TRPGリプレイ保管庫 それに昔書いていた文章を少し

実鬼 リプレイ [虚実性巫覡 S12 怪異との対峙]

2020/06/17 20:00 投稿

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2020年5月30日のオンラインセッションのリプレイです。
サプリは自作のもの(実鬼)を使用しています。
キャラクターの詳しい設定、ルール、術技などを見たい場合、
カクヨム、もしくは上のリンクをご覧ください。
参加者
  • PC1 稲生 天(イナオイ ソラ)『ネムさん』
  • PC2 花園 恋(ハナゾノ コイ)『kiri_GaD_Wさん』
  • PC3 元木 猛(モトキ タケシ)『kintaさん』
  • PC4 風鳴 颯天(カザナリ ハヤテ)『境界式さん』

雑記

S11に引き続き、投稿できてなかったので、ここの文章を差し替えました。
今回の話については第1部の終わりの話として作っていて、これをやりたいがために序盤の話を展開させていたとしても過言ではないくらいでした。
第2部の仕込みも入っていたので、バレていなければうれしいな、と感じています。
この話のカクヨムページはこちら
https://kakuyomu.jp/works/1177354054893111971/episodes/1177354054898092489

俺は隣町まで散歩にでかけた

コロナで自粛中で、どこも閉まってる上に遊びにも出かけられない俺は誰もいない深夜、こっそりと家を抜け出す事にした

ひっそりとした郊外にある、誰もいない公園

その日も誰もおらず、独りブランコを漕ぐ。しばらくした頃、全身に寒気が。

何か怖いな・・・そう思いつつも、別に帰る理由にもならず一人大車輪を楽しんだ

「あなたも回しに?」後ろから声をかけられた、振り返るとそこにはピンクのパジャマのそこそこ可愛いお姉さんが

「えぇ、そうなんです。やっぱ日中だと目線が」「えぇそうらしいですね」

「あなたも、回しに?」「・・・まぁそうですね」話していくうちに段々と俺は違和感を感じた

お姉さんはどう見てもパジャマ姿、とても息抜きに公園で遊んでいくような格好じゃない、こんな所でなにを・・・


「あなた、もう回さないんですか・・・」お姉さんの声・・・いやおかしい、明らかに上から聞こえてきた

「やりましょうよ、ブランコ・・・」俺は恐怖に震えながらも上を見上げた・・・

そこには、今話をしていたお姉さんの首吊り死体が!!お姉さんが言っていたのは「ブランコを漕ぐ」ではなく「ブランコのチェーンを首に回す」だったのだ!!

気がつくと俺の目の前には無数の人影が「回そう・・・一緒に回そう・・・」と俺に囁いている


「そこまでよ」聞いたことのある声、Twitterや動画でよく見る寺生まれのTさんだ

影によていき、今にも首にチェーンが回されそうな俺の前に来ると、自前の日本刀を振り回し

「破ぁ!!」と叫ぶ、すると日本刀の刀身が眩く光り、振り回した刀が次々と影を引き裂いてゆく!

全て影を斬り払うと、Tさんの呪文によって周りには光が走り、アッー!と言う間に影は全滅した。


「Tさんも息抜きですか?動画いつも見てます!」そう尋ねるとTさんは俺を指差し「まあね、息抜きにもならなかったけどね・・・」

帰り道で聞いた話によるとあそこは子供が遊ばなくなって久しく、ずっと遊ぶ相手を探している魔の公園らしい。

「すっかり朝日、見えちゃったね。えへへ……動画用にカメラでも回そうかな」

そう言ってバイクに飛び乗って爽やかに笑ってみせるTさんを見て

寺生まれはスゴイ、俺はいろんな意味で思った。


――光綿市 光綿支部紅葉――


瀬川「こうすれば……?いや、これだとダメだ。リスクが高すぎる。こうすると……、理論値でしかないか……」


▶瀬川は2週間、ほぼ不眠不休で書類を見たりパソコンに向かったりしていますね


風鳴「よくもまぁ飽きずにやるもんだな。コーヒーでいいのか?」

瀬川「ああ、ありがとう。こればかりは諦めるわけにはいかないんだよ」

風鳴「そうかよ。しょせん俺らが思いつく程度のことじゃ、長くやってきたあんたらの想定を超えるようなもんは出せねぇからな。――限界迎える前にどっかで休み入れとけよな」

稲生「……無理は、しないで、くださいね……。瀬川さんまで、倒れ、られたら……どうしようも、ない……、ですから……」

瀬川「そうは言ってもね……。僕はせめて使える頭脳だけは使わないと……、申し訳が立たないんだ」

稲生「……そう、ですか……。でも、倒れそうに、なったら……無理やりにでも、止めますからね……」


風鳴「さて、物好きな客が来た時のために仕事の方に向き合うとすっか。こんなんでも平時だからな」


元木「っす……瀬川さん今日もいつも通りっすね……。ちゃんと寝てるんすか……?」

花園「おっと、まだ作業中か……不眠不休はそれこそ仕事の効率が悪いと思うが……」

稲生「……やっぱり、止めたほうが、いいんでしょうか……」

瀬川「記憶がなくなるのはあるから、寝ているとは思うよ」

風鳴「よ。見ての通り、睡眠と気絶を混同しかねねぇ働きっぷりだ」


瀬川「わかったわかった……。休憩するよ。その間、調べたことについて報告するから聞いてくれるかい?」


風鳴「今回は止まってくれたな。よしきた、丁度いいから全員コーヒーでいいな」

花園 「や、俺はカフェモカで頼む」

元木「俺はブラックで……砂糖とミルク多めで」


瀬川「2週間ずっと、帯刀くんを元に戻す方法を調べていたんだ……。結論から言うと、難しい……ということになる」


瀬川「そもそも、人が現象になるためには人の風評が必要なんだ。実際にいる、っていう安心感といないかもしれないっていう仮想性の両方がある前提で大量の創作をされる必要がある」


瀬川「この風評を全てなくすことが出来れば帯刀くんは帰ってくるかもしれないが……、今は半ばミーム化していて現実的じゃあない」


風鳴「概念から取り除くんじゃなく、概念そのものを弱めるってことか?」

稲生「……一度、広まったものを……、完全に消し切る、のは……。ほぼ、無理、ですからね……。――特に、ネットとか、だと……」

風鳴「上書きするか、書き換えるか……ってとこか?」

元木「一時期流行るネタ程度なら半年もかからず誰も話題にしなくなるもんすけどね……」


瀬川「そういうことじゃない……。そうだな、(『自分の子供にりあむ』とか名付けない人)っていう画像があるだろう?」


瀬川「あの画像には本来別のニュースのインタビューの切り抜きで、いわば本人にとっても生活の一部を切り出したものでしかない。だが、何年も前のものを切り出し、定期的に話題に上がるようになる。一過性、というわけではなくネット社会で話題になったという実績そのものが発生するんだ」


瀬川「あの画像の子が今どうなっていようが、あの子の名前がりあむかどうかすら関係ないんだよ……。あの画像が存在する限り、あの年齢のまま、認識者の中ではあの子の名前はりあむとして、時間が停止する」


瀬川「『寺生まれのTさん』という概念に呑み込まれてしまった現状、『寺生まれのTさん』という単語を一般市民の深層意識から取り除かない限り、呑み込まれた帯刀くんを引きずり出すことは出来ない、っていうわけさ」


元木「大衆に寺生まれのTさんと帯刀さんを明確に分離させる方法が必要……ってことっすか?」


瀬川「そう、だね……。今日まで頑張ってきたが、それも難しいという結論になった。帯刀くんと寺生まれのTさんを分離させるというのは、紅葉の戦略にも反してしまうからなんだ。――仮に、無理にでも切り離して僕が処刑されてもそれは仕方ないが、帯刀くんや関わってきた光綿支部のみんなも処刑されるのを黙って見ているほど冷徹でもないし、僕は情を捨てられないんだよ」


花園「1人助けて全滅じゃあ、割に合わねー話だしなあ」

元木 「そうっすよね、わざわざ帯刀さんを寺生まれのTさんに紐づけしてきたんすから……」

風鳴 「Tさんっていう元々あったものに乗っかった形なのが今回な以上、それを風化させるのは戦力の低下にもなるんだろうしな。裏切りだと思われてもしゃーねぇわな」


瀬川「ただ、まだ帯刀くんを弔うことは出来る。完全に同化する前に帯刀くんだったものを叩くことで、寺生まれのTさんを弱らせずに帯刀くんを切り離すことは出来る。それは事実上、人間の間に殺すのと大差がないのだが、情報の波に埋もれてしまうよりは僕はいいと思っている」


花園「生かして戻せるんならそれに越したこたーねーんだが……。そう都合良くいくとも思えねーしなあ」

稲生「……そう、きましたか……」

元木「そんな……!まだなにかいい方法があるはずっすよ!――ほら!……なんか……!……その……」

風鳴「その場合体ごと帰ってくるのか?」


瀬川「それを僕は2週間近く探し続けてきたんだ。完全に現象にならなければ、辞世の句くらいは聞き遂げられるはずという結論になった。現象と人間の一番の差は生きていて死ぬという摂理で、その摂理に従うことで開放ができる……ということになる」


花園 「……都合良く仮死状態とかにできねーもんかな」


瀬川「そういう幻想は捨てたほうがいい。仮死状態の場合、要するに死んでいないので帯刀くんが完全に同化するまでの時間稼ぎにしかならない。それをするくらいなら放置して正義の味方になるのを応援したほうが精神的に苦痛もないだろうね」


花園「……放置しても益があるってんなら、最悪それも手か」

稲生「……でも、帯刀さん、自体が……相当に、強いのに……。戦って、しかも勝つ、なんて……とても、思えない……」


瀬川「僕も戦うよ。この間あげた水晶、それを使うといい。弔いたいというのは僕のわがままでしかないからね」


花園「勘弁してくれ、帯刀さんと瀬川さん両方いなくなったら誰が指揮取るってんだ」

風鳴「だが言っちまえば、あいつは勝つものって概念に近いんだろ?特に俺なんかは体よく祓われる側だ……。仮にそれで耐えたとしてまともな戦いになんのか?」


瀬川「その点は大丈夫だ。まだ帯刀くんであるのならば、徒党を組んで空間に乗り込んでくるやつが正義だ。夜叉はそのように定義されてあるから、『寺生まれのTさん』そのものが味方となる」


花園「帯刀さん自体を祓われる側にしちまうのか……」

風鳴「……なるほどね」


瀬川「だから今しか出来ない。――頼めるかい?」


花園「そう言われちゃあ行くしかねーだろーよ……。ただ、瀬川さんの命は預かれねえが」

風鳴「俺はいいぜ。あんたがそう決めたんなら、それに唱える異議は俺にはねぇ」

元木「……ぶっちゃけすげー嫌っすけどね。でも、一番嫌なのは瀬川さんだと思うんで、その瀬川さんがやれって言うんなら、――やるっすよ。」

稲生「……嫌、とは……、言わせてくれない、ですよね……」


瀬川「別にここでいう口約束に意味なんてない。嫌なら行かなくてもいい。どうせ今日を逃せば帯刀くんを戻すチャンスはないんだ。聞かなかったことにしてくれて構わないよ。――いつ行ってくれてもいい」


花園「……戻さなかった場合は帯刀さん自身は……どうなるんだ?その……、自我とかそういうやつは」


瀬川「消滅するよ。あの、『りあむの少女の写真』に自我があると思うかい?時間経過した本人ではなく、ミームとなった現象そのものにそういうものはないよ」


花園「……倒すにしろ何にしろ、大差ねー感じだなあ……」


瀬川「どうせ僕は身体も満足に動かせない、いわば一番紅葉で使えない人材からのお願いだ。彼女の最期くらい、看取らせてくれないか?」


元木「なに寝ぼけた事言ってんすか……、やっぱ根詰めすぎだったんすよ……。瀬川さん、あんたがここを纏める頭なんすよ、他の誰が欠けても瀬川さんだけは欠けちゃだめっす……」

風鳴「新しい頭が生えてくるわけでもねーしな。ま、賭ける命は等しくでいいならそれはいいだろ。これで3人は決まりだな」

稲生「……こうするしか、方法が、ないのなら……、やるしか……。何だかんだで、いつも、助けてくれてた……。恩返しなんかとは、とても言えない、けど……せめて、もの……」


瀬川「すまないね……。――昔、僕と伊良原。それに帯刀くん、祓川くんは戦友だったんだ。7年くらいだったかな。学生の頃からずっとPTを組んできた」


瀬川「僕が戦力外になった事件で、僕以外は英雄になった。それほどの功績を立てたんだ。僕は心底情けなかった。生き残ってしまったことに意味なんてなくて、戦場で見殺しにしてくれればどれほど良かったかと何度も思ったよ」


瀬川「数少ない僕の戦友の弔いくらいはしたい。前線を引かざるを得なかった僕の最後の願いだ……。帯刀くんのこと、頼むよ……」


▶ふらふらと車椅子で奥に引っ込んでいきました


風鳴「なるほどな、英雄様と来たか。色々納得だ」

元木「……んじゃ、ぶらっと行くっすか……」

花園「なあ……本当に行くのか……?」


風鳴「おっさんのことはハコベに任せるとして、神様への貢物でも用意しとくか。行かなきゃ見殺しにするだけだろ、死んだって感覚があるかも分かんねーけどな」

元木 「――行かないんすか……?そーっすね、色々要り様になると思うんで、寄り道して行くことにするっすか……」

花園「あー……、はあ。こういうとこが乗り越えた奴と乗り越えてない奴の差なのかねえ……」

風鳴「何かを成したか、なんて個人の裁量で変わるもんより確実に戻ってくるもんを優先するだけだ。――英雄として……とか、戦力外とか……じゃなく紅葉に戻ってくる帯刀鳴月が……。今は必要なんだろうよ」

稲生「あそこには、もう……行きたく、なかったけど……。行くしか、ないなら……、仕方ない……よね……」


――光綿市 住宅地――


▶葵朱音がいますね。住宅地に併設された公園で何か読んでいます


元木 「お、あんたは……なにしてんすか……?」

朱音「ん?ああ、あの時の。じゃあこれも知ってるんじゃない?」


▶そう言って、本のカバーを外し、ほも奴隷の漫画を見せてきますね


花園「あー……『モテなくて最底辺だった俺が転生してほのぼのもふもふ奴隷を拾ってハッピーのんびりライフ』か」

朱音「母さんの書いてた小説、漫画になったんだって。アニメ化も決まったみたい。――凄いよね」

元木「前少し読ませてもらったやつか……、何が受けるかわかんねぇ世の中だな……。身内からアニメ化作品が出る気持ちってのは、いいもんすか……?」

花園「本になるってのは大変だからな……。本当に大変なんだ……修正とか書き下ろしとか宣伝用のイラストから色紙にポストカード……」


朱音「うーん……、あまりいいものじゃないよ。私のほうがきれいな文章書ける!って思うし。でも、やっぱどこか懐かしいんだ。兄貴の思い出を母さんが美化してくれてるみたいで」


元木 「そっか……思い出は、綺麗な方がいいよな……」

風鳴「そういうもんなんだな。っと初めましてだな、喫茶店紅葉の風鳴颯天だ。タケシの友人だってんなら来店してくれりゃサービスするぜ」


朱音「はは、ありがとう。やっぱりあそこの喫茶店、変な人が多いんだね」

風鳴「……まぁ親戚とは言え住み込みで世話になってるから、仕事の手伝いぐらいはね。労働法違反?ってやつではないってことで」

元木「外での読書もいいが、気が向いたら行ってみるといいっすよ、変な奴しかいねーっすけどね。そんじゃ」

花園「うう……締め切りが、締め切りがぁ……」


――光綿市 自然公園――


▶ベンチでうなだれてる萩野がいますね


花園 「うん?何か見覚えあるな……」

風鳴「俺らの先輩じゃねーか?何してんだよ真っ昼間に」

秋夜「ん?ああ、光綿紅葉の人たちか。そうか、俺栃木まで飛ばされたのか……」

元木「その言葉はそっくりそのまんま返ってくるっすよ……」


秋夜「いや、聞いてくれるか?ことりちゃん……、俺のか、か、かの……じょがな……。最近浮気をしてるらしいんだ。いや、俺も彩音から聞いただけだから本当かどうかわからないんだけど。だから、確かめようとことりちゃんの家に行ったら……、ここにいたんだ」


花園「ふむ。……なるほどな」

風鳴「そいつは、そのなんだ……御愁傷様だ」

元木 「浮気だと思うから浮気なんすよ……。疑いだしたらキリがねぇっすよ……知らんすけど。」

稲生「……空間跳躍……?」


秋夜「まさか家の前に転移装置を置くとは思わなかった……。でもそうか栃木か……。どうするかなぁ……新幹線……?」


花園 「……あー、もしかして金が入用か?」


秋夜「いや、財布はポケットに入れてるから大丈夫です。それより、ここ悪鬼多いっすよ。もうちょっと除去しないと上に怒られるっすよ」


元木「ご忠告どうも……努力させてもらうっすよ……」

風鳴「そういや前もそれで神様に怒られたな。人手が足りてねーから手伝ってほしいぐらいなんだが、しょうがねぇ回ってみるか」

花園「本業が忙しい上に予定が合わない、オマケに俺は単独じゃあ戦力外ときたもんでなあ……」


秋夜「――でも、なんかここの悪鬼、変なの多いですよね。何処行ってもこのはちゃんこのはちゃんこのはちゃんってなんか俺の妄想見てるみたいで」


風鳴「そういうもんじゃねーのか?」

元木 「他を知らないんで……今の時代そうなるんじゃないんすか?」


秋夜「いや大体悪鬼はネットミームとか、なんか昼ドラっぽいのとか、なんか男子中学生の妄想みたいなのが多いんすよ。こんなこのはちゃんこのはちゃんはしてないっすね。なんか大本の原因とかないんですか?」


稲生「――そう、言われてみれば……たしかに……」

花園「正直、悪鬼の仕組みもよく分かってねーしなあ。変なのが湧いてんのは……、誰かがそう向けてるってことか?」


秋夜「俺は詳しくないっすけど……母さんにそれ伝えてみてください。俺は……もう一度ことりちゃんに会いに行ってくるので」


▶そう言うと、風に紛れるようにジャンプすると、そのまま消えました


元木「……考慮する点ではあるかもしれないっすね……」

風鳴「折角のありがたいお言葉だ。もうちょい寄り道していくか」


――光綿市 池――


▶和風庭園が広がっている穏やかな散歩コースですね。君たちを見かけると女性が話しかけてきます


??「こんにちは。紅葉の方……ですよね?」


花園「……どちら様で?」

風鳴「おr……自分と彼女はそうだけど、懇意にしてくれてるお客様か?」


樋爪「ああごめん。なんか紅葉の人たちってどこも雰囲気似てるのよね。私は樋爪、恋。恋愛のレンね。ここには神様を探しにきたの」


花園「……はー、また結構な偶然もあるもんだな」

風鳴「ってことは、あんたも同業者か?俺は風鳴颯天だ、神様ってまたなんでそんなもんを?」


樋爪「去年は白死蝶っていうのを調査してたんだけど……、あんまり記憶がなくって。だから記憶を司る神様がいるって話を聞いて。紅葉の人ってみんな変人だからそういうの詳しいんじゃないかなって」


花園「あー、俺は花園恋だ。同じ漢字の名前、初めて会ったぞ」

風鳴「……知ってるかタケシ?こん中だと古株だよな」

元木 「古株つっても数日っすけどね……こないだあった神様だって名前さえ聞いてないぐらいっすよ?」


樋爪「あーやっぱり神様に会ったことあるとか言える変人チームじゃん。紅葉ってゲーセンくっついてるし、やっぱヤバい人しか来ないんだね」

樋爪「1つ聞きたいことあるんだけど……、Vtuberって知ってる?秋月このはちゃんって言うんだけど」


風鳴「そこは否定できねーな。知ってるな、動画を見たことはないが」

花園「残念ながら知ってるな」

元木「それは知ってるっすよ?それがどうしたんすか……?」

稲生「……ここらへんでは、悪鬼としても、よく出てきます……」


樋爪「ここの、記憶を司る神様の情報を調べると必ずこのはちゃんに繋がるのよ。悪鬼……悪鬼羅刹になるほどたくさんかな。本で調べてもVtuberの情報が出るのよね。1991年に刊行されたのにね」


元木「は?俺が生まれる前の話じゃねぇか、その頃Vtuberどころか……」


樋爪「明治時代に作られた本にもVtuberって単語が出てくるのよ。記憶改竄されてる、というより知識をいじられてるんじゃないかなって。それなら私の記憶のヒントになるかもしれないって思ったのよ」


樋爪「私、しばらく栃木に賃貸を借りたから。この辺の紅葉に行けばいるのよね?頼らせてもらうから」


花園「そりゃあ、まあ、結構なことで」

稲生「……なんだか、とても……厄介そうな、ことに……なってますね……」

元木「なるほどっすね……そりゃどうも、面倒ごとの持ち込み大歓迎っすよ……」

風鳴 「とんでもねぇ話だなそりゃ。確かに歴史的なものを調べたりもしてるが、初耳だったな。おっさんは知ってんのか、これ」


――光綿市 山城公園――


▶四季がいますね。ペットボトルロケットで遊んでいるようです


稲生 「……」

花園「……帰るか」

元木「……なにしてんすか……先生……」


四季「あ、これ?伊良原くんの新作」


元木 「……なんすか?着弾したところに魑魅魍魎を吐き出す兵器っすか?」


四季「まあ、見てて」


▶四季はペットボトルロケットを稲生に向けてぶっ放します


稲生「……えっ、わわっ……!?」


▶当たる……!と思った瞬間、ペットボトルロケットは身体をすり抜けて、後ろに落ちます


稲生「……あ、れ……?すり、抜けて……?」


四季「ゲームの物理判定を忠実に再現したものらしい。私が接地判定を設定していない稲生くんには当たらない、というわけだ」

四季「これを使って不可視の神様をぶち殺すんだって」


元木「へぇ、便利っすね……。設定してたら稲生さんはどうなってたんすかねぇ……」

風鳴「……色々ぶっ飛んでて理解が追いつかねぇ」

花園「つまりは……『データがあるなら神様だって殺せる』理論か」


四季「私にもよくわかってないけどね。まあなるものはなったから」


元木「そういや先生、さっき息子?さんに会いましたよ、そんで……この一帯の悪鬼の偏りについて聞いてみろって言われたんすよ、羅刹がこのはに偏っている理由、なんか知ってるんすか……?」

風鳴「彼女の名前がことりだったか?他にも彩音とか言ってたが」


四季「あーはいはい。悪鬼がこのはちゃんに偏ってるっていうのはこっちでも把握してる。でも、原因がいまいちわからないのよね」


元木「こないだあった神様も、このはだったっすよね……」


四季「それも含めて調査するアイテムをくれって要求して出てきたのがこのペットボトルロケットなのよね……」


風鳴 「それは見つけた後なら使いそうだが……」

元木「……発想がロケットと同じくぶっ飛んでて理解ができねぇっすね……」

花園「どうしろってんだこんなもん」


四季「ま、なんとか使いみちを探してみるわ。息子に関してはただのノロケだろうし気にしないでいいわよ」


元木「それはなんとなくわかったっす……んじゃ、そろそろ――いくっすか」

稲生 「……こわかった……」


――光綿市 杜――


▶白い悪鬼がありますね。入れそうです


風鳴 「供えもんは直接持ってけるもんなのかこれ。一応こっちに置いとくか」

元木「白で入れるってことは、招かれてるってことっすよね……。無事に返してくれる保証はないんで、目的も目的っすからね」

花園「ああ……とうとう来ちまった……」

風鳴「ここに来るしか他に方法もねーしな」

稲生「……仕方ない……」


――杜の慨世――


ソラ「やあやあ、よく来たね」


花園「ええ、まあ、お久し振りで……」

稲生「…………」


ソラ「まあ、ゆっくりしていきなよ」


風鳴「ゆっくりか。それならこっちに直接持ってくりゃよかったか」

花園「さて……どうする?俺は正直このまま帰ってもいいとは思うんだが」

元木「そういえば名前を聞いていなかったな、まさかソラとは言うまい?」


ソラ「お供えは心が大事だから大丈夫だよ。僕はソラだよ。見たらわかるだろう?」

ソラ「名前は実体を縛るものなんだ。名前があるからそこにいる存在だと認知されるんだよ。弱者には弱者相当の名前、強者には強者の名前があるんだ。君たち程度なら、忘れ形見の名前を名乗っても害はあるまい」


このは「それに、君たちは名前に縛られた哀れな帯刀を助けに来たのだろう?時間は稼いであげるから、準備でもしておくといい」


風鳴「準備か。たしかにこっちに有利な状況になっても、素直に勝てるとは限らねぇ。ありがとうよ」


ソラ「いいんだよ。帯刀のあとを継いで毎日お供えしてくれよ」


花園「ああ……嫌になる。紅葉の連中ってのは毎度毎度こんな真似してんのか……?」

元木 「神様はなんでもお見通しだな、普通にやっても勝てないというとこまでか」

花園「元木、風鳴、稲生……やるんだな?やるってんなら、俺も……まあ、頑張るさ」

風鳴「……ああ。そうだな、今ここでな」

元木「今更迷うな、死ぬぞ」

花園「しゃーねえ、しゃーねえなあ!クソッ!」


▶風鳴 妨害結界 結界壁

▶花園 ナズーリン[高級牛乳]剛招ビート[鋭招来]集気法[桜花集気]

▶稲生 サモン鳥[輪廻彩声]メロウガイスト[サモン鳥]

▶元木 エレメントボム[ルーミア]


風鳴「暴風の壁、颶風の檻。集い重なりて……いや、俺らに力を」


ソラ「さ、僕が分離させた抜け殻の帯刀を呼ぶよ。――所有権があいつになって空間が変質するから、耐えきってよ」


――砂上雪花――


▶空間が絞った写真のように回転し始め、そのうち大きな木が映り始めます。そのうち、陽炎が揺らめくように帯刀さんだと思われる黒髪の女性のシルエットが出てきます。鞘を縦に構え、ゆっくりと刀身を引き抜いていきますね


花園「ああクソ、やりづれえ。人類に害為す敵だってんならまだやりやすかったんだけどな」

元木「タテワキ、あんた、まだ帯刀か?」


ソラ「本当に本人なら、少なくとも僕に襲いかかったりしないよ。悪意にまみれて非業の死を遂げたこの身体と違ってね」


稲生「……ッ……」

風鳴「今度のこれも、善意とは到底呼べねーだろうがな」


このは「自己満足がしたい、哀れな男の願いを聞き入れてやったんだ。無様に死ぬなよ」


元木「礼を言わせてもらうぞ」

花園 「つくづく、ロクでもねえ世界に生まれちまったもんだ……」


▶戦闘前行動 風鳴 石を拾う

▶戦闘前行動 元木 鈴瑚 うどんげ


▶[行動数追加]寺生まれの帯刀 すり抜け 抜砕竜斬(移動時、物理14d11ダメージ)崩雷殺(火物理精神12d10)[聖]

 102ダメージ[風鳴:蚊雷・オンリーイベントカタログ2個][花園:庇う[守護者(鉄壁・きた!盾きた!メイン盾きた!・パリィ・かざぐるま・コットンガード・ファーコート)元木][稲生:蚊雷]

▶全員戦闘回避

 風鳴 成功 花園 成功 元木 成功 稲生 成功

▶ 寺生まれの帯刀 紫電滅天翔(火物理8d8の6回)発勝する神気也(願い物理5d5。対象の物防を-50する)風鳴風鳴

▶風鳴 戦闘回避

 成功 放棄 41ダメージ 40ダメージ 43ダメージ 36ダメージ 44ダメージ 38ダメージ[蚊雷・中京間畳][ガチャ爆死:風鳴]

▶寺生まれの帯刀 雪風巻(敵全体の物理防御と物理追加ダメージを-20する)鬼の閃光(願い精神全体回避不可10d10)

 60ダメージ[風鳴:スライド式携帯電話][花園:携行食[キュアシャワー[応急薬]][元木:2軸ヒンジ式携帯電話[マミゾウ]・例大祭カタログ][稲生:スライド式携帯電話][ガチャ爆死:元木]

▶寺生まれの帯刀 崩灯(自分の物理追加ダメージを+20)八重一輪(恋物理17d19)

▶元木 戦闘回避

 成功[大合奏[八橋]]


▶帯刀が鞘から抜いた途端、神速の速さで刺し貫き、気づいた頃には後ろ側に立っていますね


風鳴「流石に速いな、準備の時間を貰えたのがありがたいぜ」

花園「とはいえもうズタボロもいいとこだがな……そう何度も食らえねえぞ」

風鳴「だからこうして張り続けてんだ、上手く使って耐えてくれよ!」


▶元木  ナズーリン[例大祭カタログ] 夜鷹の爪跡[霞二段・星屑の破者・キッコロ・アニヒレート]通常攻撃[霞二段・星屑の破者・キッコロ・アニヒレート][落とし前:結界壁]

 成功 成功 成功 成功 25ダメージ 26ダメージ 26ダメージ 25ダメージ 25ダメージ 26ダメージ 25ダメージ 25ダメージ[ガチャ爆死:風鳴][エレメントトラップ]67ダメージ 63ダメージ 70ダメージ 75ダメージ 69ダメージ 66ダメージ 70ダメージ 70ダメージ 73ダメージ 73ダメージ 64ダメージ 63ダメージ 73ダメージ 60ダメージ 69ダメージ 73ダメージ

▶寺生まれの帯刀 崩雷殺 発勝する神気也

▶花園 元木 戦闘回避

 成功 放棄[庇う:守護者][大合奏:リリカ]


元木「準備はしている、覚悟をしてくれ」


▶明後日の方向にボウガンをガトリングのように射ち回すと、着弾地点から影が伸び、帯刀のシルエットを撃ち貫きます


▶花園 ナズーリン[コールドスプレー]剛招ビート[鋭招来]集気法[桜花集気]

 29回復

▶稲生 セージ にゃーん[柳浪・裂帛・レタブリスマン]

 17回復

▶タイムカード セージ リェチーチ[リストーロ・柳浪・裂帛・レタブリスマン]

 32回復

▶[石投げ[ページャー・アイススリンガー[魔神剣[足刀蹴り・上段足刀蹴り・キルストリーク・アグレス・月はやがて輝いて・ダークウェポン]][弧月斬][魔神剣・双牙[ダークウェポン]]風鳴 影の御札 魔神剣[ダークウェポン・足刀蹴り・上段足刀蹴り][弧月斬][魔神剣・双牙]

 成功 2ダメージ 98ダメージ 37ダメージ 39ダメージ 13ダメージ 成功[閃き]50ダメージ 30ダメージ 31ダメージ[マミゾウ][リジェネ][エレメントトラップ]79ダメージ 82ダメージ 83ダメージ 68ダメージ 70ダメージ 79ダメージ 70ダメージ 79ダメージ 70ダメージ 79ダメージ 70ダメージ 74ダメージ 80ダメージ 83ダメージ 77ダメージ 76ダメージ


風鳴「叩きまくる!援護頼むぜタケシ!」

元木「風の妖精とはなんだったのか……!ハハハハハッハ!!!」

風鳴「自称だからな。使える属性や要素はありがたく使わせてもらうのさ……っておいおい」


▶後ろからシルエットとは別の、黒髪のお姉さんが気づけば歩いてこちらにやってきます


Tさん「敵を倒す時はそれじゃダメだよ。そうでしょ?斬れば死ぬんだから、ちゃんと斬らないと。ちゃんと教えたでしょ?」


Tさん「破ぁ!!」


▶自動 Tさん 斬鉄剣(敵の最大生命の半分のダメージを軽減不可固定ダメージで与える) 

 1900ダメージ

▶破ぁ!!と叫んだ途端、早業で刀を抜き、バラバラに斬り刻み、黒いシルエットは女性の肉体を有しながら地面に倒れ伏します


花園「……マジか」


Tさん「息の根を止めたいなら、ちゃんと脇を締めないと。ご主人様に怒られちゃいますよ?」


▶そう言ってウインクし、寺生まれのTさんは消えていきました


花園「……あー、ゴホン。……『寺生まれってスゴイ、改めてそう思った』」

元木「寺生まれはスゴイ、俺はいろんな意味で思った。――か」


ソラ「さあ、切り離した人間の身体を弔ってやれ」


稲生「……これで……終わって、しまった……のかな……」

花園 「……二度とやりたくねえな。大した理由もなく仲間を……はあ」


▶そう言って帯刀を背負います


風鳴「んじゃ、持って帰らせてもらうぜ。世話になった、日課はちゃんと引き継ぐぜ」

元木「――帰還する」


ソラ「掃除もしろよー」


――光綿市 杜――


▶瀬川がいます。ハコベに介助されながら、珍しく歩いてきたようですね


瀬川「こればかりは自分の足で、歩かないと……。僕も情けない姿ばかり見せられないからね」

元木「……終わったっす」

稲生「……あ……瀬川さん、歩いて……大丈夫、ですか……?」


瀬川「そうか。帯刀くんを、こっちにもらえるかい?」


花園「……ああ、大丈夫なら、いいんだが」


▶瀬川はゆっくりと帯刀を地面におろすと、なにか唱え始め、魔法陣が展開されます。そのうち死体が消えてなくなりました


風鳴「いいのか?」

元木「……随分一般的な弔い方とは違うっすね」


瀬川「ふぅ……。これで遺言は果たせたかな。迦葉にも名目が立てれるよ」

瀬川「ありがとう。僕はもう、会えることもないが……。――君たちはまだ帯刀くんに会えるからね。そのときに、お礼を言ってくれ」


花園「……ああ、そうするよ」

稲生「……私は、何も……出来なかった……」

風鳴「そうか、概念としてはまだこっちに作用してくれるんだな」


瀬川「同化しただけだからね。意識とかは末期の帯刀くんと同じ程度には会話も通じるだろう……。――今日は、嫌な役割をさせて悪かったね。僕が行ければよかったんだが……」


元木「俺らが言伝しても魅力半減じゃないっすか……?ビデオレターでも撮るっすか……?」

花園「元木達がいなかったらと思うとぞっとするな……。かなりの強敵だった……」

風鳴「ちゃんと脇を締めないとご主人に怒られる、ってお小言貰っちまったよ。ま、これで最後じゃないならそれでいいさ。ついでに神様への奉仕活動は担当するぜ」

稲生「……私は、ここには、必要の、ある時、以外は……。来たく、ないので……その役目は、お願いします」

ハコベ「同化……」



瀬川「夜叉になると30が寿命、というのは話には聞いていたが……。最初が帯刀くんというのもままならないね……。僕なら、どんだけ良かったか。祓川くんにも連絡して来てもらう約束をしたが……、泣くだろうなぁ。僕だけでもしっかりしないと……」

さいごに

ということで、シナリオの転換点のS12でした。
ここから違う話を展開していくことになるんですが、本筋は決まっているので枝折れはしない……はずです。
物語として必要な話だったので、PLの人に受け入れてもらえると嬉しいですね
それでは、
ここまで読んでくださり、ありがとうございました!

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