆さん騙されなくなりましたね。私はそろそろ騙されて同接の人数が100万人くらい嵩増しされてほしいんですけど。

そりゃあね、このはちゃんさんみたいにネット世界を飛び回る合法ロリロリしてるわけじゃありませんけど、これでもなんだかんだ始めて長いですから……。

視聴者数を気にすることもなかったりなかったりするわけでありまして、はい。心にも思ってないことを言うとすぐ適当になっちゃうのは私の悪い癖ですね……。

いやほんと。どうしてこんなまでに全く興味のない同接なんて今更気にし始めたかというとですね、この間、夢を見たんです。紅葉って知ってます?そうです、コロナになって行くことが減った喫茶店ナンバーワンのあの紅葉ですよ。

オタクの皆々様方ってあそこをまともに喫茶店として使ったことないんじゃないんでしょうか……。

おそらくセットメニューのゲーム無料券のついでにコーヒーを1カップ飲むくらいしか経験がないのでは?ベンティバニラクリームフラペチーノノンバニラアドホワイトモカシロップアドヘーゼルナッツシロップウィズチョコレートチップウィズチョコレートソースエクストラホイップブラべミルクなんてさらさらーっと言えたらきっとあなたは喫茶店通です。いや本当に。

夢の話でしたね……。私、夢の中で紅葉で働いてる夢を見たんですよ。今流行りの寺生まれのTさんと一緒に、無口で渋い感じのおじさんと一緒にバイトしてるんです。ご注文を繰り返します、であんな呪文を噛まずに毎日ペラペラ喋れてるんですよ。私にはできそうにもないことですけど。

今言えてたのはたまたまです……。いやぁ、私って今までの人生でバイトをしたことがない人生気ままなハイパー箱入り娘デラックスセットみたいな人生送ってきてるわけなんですけど、あんな楽しそうに働いてみたいな、なんて妄想は無きにしもあらずです……。

なんかちょっとセクハラされるかもなーって思ってたんですけど、されそうになる度におじさんが助けてくれるんです。

僕はハコベくんのファンだから穢らわしい客の相手なんてしなくていいよ、君は座ってて。なーんてかっこつけて言われちゃうんですよ。

私、そんなおじさま趣味とかがあるっていうわけじゃないですけど、そんなこと言われると少し少ない胸がキュンってしちゃいますね。

いや、誰が少ない胸ですか……。自分でしたね、はい


――光綿市 光綿支部紅葉――


祓川「はい、よーいスタート。まず、帯刀の趣味のコスプレ服をちぎります。着せます。完走した感想ですが、帯刀の趣味は悪くありませんでした」

瀬川「ダメージ通り越してボロ絵のようになってないかい……?僕が暴行したみたいで風評が良くないんだが」


▶祓川はウエイトレスの制服がボロボロになっているのを着ていますね。稲生とか十六夜にもついでに着させられていますね


十六夜「さすがにこれは……なんというか服がもったいないような」

瀬川「最近の紅葉は独創性がブームだから、まあセンスは悪くないとは思うんだけど……。誰も彼もそういう感じだと僕の趣味みたいで居心地が悪いよ」

稲生 「……ボロボロに、する……意味、ありますか……?これ……」

祓川「古くなってたから捨てるついでに一花咲かせたのよ。ちょっとサイズ合ってないかもだけど、一番やばいのは私が着てるから」

瀬川「似合ってるからいいか……。今日は、帯刀くんの穴を知識面で埋めるために人を呼んでるんだ。もうそろそろ来るはずだから、出来れば粗相のないように頼むよ」


元木「っす。……今日はなんつーか……、趣向がアレっすね……。花園さんなら喜んでたんすかね……」

瀬川「純情趣味だからないと思うよ。なんだかんだメルヘンチックしてるからね」


風鳴 「神様んとこの掃除終わらせてきたぜ。ちゃんと酒も供えてきたし問題はなかったぜ」

元木「え……ソレで行ってきたんすか……?」

風鳴「今日の服はこれらしいからな。所属してる以上しゃーねーだろ」

来玖「こんにちはーっす。ジェンダーフリーって言っても布くらいはもう少し増やしても怒られないんじゃないですかね」

祓川「ないのがいいのよ。今日来る人は紅葉の幹部だから、本当に気をつけてね」


瀬川「今日は全員召集をかけていたんだけどね……。やっぱり、紅葉本部の方針があれだと仕方ないかな……」


十六夜「はい、制服に見合う対応を心がけます」

元木「ははっ……言うっすね」


▶扉を開けて白衣でピンクに黄色のメッシュがかかったなんかごちゃごちゃした装飾の女性が入ってきますね。ボロ服には目もくれず、瀬川の方にすたすたと歩いてきます


?「ひっさびさにみたけど、顔死んでんじゃーん!!やっぱそんなに凹んじゃうやつ?クローンでいいならいる??」


瀬川「いや、いいですよ……。そんな微妙に忘れられなくなるようなものはいらないです。木陰博士」


木陰「なーんだつまんないのー。所詮ゲームはデータっていうのを遊びに応用してセーブを保存して脳みそをデバッグ抽出して当時の帯刀再現してタイムラグ楽しんでもらおうと思ったのにさ。それで、この子達は趣味?」


瀬川「違いますよ。みんな、自己紹介してくれるかい?来歴メインで頼むよ」

元木「……いちおー、この中じゃ一番古株になるんすかね、元木猛っす。近所の整備屋っす。よろしくっす」


木陰「変身はどんな感じ?やっぱ羽とかはやしてグオーって感じ?」


元木「え……!?いや、あー……あんまりおぼえてないんすけどー……。その、使い魔使ったりとか……、なんか撃ったりとか……すかね……?どうっすか!?十六夜!?」

十六夜「どうと言われても……。あ、僕が十六夜です。ちょっと前に神社で拾われました、その前はよく知りません。変身したら……可愛くなります?」


木陰「ふんふん。存在が揺らぐタイプね。そこの子含めて闇深そうなの連れてきたわね」


元木「闇……へへっ……」

来玖「忘れたほうが幸せって話、瀬川さんが一番遠そうな気もしますけどね。百瀬来玖といいます。高校生やってます。あと弟です。変身はー、RPGの商人みたいな感じですかね。あんま自分では殴ったりしません。」

元木「ちっ」


木陰「ふーん。存在が揺らぐタイプが3人目。瀬川くん、弱みでも握ってる?」


瀬川「そういうわけではないです……」

風鳴 「初めましてだな。俺は風鳴颯天、風の妖精だ。山で育って今は瀬川のおっさんの世話になってる。変身すりゃ髪の色も変わるし翅や触覚も出てくる。前は成人男性って見た目だったし翅なんかも見えないぐらいだったが、今はご覧のとおりだ」


木陰「存在が揺らいだタイプ、と。Vtuberにハマるのもいいけどさぁ、趣味を仕事に入れちゃダメだよ?」


瀬川「たまたまです……」

風鳴「まぁおかげで風と少しだけ扱えた雷の他に、冷気なんかも使えるようになった。悪いことばっかじゃなかったさ」

元木「中身は変わってねぇっすからね、むしろ得することの方が増えたんじゃねぇんすか?――今いる中だと最後っすよ、稲生さん」

稲生「……ぁ……う……、その……。い、稲生……です……。ここで、アルバイト……して、ます……」


木陰「存在を消したタイプね。よりどりみどりじゃない。そうそう、稲生ちゃん。バックアップデータ、いる?」


稲生「……え……バック、アップ……?」


木陰「所詮偶像ってことは、偶像崇拝が発生してるのよ。そうすると、偶像、虚構には現実があって、ある種の並行世界になるわけ。虚構の現実から欲しい情報だけ持ってきて、概念武装すればいいってこと。思い込みって言われてたものの仕組みね。プラシーボになるためにはまず前提情報が必要だから、プラシーボを意図的に発生させてしまえば理論上は何でも出来るのよ」


稲生「……??……」


木陰「実際うまく言ったみたいだからね。人間に既存の概念を癒着させる実験も帯刀鳴月が実践したわけだし。それに、面白そうな実験台がたくさんいるじゃん?ちょーっと人体くれればさささーってインプットしてあげるから」


瀬川「日本語でお願いします……・。それより、お願いしてた件、どうですか?」


木陰「あー、このはちゃんが増殖してるやつ?あれね、わかるっちゃわかるんだけど、雑念が結界になっててちょっと邪魔なんだわ。悪鬼消滅の業務ちゃーんとやってんの?趣味ばっかやっててもダメダメーだよ?」


瀬川「雑念……?」


木陰「ちょっとこの子たち、借りるわね?」


▶元木と十六夜に近づいていき、ヘルメットを被せます。すると、映像が空中に出てきますね


元木「んぐぇ!なんすかこれ?」

十六夜 「これがバーチャルリアリティ……」


木陰「思考や記憶をそのまま映像にしてるだけよ。えっちなことも出ちゃうから、考えちゃダメだぞー?」


元木「えっちなこと!?ん、んなこと考えてるわけないじゃないっすか!やめて欲しいっす!!」

風鳴「目につく限りはやってるつもりだが、それでも間に合ってねぇみたいだな。それにしても紅葉の発明はすげぇもんだ」


木陰「君たち、報告書にあった通りの人格と性格形成してるみたいだけど、萩原に実地調査やらせてみたら、いくつか報告抜けがあったわ」


▶元木のヘルメットを叩きます。すると、映像が切り替わり通学路が出てきます。葵朱音の家の近所の道っぽいですね


元木 「んで!……よくみる道っすね……」


木陰「ここ。ここに雑念があるのよ。少女監禁とか、婦女暴行事件とか、そういう類のね。心当たりはない?」


元木 「あいつの家の近所っぽいっすけど……。そんな事件なんてあったんすか……?」

瀬川「いや……報告は受けてないはずだが……」


木陰「こっちが雑念だからね。本題は君の方」


十六夜「本題……?」


▶十六夜のヘルメットを叩きます。すると、このはちゃんがヘッドマイクをつけていますね。二次元のこのはちゃんそっくりで、隣に小さい男の子がサポートしている映像が流れます


木陰「これ、知ってる?」


十六夜 「このはちゃんですよね、それは知ってま……うん?」


木陰「ふーん。じゃあこっちは?」


▶もっかい頭を叩くと、ソラを叩きのめす元木たちの映像が流れ始めます。その後にも闇で見た光景が再生されていきます。しばらくすると風鳴や元木、綾華や浅倉の闇も順番に再生されていきます


風鳴「これは覚えがあるな。闇ってやつの時のなら殆ど見てるはずだ」

稲生「……うぁっ……ぅぇぇ……」

元木「……俺は見た事無いやつもあるっすね……」


木陰「きみは?どう?覚えてる?」


来玖「でも、彼は見ていないはずのものも混じってませんかね?」

十六夜「覚えてるのもありますけど……。半分くらいは知らない……」


木陰「ふーーーーーーーん。まあ、記憶データも取れたし、いいよ。取り敢えず雑念の方調べて来ちゃってきて。私はコレを使ってちょっと遊んじゃうから」


▶木陰はヘルメットを優しく外します


元木「……さっきの場所を調べてこいって事っすかね……?何かあるって言われたら気になるんで、行ってくるっすか」

瀬川「僕もバックナンバーとかを調べてみる。あの辺りは毎日見回りもしてるんだけど……」

風鳴「俺がいなかった時のもあったが、まぁ気にしてもだな。案内頼むぜ」

十六夜「え、それよりまず今のが気になるんですけど……?」


木陰「なーいしょ。調べたらちゃんと教えてあげるから、ね?」


十六夜「……わかりました」

元木「楽しみは後にとっとくもんっすよね、んじゃ、いってくるっす」


稲生 「…………」

瀬川「倫理観がないだけでいい人だよ。伊良原とは違うから、信用していってくるといい」

稲生「……分かり、ました……」


祓川「これが……天然……。脳が受け付けないよ……。せんぱい、あんなの相手してたんだ……。私に出来るか……?」


――光綿市 住宅地――


▶葵朱音がいます。買い物の帰りのようですね


元木「周辺住民発見っすね。よっす、帰りっすか?」

朱音「ああ、どうしたの?自粛でヒマだったり?」

元木 「まぁそんなとこっす、ゾロゾロと連れて歩いてるのを見てもらったらわかるようにクソが付くほど暇なんすよ、んだから地元のネタになりそうな話探ししてんすよ」

朱音「オカルトも好きなんだ。じゃあさ、こういう話知ってる?お母さんの小説の大ファンの人がこの辺に聖地作ってるって話」

朱音「でも、この噂出たの中学の時からだから……4年くらい前からあるんだよね。その頃はおに……兄貴も生きてたし、ちょっと変なんだよ」

朱音「みんなでおかしいねーって言ってる」

元木「ちょっとじゃなくて変じゃないっすか?時系列狂ってるじゃないっすか。聖地を作るってのもまたよくわかんねぇっすけど、作品内でここが出てるってことっすか?」

朱音「……?ううん?そんなこと、ないよ?」

来玖「例えば、単なる噂だったものを実際に立ち上げた人がいるとかですかね。それにしたって勘違いで聖地にしてるなら迷惑な話ですけど」

来玖「ああ、作者がいるから聖地とか?」

朱音「わかんない……。そんな事考えたこともなかった。言われてみればそうだね」

風鳴「まぁその聖地ってのがどんな風になってるのか調べるのはいいかもな。町おこしってわけじゃねぇが、いい話題にはなんだろ」

朱音「ま、興味を引けたのなら良かったよ。秋にアニメになるらしいから、お母さんの話、見てあげて」


▶朱音はレジ袋を持ちなおして去っていきました


風鳴「意外と進行してるんだな。気をつけて帰れよー」

元木 「おー、ご協力感謝っす」


元木「……で、どう思うっすか?頭おかしくなりそうだったっすよ……」

風鳴「この前もあったな。このはがずっと前からこの土地にある、って話。どうなってんだよここは」

十六夜「とりあえず何でも調べてみるしかないんじゃないですかねぇ」

来玖「そういやこの辺に雑念転がってるって言ってましたけど、確認とかしておかなくて大丈夫ですかね」

元木「その雑念って奴のおかげで時系列が狂ったような話になってるのかもしれないっすね、んじゃ行動開始っす」


▶普通の住宅街の通学路ですね。十字路になっており、少し死角になっている為それなりに事故も多いです。先程、木陰の謎の機械で見た場所と同じですね


▶風鳴 世間話で判定

 成功

▶元木 ラノベで判定

 失敗

▶十六夜 アングラで判定

 成功

▶来玖 仕事知識で判定

 失敗

▶そういう噂は聞いたことがない、とおばちゃんに言われました。作品も知らないようですね

▶ラノベを愛読していますが、ずっと異世界で日本らしい場所はほぼないですね

▶ほも奴隷は基本的に語録として活用されています。純粋なファンも、ほぼ異世界のせいもあり聖地に行くようなタイプではないので、そもそも土地でググっても作品すら出ませんね

▶雑念、というより青い悪鬼は何個かありますが、自然消滅する程度ですね。そこまで消してこいと言われるほどとは思えません


風鳴「……ありがとよ。どうもそういう話は聞かねーみてぇだな。作品そのものを知らないんじゃ分かりようもねーが」

元木「あの作品は異世界ものっすから……。ほとんど現代日本はないっすね」

十六夜「聖地になってるなんて言われてもそんな話は全然……。そもそも作品がすぐに出てこないですし」

来玖「思ったほど悪鬼も強くなさそうですね。大きい方に混じってくるだけで、ここ単体だとそこまでとか?」

風鳴「雑念の方だと、監禁とか暴行とかだったか?そんなものありゃすぐ話題になりそうだが」

元木「この前の神様やさっきの博士にチクチク言われるほど気になる程度の悪鬼じゃあ……、ねぇっすよね。妙っすね」


▶風鳴に、太ってて無精髭でTシャツジャージのおじさんに声をかけられます。地図を持っているようですね


おじさん「お嬢さん、結月さんってお宅知らないかい?知ってたら道を教えてほしいんだけど……」

風鳴「結月?は知らないな……。すまねぇ、この近くに住んでるわけでもないんだ」


▶おじさんはゆったりと近づいていき、急に裏拳で喉を殴打してきます


▶風鳴 根性で判定[携帯結界]

 失敗

▶酸素が脳に通らなくなり、気絶してしまいます


風鳴「がっ……」

おじさん「さて……」


元木 「おい!なにしてんだ!」

十六夜「妖精さん!?大丈夫ですか!?」

稲生「なっ……敵襲っ……!?」

元木「距離をとれ!……あんた、なにもんだ?」


▶おじさんは見る間もなく大きめのダンボールを組み立てて風鳴を入れ、トラックに乗り込みました


▶風鳴他 動体視力で判定

 稲生 元木 失敗 91ダメージ[元木:2軸ヒンジ式携帯電話][生命バリア[バリアブルプライス]元木]

▶トラックに乗り込むと目の前に君たちがいるのにも関わらず、アクセルを踏み込みます


稲生 「なっ……ぅぐっ……!!」


▶轢かれた2人の姿が見えなくなってしまいました


来玖「いや、距離とったのこれ悪手だったか。って言ってる間に離れていってしまったけど。――いや離れていったどころじゃないな。二人消えてるけども」

十六夜「粉々にされてしまったんでしょうか……。そんなこと言ってる場合じゃないですね。とりあえず瀬川さんに連絡を……」


▶電話が通じません。圏外になっているようですね。また、夕焼けが濃すぎるように感じます。トラックも見失ってしまいました。


十六夜「……通じませんね」

来玖「こんな綺麗通り越して目が痛くなる空、なかなかお目にかかれませんよ。悪鬼に入り込んじゃった感じですかねこれ。――これは、僕らが入り込んだからみんながいなくなったのか、それとも実は僕らだけ外にいて通信の不調は偶然とか?」

来玖「まあどちらにせよ、探すなりどうにか連絡したほうがいいですよね。動いてみますか」

十六夜「そうですね、待ってても助けは来ないでしょうし」


▶夕焼けが急に濃くなったかと思うと、カンカンと踏切の音がしますね。周りに踏切などないのですが


▶来玖 十六夜 動体視力で判定

 成功[卒論]クリティカル


▶死角の道を、電車が目の前を通っていきました。十六夜は確かに見ました。電車の目的地が、きさらぎ駅になっているのを


来玖「いやファンタジーかな?悪鬼じゃないとしたら尚更、幻覚でも見せられてるんですかね」

十六夜「……きさらぎ駅に行く電車だそうですよ、知ってます?」

来玖「あー都市伝説の?見た人はいるのにたどり着けないっていうのは、実在の線路を走っていないからって言うのだと説明がつくかもしれませんね」


▶電車が走っていった線路は見えます。何もなかったところに線路ができています。途中から壁に突っ込んでいます。線路に悪鬼の気配を感じますね


来玖「9と3/4番線かな?どうします?紅葉に行くか、さっきのおじさん、結月さんとこ探してたみたいなんでそれ関連で聖地を探ってみるか、これを追っかけてみるのも変な状況の手がかりになるかもしれませんし」

十六夜「危険だったので帰ってきましたとは言えないですもんね、行ってみますか」


▶来玖 十六夜 尾行で判定

 成功[卒論]失敗

▶壁に手を伸ばすと、すり抜けるのを感じます。全く壁で見えませんが、悪鬼になっているようですね。色はわかりません


――某所――


▶2人は気がつくと、素寒貧な部屋でした。扉の代わりに鉄格子になっており、自分の足に再び足枷のようなものがかかっているのに気づきます。ただ、それ以外に縛られたりなどはしていません。なにか物音が聞こえます。雑沓のようですね


稲生「……う……気を……、失って……。ここは……?」

元木「んぐぁっ!?……は?これが噂の異世界転生ってか?状況はよくねぇみてぇっすね……」

稲生「牢屋……、足枷……。気絶、してる、間に……。敵に、捕まってしまった……?」


▶元木と稲生は周りを見渡すと、窓がかなり高く外の様子を窺い知ることは出来ませんでした。足枷の形状も両足を固定するもので、芋虫のようにしか動けません。また、鉄格子の先も電気がついていないのか真っ暗で中の様子を見ることはできませんね。身ぐるみを剥がされており、奴隷のような服装に着替えていました


元木「……みたところ何もない牢屋みたいなところっすね、部屋の外はどうなってるのかわからねぇっす。手は使えるんで、外せないっすか?」

稲生「無理……、ですね……。ちょっと、外せそうに、無いです……。何か、脱出の手掛かりが、無いか……部屋を、調べて、見ましょう……」


▶稲生 観察力で判定

 失敗

▶牢屋のような部屋ですが、もともと普通の部屋なんだろう、と思いました。壁に女の子向けの付箋が落ちているのに気づきますね


稲生「動きづらい……?――これは……、なん、だろう……。付箋……?」

元木 「なんか書いてるんすか?」


▶『葵ちゃんの電話番号 0××-××××-××××』 と書かれています


稲生「……これは……電話、番号……?」

元木「ま、こんなあからさまなボロ着せられてる設定で文明の利器を持ってるとは思えないっすけどね」


▶元木 稲生 集中で判定

 失敗 失敗

▶ふとポトリ、と頬に何か落ちてきますね。よく見ると血です。特有の生臭い匂いが部屋中に充満していきます。ふと見上げると、このはちゃんの生首を咥えた風鳴のような顔をして羽根の生えた人間がこちらを見据えています


▶元木 稲生 正気度判定

 成功 失敗[変態化]

▶顔に生血がぼとぼとと落ちて、非常に気持ち悪い感覚に襲われます。羽根の生えた風鳴はこちらを見ると目を細め、生首の咀嚼音が聞こえます。骨の砕く音がしますね


元木「……随分とイメチェンしたっすねぇ……。んなわけねぇだろ、なんだお前」

稲生「うげぇ……。きもちわるい……、かかった……。なにか、拭くもの……無いや……。この服で、いいや……」


▶ワンピース?のようになってる一枚布を剥ぎ取り、血を拭き取ります


元木「!?」


▶元木が目を取られていると、おじさんが入ってきます。おじさんは、風鳴とお姉さんを蹴り入れると、そのまま出ていきました


風鳴「っとと。手荒いもんだ。――ってなんでお前らが先にここにいるんだ?」

稲生「……!風鳴、さん……と……?」

元木「いまちょっと忙しいんであとでいいっすか?」


???「いたた……こういうのって、誘拐っていうんですよ」


▶見覚えはありません。が、とても美人だあ、と思いました。具体的にはAPP17くらいありそうです


???「――――この姿は、知らないのか。じゃあこれは?」


▶そうすると、瀬川によく似た姿になっていきます


元木「不思議な手段の誘拐もあったもんっすね、丁寧にボロ切れまで用意して、シチュエーション凝り過ぎっすよ」

稲生「……!?……姿が……。瀬川、さん……?」

風鳴「イナオイはこんなのでも着ておけよ……んん?なんでその顔を知ってる?」

元木 「でも、瀬川さんじゃあないんっすよね?」

瀬川「こっちはわかるのか。ならこれでいい」


▶瀬川はどこからか、片手剣と盾を取り出し、構えて襲ってきます


――きさらぎ駅――


▶目の前の駅の表札がきさらぎ駅、と書かれているのできさらぎ駅なんだろうと思いましたが、実際には月の宮と書かれていますね。トンネルが自分たちの後ろにあります


来玖「トンネルを抜けるとそこはきさらぎ駅だった。――「あー思い出した。きさらぎ駅って前誰だかが入ったって言ってませんでしたっけ。全く同じものなのか、再構築されたのかは知りませんけど」

十六夜「あれって解決したんですよね?ここは何なんでしょうね」


▶十六夜 観察力で判定

 成功

▶後ろのトンネルに伊佐貫と書かれているのがわかります。目の前にこのはちゃんがコバエのように大量に地面から湧き出て、たかるように集まってきます。レイピアにオリーブオイルを垂らしており、後ろでキャンプファイアをしているようです


来玖「うっわ美味しくいただく気満々か」

十六夜「このはちゃんはずいぶん大雑把な料理をするんですね。にしてもこの数は……」

来玖「流石に無理でしょ。人数的にも、メンツ的にも」

十六夜「囲まれる前に逃げるべきでよね、戦争は数」


▶緩やかに包囲されていますね。一点突破すれば抜けられそうです。見渡すと、月の宮の表札のある駅のホーム、周りがほぼ田んぼと、小さい一軒家、遠くに見える山ですね


▶来玖 風向きで判定

 成功[卒論]

▶一軒家から血の匂いがします


来玖「うわ……、あの家血の匂いするじゃん。他にも人が紛れ込んでたのか?」

十六夜「向かってみますか?いざとなれば帰れる……はずですし」

来玖「そう、ですね。罠かもしれませんけど。いやそもそもここに入り込んだだけで罠な気もするし、それ以上はそんなにないか……?」


▶一軒家に逃げ込むように入ります

▶来玖 十六夜 剛力で判定

 成功 失敗

▶十六夜は死角にいたおじさんに口をふさがれ、ダンボールに詰め込まれます


おじさん「ダメだよ。外にはこわいこわいコノハバエがいるんだから。死肉を猟られちゃうね」

十六夜「もがっ、むーー!むーーー!!!」

来玖「いやおじさんこそ急に現れちゃ怖い怖いでしょ。返しなさいよ」


▶無理やり詰め込むと、歩いて部屋に入っていきます。奥に稲生達が半裸でいるのが見えますね


来玖「んでもって明らか見知った顔が見知らぬ格好でいますけど」


――某所――


瀬川「ほら、抵抗するんじゃなかったのかい?」

元木「……?結局あんた誰なんすか……」

風鳴「おいおい……。訳わかんねぇ状況で更に混ぜっ返すのかよ……そっち行くから待ってろ」


瀬川「英雄になりたいんじゃなかったのかい?コレスエは女に頼ることしかできない無能でしかないんだよ。いくら転生で強くなろうがこうなってしまえば終わりだ」


▶[突撃攻撃]瀬川 通常攻撃[必中・睡眠追加攻撃・貫通] 

 16ダメージ[風鳴:蚊雷・目覚し時計][元木:例大祭カタログ・目覚し時計][稲生:目覚し時計]

▶[行動数追加]瀬川 通常攻撃[必中・睡眠追加攻撃・貫通]

 23ダメージ[風鳴:目覚し時計][元木:例大祭カタログ][稲生:目覚し時計]


瀬川「起きなければずっといい夢を見れたんだ。起きて地獄を見たいのは君自身の意思だ。ならば、地獄を見るにふさわしい」

風鳴「ちっ、やるしかねぇなら仕方ねぇ。面倒だが付き合ってやるぜ」

元木「ぐ……むぅ……」


▶元木 睡眠スキップ

▶稲生 待機

▶風鳴 稲生の足枷を外す[リジェネ]

▶稲生 元木の足枷を外す


風鳴「まずはこっちからだな。外れろ!」

稲生「……んっ……ありがとう、ございます……」


風鳴「うわ、なんかすげぇ気持ちわりぃ俺みたいなのがいやがる……」


▶風鳴もどき 咀嚼(睡眠時発動できる。発動した場合、生命と精神の現在値を1にし、対象以外に正気度判定を振らせる)

▶風鳴 稲生 正気度判定

 成功 成功

▶寝てる元木のはらわたを抉って内臓に傷を入れていますね。その後ろでガタガタと動くダンボールを持ったおじさんと、来玖が入ってきます


瀬川「ああ、もうすぐご飯ができますよ。今、一人三枚おろしにしたところです」

おじさん「それはよかった。こちらも新鮮な肉を仕入れたんだ。後で血抜きをしておくよ」


来玖「ハローやあやあ皆の衆。絶対元気じゃないよなこの状況」

風鳴「だからなんなんだよこの状況……。元木がヤベェ、ライクそっちはどうなってる!」

来玖「かわいそうに……。食べられたらちゃんと喉に小骨を突き刺してやるんですよ。――十六夜くんがそこのおじさんに持っていかれたくらいですかね。そっちよりは無事だと思いますよ」

稲生「なんで、こうも……。グロい、攻撃を、する敵、ばかりなんでしょうか……。うげ……」


▶窓に張り付くようにコノハが2人入ってきます。自重でガラスを割ったみたいですね


瀬川「またコバエだ。腐らせるのが早かったかな」


▶[突撃攻撃]瀬川 通常攻撃[必中・睡眠追加攻撃・貫通]

 25ダメージ[生命バリア[バリアブルプライス]元木][元木:京間畳]

▶[行動数追加]瀬川 通常攻撃[必中・呪い追加攻撃] 元木

 25ダメージ[風鳴:絆庇う 元木]

▶元木 待機


元木「……動けん。――最悪の目覚めだ」

風鳴「ぐっ、避けきれねぇなら……っ……わりぃ、あと頼んだ……わ」

稲生「……う…………っ!……風鳴、さん……!」


▶来玖 麻黄湯 願望の御札 警醒の御札 牛乳G2

 17ダメージ 22ダメージ


来玖「ちょちょ、返しなさいて。淡黄!藍白!」


▶来玖の攻撃を受けたおじさんは倒れ、ダンボールから十六夜が出てきますね。ただ、ボンドで全身塗り固められていて、動きにくそうです


来玖「いやなんでやねん。あの箱の中ボンドの海かなんかか?」

十六夜「ありがとうございます……。でもこれじゃまだ動けない……」


▶元木 聖水 エーテルターボ 夜鷹の爪跡[霞二段・星屑の破者・アニヒレート]精神陣形[エレメントボム:ルーミア]

 クリティカル 成功 22ダメージ 22ダメージ 21ダメージ 35ダメージ 39ダメージ 39ダメージ

▶風鳴もどき 咀嚼 風鳴

▶風鳴以外正気度判定

 全員成功[大合奏:八ツ橋]


▶瀬川は毒で体を溶かしながら、祓川や瀬川、緋奈などの見覚えがあったり、APP17の美少女などの見覚えが一切なかったりする顔に変わっていき、最後に十六夜の顔になって消えました


元木 「――腐れ」


▶一部分に金色の光が出てきますね。空間そのものは崩れることもなく、他もピンピンしています。混ざりあった悪鬼の一部のみ崩壊したのだろう、と推測できます


来玖「ちょいちょい、ちょっとこっち攻撃してみ?」

十六夜「えぇ?知らないですよ!」


▶十六夜 ミスティリオン[ホーリーライト]サンクチュアリ[癒しの風、柳浪、裂帛、リストーロ] 来玖

 12ダメージ 25回復[携行食[広域]:回復薬G2][クラウンピース[大妖精[リリーホワイト・エタニティラルバ・チルノ]90ダメージ


来玖「だーいじょうぶだって。ありがとさんっと!」

元木「マスルジャ……終わらせろ」


▶風鳴もどきは羽根をもがれた後、苦しそうにもがいて消えていきました。コノハが大量にたかってくるまえに、逃げるようにして悪鬼を後にしました


――光綿市 光綿支部紅葉――


木陰「そういえばさ、瀬川くんはこのデータの子がなんなのかしってる?」


瀬川「いえ……。神社に住み着いてた出来立ての座敷わらしだと思ってます。妖怪の幼子というのは初めて見ましたね」

祓川「座敷わらし……?会ったことあるけどあんなんじゃなかったけどなぁ」


木陰「ふふーん。――ま、これは後回し。そんなことより、問題はこっちこっち」


風鳴「戻ったぜ……。ふわぁ……ったく、格好つかねぇよなこりゃ」

元木「あー……なんだか腹減ったっすね、ハラワタ全部持ってかれたぐらい……」

来玖「結局なんだったんですかね、あのしまっちゃうおじさん」

稲生「……足が、まだ、むずむず、する……」

瀬川「稲生くん……。服くらい着てくれ。男はみんなオオカミなんだよ。油断するものじゃあない」

稲生「……だって、暑いじゃ、ないですか……。冷房、付けて、くれれば……」

風鳴「分からねぇことだらけだったな……。どうも組んでやってたみたいだが、自然発生したもんじゃねぇだろあれ」


木陰「おつかれちゃん。ちょうどいいわ、雑念……。アレの正体わかる?」


十六夜 「正体はわからないですけど、きさらぎ駅からあれがいる場所に行けたんですよ。駅は前につぶしたんですよね……?」


木陰「正解はねー、思い出を美化した時に消えたはずの美化されていない記憶。楽しかった思い出のうらに隠れた辛い記憶なの」


風鳴「消せない記憶ってやつか。そんなもんからあれが生まれんのか」

来玖「きさらぎ駅っていうのは思い出の終着駅なのか、執着駅なのか」


木陰「原因はわかっても、発生理由はわからないんだけどね。本来、夜叉の思い出を抽出して悪鬼にするなんて、余程の技術がないと出来ないのよ。――見てないけど多分その悪鬼、このはちゃんいたんでしょ??」


元木 「類似品はいたきが……するっすね」

来玖「そうですね、わらわらと」

十六夜「引くほどいましたね」


木陰「やっぱねー。そうなってくると、きっかけとなった原因がこのはちゃんに余程の執着があるってこと。なんでかはしらないけどね。後コレ」


▶木陰はタブレットを取り出します。Vtuberのこのはちゃんが配信をしているようですね


木陰「見ててね」


▶木陰はタブレットを床に思いっきり叩きつけると、小さいこのはちゃんが出てきます


このは「あ、あれー?ここ、どこでしょう……?」

元木「嘘でしょ……」

風鳴「まじかよ」

稲生「……わぁ……」


▶木陰は小さいこのはの首をきゅっとしめて動かなくなったのを見届けた後、死体をタブレットに無理やり頭から突っ込みます


十六夜 「いや、えぇ……」

稲生「……雑、すぎる……」

風鳴 「そうはならねぇだろ……」


木陰「これはね、感情を具現化させてるわけ。コレは今の配信の、かわいいって思われたこのはちゃんを出したってこと。陽のこのはちゃんをここまで楽に出せるってことは、陰のこのはちゃんはもっと雑に出せるってわけ。それこそ、私みたいに研究してなくてもね」


木陰「このはちゃんに絞って、意図的に発生させてるやつがいるってこと。ただ、この街限定の話で、そもそも犯人が近くにいるかはわからないけど、少なくとも近くにね」


風鳴 「だからここはそうなってるわけか。そりゃどこ行っても見るわけだ」


木陰「というより、この街はこのはホイホイになってるのよ。誘引する何かがあるって見たほうがいいわ。何か他のきっかけがあった時にこのはの類似ワードを無理やりこのはの姿に変換をかけている、が正しいかも」


祓川「調べたけど、そんなのなかった……はず……」

元木「そのなにかを見つけるのがとりあえずの目的ってことっすかね」

風鳴「何がどうしてか、このはの聖地になってるってか。歴史のことといいどうなってんだか」


木陰「ま、そういうこと。なーんかここの人って紅葉に対して懐疑心持ってるっぽいし、威厳じゃないけど有能さをアピールしにきたのよね。幹部感出せたらラッキーラッキーって感じかな」


風鳴「敬える人間に対しては敬ってるぜ。実験とかはこえーが、俺やイナオイが元に戻る手段もあるみてーだしな」


木陰「陽があれば陰がある。そんな当り前のことすらわかってないのかな、って思っちゃって報告書も読んだけど。そんなこともないみたいだし。それで、そこの痴女さん?バックアップデータ、本当にほしい?」


元木「痴女って……ぅーん……」

稲生「……バック、アップ……。本当に……取り、戻せる……の……?」


木陰「でもさー。所詮バックアップってわけ。何もかも都合いいわけじゃないよ?記憶を勝手に見た感じだと、自分の今までのすべてが3月まで巻き戻るってわけ。切り取りコピーでもいいけど、その場合なら脳まで見せてもらうかも」


木陰「私にはわかんないけどさー。新しく作っちゃったほうが早くない?過去のおもちゃは神様のおもちゃになってるっぽいし、似てるやつ作成したほうがいいと思うな。それだったらギアかぶってもらうだけで出来るよ」


稲生「……ぅ……ぁぅ……」

元木 「……」

稲生「……私、私は……。でも、ずっと、一緒に…………。でも、でも……ううう……私、は……天、は……」


木陰「そこのえっちな少年みたいに色々分離させれればいいんだけど、存在が揺らぐ程度のものなんて全部捨てて再構築したほうが早いよ。そうやって捨てられたのがそこのペド妖精さん」


元木「え?いや、ちがうんすよ、ほら、ちょっと他に見るとこもないなーって視線が暇しててしょうがなくっすね、決していやらしい気持ちがあったわけじゃないんすよ、俺は好きな人には一途なタイプなんで、決してそういうわけじゃないし、いや一途って別に好きな人がいるわけじゃないっすよ!?」

風鳴「いや勝手にこうなっただけだから俺も戻れるんなら戻りてーんだがな。どっかで望んでたってことなのか?」


木陰「逆逆。大きいやつに捨てられた燃えカスみたいなものなの。というより抽出された絞りカス?そこのロボットと原理は一緒かな」


風鳴「なるほどな、ようやく飲み込める答えをもらえたぜ……。ありがとよ。――なら俺と比べるのはかわいそうだな。心無い奴らに消されただけだ、望んじまってもいいと思うぜ」


木陰「別にいないならいないでいいけどさ。いるのなら、その隠匿は負の感情だよ?後で迷惑をかけるのは自分だったりするんだな。それがいるってことが自分の存在意義ってことなら、自分でいないとしてるんだったら存在意義なんてもうないじゃん。存在意義がなくたって生きれるのはそこの妖精さんとロボット、それに瀬川くんもそうだよね?」


瀬川「そうですね……」


木陰「神様風情に体の筋切られて動けない戦闘狂の生きがいがよくもまあ今も生きてると思わなかったよ。帯刀鳴月に自分のフリしてもらって自尊心保つなんて中々酷なことさせてたよね。惚れた女の弱みに付け込むなんて、瀬川くんも立派にプレイボーイしてたんだなってちょっと感動しちゃった」


瀬川「ええ……。そのとおりです……」

祓川「せんぱいを……いじめないで……」


木陰「ごめんごめん。話がそれちゃったね。それで、どう?バックアップデータ生成する?それとも適当なクローンに人格だけコピーしてお人形ごっこでもいいよ?今持ってるクローンは帯刀鳴月しかないけど、それでいいよね?」


元木 「いないって!?……わけじゃねぇっすよ……?そのほら、恋、人、っていう意味じゃねぇっていうか、今ここに居ないっていうか、その、クソ邪魔な障害があるとかもあるし、百瀬さんはもっとスタイルいいし、あ、いや!稲生さんが好みじゃないのかって言ったらそうじゃないっていうか、そうじゃなくて、って、別にその、別に!」


▶言い訳をしてる途中で違う話になってるのに気づきトーンダウンしていきますね


風鳴 「長々喋ってもらってて悪いな、茶を持ってくるぜ。ライクたちも座りな」

稲生「ひ、ぅ……。なんで……、やだ……、やだぁ……。ごめんなさい……とらないで……うぁぁ……」


木陰「ちょっとー。いじめてるわけじゃないんだってば。自分の自業自得なのに泣かないでほしいなー。私が悪いみたいじゃーん。仕方ない、別の話しようか。ロボットの君、えーっと名前、何でもいいか。君、素体がなにか知ってる?」


元木 「ポン・コツオっす」

来玖「百瀬来玖です。素体……については記憶にないですね」


木陰「ふーん。データベース見た感じだけど、君、うちで作られた子じゃないよ。なんでかっていうとね、君、アサガオじゃない?」


来玖 「……そうですね」


木陰「アサガオ型で一番新しいから期待株ってデータあったけど、みんなヒルガオ科なのよね。マイナーチェンジもウリ科なのよ。――君、ナス科だよね?」


来玖「そうですね」


木陰「あなた、出身は冬泉よ。言ってしまえばスパイってところかしら。冬泉のアンドロイドは大体植物の名前なんだけど、最新の名前はローラシアにミネルバ、ゴンドワナって呼ばれてるのよ」

木陰「冬泉だと、ナスカって呼ばれてるんでしょうね」

木陰「別にスパイでも問題なかったんでしょうね。うちが人材不足なのは本当だし、お互い様だし。紅葉にある程度都合のいいようにハッキングされてたんでしょ?その気がなくてもデータ転送はされてたからスパイの仕事としても大収穫よ。君が良ければデータ転送、止めてあげられるけど?」


元木「そこは本人の意志より紅葉の判断じゃねぇんすか……?」

風鳴「ここも結構色々な集まりなんだな」

来玖「まあ、そうですね。冬泉から送り込まれていることは記憶しています。スパイをするにしろ、僕の知っている限りでは紅葉との関係も悪くはなかったかと思いますが」

来玖「僕としては、現状のままで構いません。仮にデータの転送がされているにしろ、それを良しとせずとも悪しともせずに置いてくれているんじゃないですか?」

来玖 「僕としては、ですけどね」


木陰「現状敵ではない、ってこと。そもそも基本方針が違うのよ。そこの、泣いちゃってる痴女みたいな子って、冬泉だととっくに戦力外通告が受け渡されて、処理されるのよ。あんなメンタル弱くて情報外共有されると困っちゃうしね。打ち殺しちゃえば死体が見つかることもないし、楽なのよ。――話は変わるけど、ルナブラッドっていう宝石があってね。その処遇で今、冬泉と関係が悪いのよ。こちらとしても、君を飼い殺しにする理由が減っちゃったの」


木陰「私はいいけど、このままだと執行者が来ちゃうから一応ね。そっちの妖精さん?あなたのことも一応、知ってることを教えてあげる」


来玖 「……お気遣い、どうも」

風鳴「ん?まだあんのか、そんでもって知ってるもんなんだな」


木陰「絞りカス、ではあるんだけど。具体的にはサンスカイっていう宝石のカスなのよ。封魔の力がある宝石でね、一応風の力も少しは持っているわ」


風鳴「……?鉱物、なのか俺は?」


木陰「そこのバーサーカーも駆り出されてる日本だとかなり大きい大戦の立役者でね。その役目を終えた後は封印されてたんだけど」

木陰「皇って知ってる?いや、知らなくてもいいわ。皇っていう豪族が盗んじゃったのよ。滋賀にあったんだけどね。それを止めるために派遣したけど失敗しちゃってね。どうやら複製されてるらしいのよ」

木陰「それで、複製されたエネルギーの絞りカスがあなた。なんか、力の使い方が下手というか。自分の姿すらはっきりしない、みたいなことない?ある意味当然で、皇に由来する人間の顔や姿を借りてるだけに過ぎないからなのよ。記憶で概念をまとってるってこと。そこの痴女やえっちな少年と一緒ってことね」

木陰「ま、実害はないから放置してたんだけど。皇に見つかったらいい感じのバッテリー電池ね。私だってこんな良質な純度のあるエネルギーほしいくらいよ。身体くれ……、ないわよね」

木陰「十六夜くんはもうちょっと時間頂戴な。私が調べてあげるから。――――やってくれるか決めてくれた?」


風鳴「……確かに不安定っつえばいいのか、そういうのはあったぜ。そうか、反応に困る出自だな……。――でもまぁ、俺の役目が終わったときでいいなら来れてやるぜ。そん時にまだありゃ……。いや、おっさんが良いって言うならだが」

元木「えっちな少年……。いや、普通っすよ……普通。人間の三大欲求がうんたらとか言うじゃねぇっすか……、俺は一般的で健全な男子中学生っすよ……。なにもおかしいことなんてないんす……」

風鳴「はぁ、けどあれだな……。まっとうな種族や出自ってのじゃないのは、割りとクルな……礼を言うぜ。それでも自分を知れたのは一生モノの恩だ」

十六夜「自分のことは知ってるにこしたことがない……はず。よろしくお願いします」

来玖「知りたくないことと知らなくていいことってありますけど、この場合はどっちなんですかね。僕に限らず」


木陰「世の中知らなくていいことってないのよ。それに耐えられないなら本来夜叉なんて出来ないのよ。人の身にあるものが人あらざるものの力を宿すなんて、そもそもがね」


瀬川「そう……ですね……」

来玖「なるほど。また一つ勉強になりました。いや二つかな?」

元木「で?このポンコツのデータ転送を止めるってのは具体的にどうするんすか?」


木陰「記憶にアクセスさせてもらう。紐付いてるパスを解くだけね」


元木「――だ、そうっすよ。目ん玉くりぬかれるわけでも、耳にフランスパンねじこまれるわけじゃねぇんすから、ちゃちゃっとやってもらったらどうっすか?」

十六夜「そういうのって、止めたことが伝わって新しい不和の種になったりしないんでしょうか」

風鳴「死んだってことにしときゃいいんじゃねぇか?夜叉ならよくあることだろうしよ」


木陰「私とこれがもう接触してるのはわかってるから。止められて当然とでも思ってるんじゃないかなー?」


元木「合意の上でスパイしてる、なんてことはねぇだろうっすからね」

来玖「まあそのうち問題が起きたら勝手に止まりますよ。止めに来るが正しいんでしょうが。どっちからか、は知りませんけどね」


木陰「そう。思ってたより強いじゃない。気に入ったよ夕宙くん。――でも、有事の際はどちらにつくか決めてね」


来玖「自分の意志でってやつですよね。善処はしますよ」

元木「こいつ百瀬さんと住んでるんすよね……。百瀬さんの私生活が冬泉にリークされてるってことじゃねぇんすか!?そんなん許されないっすよ!?今すぐコイツの脳味噌ほじくり出してほしいっす!」

風鳴「なぁに、いざとなったら自爆心中でもしてやるよ。厄ネタも2つ取っ払えて一石二鳥だろ」

来玖「そら心強いことで」

稲生「ぅ……、げほっ……。やだ……とらないで……すてないで……天の、なのに……。でも……こわいよぉ……。どうして、こんな……そら、は……ぅぅぅ……」


木陰「報告書によると、ごっこ遊びしてるライナスの毛布を周りに壊されたんだって?そりゃあそうだよね、しんどくもなるよ。でも、バックアップを入れるかどうか、新しい毛布を手に入れるかどうかで何を悩む必要があるんだい?そんなに怯えなくても君以外の人間は君なんて見てはいないよ」

木陰「だってさぁ、よくも考えてみてよ。今までの人生逃げ続けて生きてきたのに、まだ逃げれる権利もらえちゃうんだよ?羨ましくて夢みたいで綺麗で泣いちゃう人もいるかもね」


稲生「……だって……だって……うぅ……」


木陰「私はどっちでもいいけどねー。楽しければいいし。――解体していただいて発展の礎になるつもりもないんでしょ?わがままで面倒くさいよね。甘やかされて生きてきただけあるなー。憧れちゃうなー。いいよね、泣いて蹲ってたら誰か助けに来てくれる人生してるんだもん。私、優しい人でいられる自信なくなっちゃった」

木陰「隠蔽大好きな君なんかより十六夜くんの実験のほうが遥かに楽しそうでやりがい、あるんだよね。瀬川くんもお疲れ様。実験終わったらレポート書いて持ってくるから楽しみにしててよ」


瀬川「はい、お疲れ様です……。ご帰路には僕の使い魔をお使いください」

祓川「圧、強いなあ……。天然モノはすごいなあ……」

稲生「……ぁ……ぅぅ……」


木陰「久しぶりに有意義な時間の過ごし方ができたよ。僕はラボに戻るよ。――気付いたらスパイロボ入れられるような部下たちに折檻しないとね」


▶木陰は立ち上がって、店を出ようとします


稲生「……今のままで、いたくない……。取り戻し、たかった……。でも……神様が、怖かった……。――けど……新しく、作る、なんて……『  』を、捨てる、ことに…………。どうしたら……よかったの……?」


木陰「そもそもそこからわかってなかったんだ。滅びの撃鉄引いておいてよくもまあ……。――名前は体を表すんだよ。自分で名前を捨てるようなことをするからそうなっちゃったの。ほら、それに名前つけてあげて」


稲生「……名、前……?……名前……」


木陰「記憶で見た限り、肉体を滅したのは君じゃないけど、存在は記憶と記録に残るんだよ?そうじゃなきゃ昔のアニメのテンプレが今のアニメにも残らないんだよ。黒歴史とか、サイコメトラーとか、光学迷彩とかSFとかね。元ネタがわからなくても単語の意味と効力は残るの。なのに都合が悪くなったから大事だったはずの名前を消して逃げて、存在をなかったことにしたのは自分なの。優しい存在がつなぎとめておいてくれてたみたいだけど、自業自得だからね?」


稲生「……ぇ……ぅぅ……」


木陰「結局さぁ、ライナスの毛布じゃなくて、ファイト・オア・フライトなんだって。楽だもんね。かわいそうな私を見てずっと腫物として扱ってくれるの。そのよくわからないお面つけてても何も言ってこないもんね。――私には関係ないけどさぁ、実験台になるつもりもないのに気だけ引きたいのとか私ノーセンキューで生きてますし。折檻する仕事もあるんだよ?」


稲生「…………」

稲生 「名前を……。捨てな、ければ……、あの子は、私から……消えない……?」


木陰「どうでしょうね。最初に消したのは自分なんだから、私にはわからないよ。研究する価値もない。解剖すらさせてもらえないのに答えだけもらおうとするなんて、報酬と対価のフェアトレードわかってないんじゃないの?――少なくとも次見るときには、その庇護欲で人生生きてますみたいな家畜の顔、やめてね。殺したくなるから」


▶そう言って木陰は店を出ていきました


祓川「そういえば……、ハコベちゃん。どこいったんだろ……。見つからなくてよかったって思うべきなのかな……?」

さいごに

ということで、第2部の始まりを告げるS13でした。
木陰というキャラが出てきましたね。このキャラは元々設定の土台があったものに、去年のキャラが提示してきたものとミックスしたようなキャラになっています。
紅葉の幹部にロクなやつはいないんでしょうね……。
稲生や風鳴、来玖など大量に設定を見た時から出したかった設定を説明してくれる人材、というのはかなり有り難い存在です。
伊良原もそうですが、GMとしては便利枠すぎてあまり多用はしたくないですね。
それでは、
ここまで読んでくださり、ありがとうございました!

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