イマジナリーブック

第425回(9月期)月間新人漫画賞「副担当部長・Y氏激賞作品」『肖像画“M”』あとがき

2015/11/10 19:46 投稿

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  • 井上雄彦
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  • 山本直樹
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どうも。



さて今日は、僕の「最初で最後の読みきり漫画」である『肖像画“M”』が上記の通りニコニコ静画にて公開されるに到った経緯、もしくは、なぜそのタイトルに「副担当部長・Y氏激賞作品」という鬼の首を取ったような宣伝文句がついているか、について正しく書いておく。

なぜブロマガに書くのか、と言えば、他でもない、本日の主役である「漫画」や、あるいは、僕の「動画作品」に比べて、観覧数が圧倒的に多いからである。

例えば動画は100いけば良い方だが、このイマジナリーブックというブロマガの個々の記事の観覧数は、およそ500~2000である。

ゆえに、大多数の「僕のファンでない通りすがりの人たち」にとって、このブロマガの記事が、『肖像画“M”』という作品を読むきっかけとなるだろう、と考えたわけである。

というわけで、手っ取り早く、話を終らせてしまおう。

まず、この漫画『肖像画“M”』は、そもそも「なかよし60th 新人本誌掲載争奪戦第2弾」用に描かれたものであった。
テーマは「夏恋」であった。
ゆえに、自分自身まったく興味のない「恋愛モノ」になっている。

しかし、結果は落選。

今思うと、それは当然の結果であろう。

そもそも画風自体、少女マンガ向きでないこともさることながら、内容自体が「いじめ」を含んでいたりするので、重過ぎる。

しかし、意外なことに、この作品自体に僕は未練があった。

なぜかというと、――恥ずかしい話、ともなりたかひろ史上、はじめてと言っていいほど「本気」で創った作品だったからである。

僕は元来、小説家であり、詩人であり、動画製作者だが、それらの作品群がいかにプロップス(評価)を受けていようと、それは「本気」で「努力」したものではなかった。どれも、ほんのお遊びだったのだ。

しかし、自分にとって、まったくイロハも知らない、あるいは、まったく才能のない分野であろう、「漫画」というジャンルに、あろうことに「本気」を出してしまったのだ。

ゆえに、口惜しい、と思ってしまった。

そんな経緯から、ヤンマガの月間(9月期)新人漫画賞に応募したのだ。

しかし、一回目の「なかよし」の時の応募とは違い、今回はこの時点で、一つの「悪計」が働いていた、と言ってよい。

まずもって、漫画そのものの完成度によって、「正当な評価」=なんらかの「賞」を貰おう、という「正道」な考えはハナから持っていなかった

むしろ、これまでたびたび起してきたような、「邪道」な戦法で、相手を「恐喝」し、なんらかの「箔」=「価値・宣伝材料」を得てやろう、と思っていた。

僕はその「邪道」な戦法を2つ考えた。

1つは、もしなんの賞も取れず、落選したならば、「この漫画は村上直樹先生のある作品をそのまんまトレース(模倣)したものですよ。つまり、この画風を『下手だ』と言うことは、そのまま、『村上直樹先生の絵が下手だ』、と言っていることと同義ですよ」という、捨て身の言い訳で恫喝すること。


2つ目は、落選するのは大前提として、わざと住所を曖昧にする手である。この賞は、落選したとしても、編集部の寸評と共に原稿が送り返されるのである。そして、受賞作が発表されてもボツ原稿が遅々として届いていなければ、それを理由にして「編集部に電話する(交渉する)」ことが可能となる。

どちらにせよ、僕にとってダークな面で何らかの「箔」(価値=宣伝材料)が得られれば結果オーライなわけだが、結果的に、2つ目の「邪道」な戦法が通ったのである。

そしてこれには、僕自身、まったく信じていなかった「漫画家としての実力」で勝ち取った面も、誇張ではなく少しある。

疑う者は9月期の結果発表のページの副編集部長・Y氏のコメントを見よ。

要約すると、彼が今回高い点数をつけた作品のジャンルの一つに、「いじめられっこ」と書いてある。

これは僕の『肖像画“M”』のことを言っている、否、言っていた、というのが後に判明したのだ。

それは昨日(1110日)の21時のことである。

僕は上記の如く、ボツ原稿がまだ返ってきていない、という理由から、ヤンマガ編集部に電話をかけた。

そして、

「あの、9月期の新人漫画賞に応募した、ともなりたかひろという者なんですが。いやぁね、別に落選したことに文句をつけたくて電話したのではなくてですね、その落選した原稿がまだ返ってきてなくてですね」

というくだりから始まり、相手の編集者の方も、ああ、そうですか、すみません、もうとっくに皆さんに送ったのですが、と動揺しだし、僕はそこにすかさず付け込み、

「応募した原稿は必ず返却する、というのは、まぁ、あなたがたの決めた規定なわけですから、現時点では、それを破った、ということになるわけですね。そこで、一つ、取引き、というか、お願いがあるんです。いや、別に脅しているわけではないんですよ。僕、小説家ですから、そもそも漫画家になるつもりはないわけですし。ただ、サイトに載っている、副編集部長さんの意見が聞きたいだけなんです」

と「いじめられっこ」の作品=『肖像画“M”』である、という「確定」を取りに話をけしかけた。

果たして、それは事実であった。

副編集部長さんが評価していた「いじめらっこ」の作品は、僕の『肖像画“M”』だったのである。

ウソだと思うなら、今すぐ君がヤンマガの編集部に電話をかけて確認してみればよいだろう。

というわけで、「副編集部長・Y氏激賞」という「冠」=ある意味「裏受賞」を獲得した、というわけなのである。


最後になるが、この『肖像画“M”』という漫画に対する解説はしない。この25枚の短編は、誰が読んでも分かる平易な内容だからである。

ただ一つ、タイトルの意味にだけ少し触れておく。

読んだ方なら分かるであろうが、『肖像画“M”』の“M”は、もちろん「めがね」の“M”であるし、中間(Medium)=友達以上恋人未満の“M”でもある。

以上である。


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