岩上安身のIWJ特報!

【第84-85号】岩上安身のIWJ特報!「第3次アーミテージレポート」全文翻訳・完全注解(2)(3)

2013/05/05 13:54 投稿

  • タグ:
  • IWJ
  • 岩上安身
  • アーミテージレポート
  • 日米関係
  • エネルギー問題
  • 原子力発電所
  • メタンハイドレート
  • シェールガス
  第84号
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
             岩上安身のIWJ特報
      「第3次アーミテージレポート」全文翻訳・完全注解
    〜属国・日本への米国からの命令書を徹底的に読み解く(2)
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

==================================
◆異常に高い日本の◯◯◯
==================================

 唐突だが、クイズである。次の数字は何を表しているか、お分かりだろうか?

< インド60%、ナイジェリア63%、中国64%、フィリピン70% >


 御覧の通り、発展途上国では、軒並み高い数値である。次に、先進国を見てみよう。

< 英国14%、米国26%、ロシア29%、イタリア34%、ドイツ36% >


 今度は発展途上国に比べ、先進諸国ではずっと低くなっていることが分かる。

 さて、これが何を示す数値かお分かりになったであろうか?

 実はこれは、「マスコミの鵜呑み度」を示した数字で、日本はなんと70%なのである。

 これらの数値は、東京都市大学名誉教授の青山貞一氏が調査を行ったもので、青山氏が運営するHP上に掲載されている(※1)。

 その中で青山氏が「日本国民は新聞、テレビなどマスメディアの情報を先進国の中で最も無批判に信頼している」と述べているように、日本国民のマスコミへの信頼度は、他の先進国と比べても明らかに高い数値であり、発展途上国と同じレベルなのである。

 さらにもうひとつ、興味深いデータとして、新聞の発行部数がある。

 国際ABC協会(※2)によると、2011年の新聞発行部数世界第1位は読売新聞(約1000万部)で、2位が朝日新聞(約775万部)、3位がインドの「The Times of India」(約410万部)、4位が毎日新聞(約340万部)、5位が日本経済新聞(約300万部)となっており、上位5位内に、日本の新聞会社が4つも入っている。

 つまり、日本は、世界一の新聞大国であり、国民は世界で最も新聞を読み、そしてそれを疑いもせずに鵜呑みにしている発展途上国と同じレベルの民度の国なのである。言い方を変えれば、世界で最も新聞・テレビに「洗脳」され、「操作」されている国民なのだ。

(※1)「E-wave Toyko」に掲載されている論評「日本人のマスメディア<鵜呑み度>は世界一」

(※2)国際ABC協会とは、IFABC(International Federation of Audit Bureaux of Circulations)のこと。公式ホームページは(http://www.ifabc.org/


==================================
◆冷遇された安倍総理とその逆を報じるメディア
==================================

 日本のメディアによる情報操作(マニピュレーション)の、ほんの一例を挙げよう。

 2月22日(現地時間)にオバマ米大統領と会談を行った安倍晋三総理は、普天間飛行場移設を早期に進めることや、原発ゼロの見直し、北朝鮮への制裁強化などを約束した。特にTPPについては、共同声明を発表し、交渉参加を表明。正式な交渉会合への参加に向けて一段と加速した動きを見せている。

 しかし、日米首脳会談で話し合われた議題に対する安倍総理の答えは、どれも米国側から言い渡されたものだ。本メルマガで取り上げている第3次アーミテージレポート(昨年8月発表)には、会談で取り上げられた課題について、米国から日本への要求が書かれている。

 さらに、2月19日付のウォール・ストリート・ジャーナル紙には、安倍総理への公開書簡として、防衛予算の増額や中国を煽らないことなどを命令口調で指示されている(※3)。2月以降の安倍総理の動きは、まさにこのシナリオ通りだった。

 首脳会談の直後、日本の一部マスコミは、「攻めた首相『期待以上の成果』(※4)」「TPP交渉参加、米から『満額回答』(※5)」「抹茶アイス用意しました…好意表すオバマ大統領(※6)」などと題した記事を報道し、その「成功」を煽った。

 しかし、実際はどうだったか。

 昼食会では、オバマ大統領はミネラルウォーターしか飲まず、夕食会はなし。会談後の共同記者会見も、ファースト・レディー外交もない。会見終了後、報道陣の前に姿を現した2人は、記者から言われるまで握手すらしなかった。「成功」どころか、完全に邪険な扱いをされているのである。

 こうした真実を多くの国民は知らされず、一部の操作された事実のみを受け取り、それを信じてしまう。それが日本の現状なのである。


(※3)2013年2月19日 ウォール・ストリート・ジャーナル(日本語記事)

(※4)2013年2月24日 産経新聞

(※5)2013年2月23日 Sankei Biz

(※6)2013年2月24日 読売新聞


==================================
◆第3次アーミテージレポートは何を言っているか
==================================

 さて、ここからが本題である。

 本メルマガは、今年2月3日に発行した「岩上安身のIWJ特報!第75号 『第3次アーミテージレポート』全文翻訳・完全注解(1)」の続編である。

 この第75号のメルマガ発行に合わせて、「第3次アーミテージレポート」の全文翻訳記事をホームページで公開したところ、これまでにないほどのアクセス数を記録し、また大変多くの反響があった(※7)。

 全文翻訳を読み進めていけば、アーミテージレポートのシナリオに沿って日本政府が動いていることに、否応なく気づくことだろう。しかし、こうした不都合な真実を、日本のマスメディアは決して報じない。

 「第3次アーミテージレポート」は、「はじめに」「エネルギー安全保障」「経済と貿易」「近隣諸国との関係」「新しい安全保障戦略に向けて」「結論」「提言」の7つの章に分かれているが、前回のメルマガでは、「はじめに」と「エネルギー安全保障」の前半部分を紹介した。本メルマガでは、「エネルギー安全保障」の後半部分についての分析を紹介したい。

 「エネルギー安全保障」の後半は、「天然ガス」「メタンハイドレート」「地球規模の石油、ならびにガス共有地/公有地の確保」「経済と貿易」「日米経済関係の活性化と確保」といった5つのカテゴリから成っている。

 先の3つのカテゴリでは、それぞれのエネルギー資源についての貿易状況を伝えるとともに、「安全保障体制の一環として、米国と日本は、軍事上の同盟だけでなく、天然資源に関しても同盟すべき」などと述べている。そして「(ペルシャ湾と日本を結ぶ)シーレーンの確保などにおいては、東京(日本政府)は多国籍軍との協力を強化する必要がある」とペルシャ湾への自衛隊派遣という具体的な要求まで行っている。

 あとの2つのカテゴリでは、日本にTPPへの交渉参加を促し、さらに、米国・日本・カナダ・メキシコの4カ国でつくるエネルギー・安全保障協定(CEESA)に参加するよう求めてきている。このCEESAについては後述するが、その内容からは日本に対する米国の傲慢な姿勢を窺い知ることができる。

(※7)「第3次アーミテージレポート全文翻訳掲載」

 

ここから先は有料になります

ニコニコポイントで購入する

チャンネルに入会して購読する

  • この記事は過去記事の為、今入会しても読めません。ニコニコポイントでご購入下さい。

コメント

コメントはまだありません
コメントを書き込むにはログインしてください。

いまブロマガで人気の記事

継続入会すると1ヶ月分が無料です。 条件を読む

岩上安身のIWJチャンネル

岩上安身のIWJチャンネル

月額
¥880  (税込)
このチャンネルの詳細