オンナのウラガワ ~名器大作戦~
第306回 人生そのものがお楽しみ会のウラガワ(3)
◆もくじ◆
・人生そのものがお楽しみ会のウラガワ(3)
・最近の志麻子さん
「ギターウルフ × 岩井志麻子 × 掟ポルシェ:史上最強の人生相談」1/4まで配信中
「夕やけ大衆」で「四畳半ホラー劇場」を連載中
『プロが解決!オトナLab.』でお悩み募集中
『でえれえ、やっちもねえ』角川ホラー文庫より発売中
万年アクリルカレンダー再販中
カドカワ・ミニッツブック版「オンナのウラガワ」配信中
MXTV「5時に夢中!」レギュラー出演中
・著者プロフィール
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人生そのものがお楽しみ会。そして、勉強会と反省会もしなきゃ。
ある仕事の後に共演者のウッくんと一杯やりに行く道中のタクシーで、運転手さんに「音楽業界の人ですか」と話しかけられた。
そしてさらに運転手さんが言ったのは……。
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2014年11月~19年12月のバックナンバーは、「月別アーカイブ」の欄からご覧ください。
2020年1月「愛しい南国の怖い話のウラガワ」
2月「ひきつづき東南アジアの怖い話のウラガワ」
3月「どこか心残りの別れのウラガワ」
4月「未経験な世の中のあれこれのウラガワ」
5月「「あの人実は」「あの人やっぱり」のウラガワ」
6月「アマビエ的なものや人のウラガワ」
7月「怖い話をエンタメとして楽しみたいウラガワ」
8月「どこか楽しめる怖い話のウラガワ」
9月「エンタメとして味わいたい人の怖さのウラガワ」
10月「いい大人なのに未経験のウラガワ」
11月「まだ猶予があるのかもという気分のウラガワ」
12月「私なりに引っかかる物事のウラガワ」
2021年1月「ゆるく共存していくことを考えさせられるウラガワ」
2月「いつの間にか入り込む怖いもののウラガワ」
3月「もはや共存するしかないあれこれのウラガワ」
4月「変わらぬもの、変わりゆくもののウラガワ」
5月「子どもっぽい大人、大人になっても子どもな人のウラガワ」
6月「ドライになり切れないウェットな物事のウラガワ」
7月「ホラーの夏なので怖い怪談実話なウラガワ」
8月「夏といえばの怖い話・奇妙な話のウラガワ」
9月「歳を取れば大人になれるわけではないウラガワ」
10月「この歳になって初めて知ることもあるウラガワ」
11月「「どこで逸れたんだろう」と考えてしまうウラガワ」
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2013年7月~12月 名器手術のウラガワ/エロ界の“あきらめの悪さ”のウラガワ/エロとホラーと風俗嬢のウラガワ/風俗店のパーティーで聞いたウラガワ/エロ話のつもりが怖い話なウラガワ/風俗店の決起集会のウラガワ
2014年1月~10月 ベトナムはホーチミンでのウラガワ/ベトナムの愛人のウラガワ/永遠のつかの間のウラガワ ~韓国の夫、ベトナムの愛人~/浮気夫を追いかけて行ったソウルでのウラガワ/韓国の絶倫男とのウラガワ/ソウルの新愛人のウラガワ/風俗嬢の順位競争のウラガワ/夏本番! 怪談エピソードの数々のウラガワ/「大人の夏休みの日記」なウラガワ/その道のプロな男たちのウラガワ
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十二月は、私の誕生日がある。何歳になっても、誕生会はうれしい。その後はクリスマス会に忘年会とお楽しみ会は続いたのに、まさかコロナなんかに邪魔されるとは。
やっと今年は、以前のようにはいかないものの、盛り返してきた。いやしかし、人生そのものがお楽しみ会と私は考えている。そして勉強会と反省会もしなきゃ、とも。そんな気分を、テーマにしてきた今月。来年はもっと、お楽しみ会が盛り上がりますように。
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ある仕事の後に、共演者のウッくんと一杯やりにいった。彼は日本中に知られている存在ではないが、その分野ではカルト的な人気がある歌手だ。
タクシーに乗って飲み屋に向かう途中、さっきの仕事の話などしていたら。
「お客さん達、音楽業界の人ですか」
不意に、運転手さんが話しかけてきた。ええ、まぁ、と答えた。いいえ、私は作家です、とはいわなかった。運転手さんに「存じ上げませんでした」なんて気を遣わせるのも何だし、音楽業界の人のふりをするのも楽しいかな、と。
別に、だますつもりはない。嘘をついていることになるが、誰も不利益は被らず、車内でのひとときが楽しければそれでよし、だ。
なんとなく、仮面をつけてのパーティーみたいだ。運飲手さんだって、何がなんでも私の素性や真実を知りたいわけではない。
ウッくんは素直に歌手だといい、最もヒットした曲名を挙げたが、やっぱり運飲手さんは知らず、やや恐縮していた。私はその方面の音楽には疎くて、と。ところが、
「実は私の息子も、歌手なんです」
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